不動産用語集

あ行

IHクッキングヒーター

IHとは、電磁誘導加熱のことで、電気熱源のコンロで、磁力線の働きで鍋の底に電流を生じさせ、鍋を発熱させる調理器具。トッププレート(結晶化ガラスなどの板)の下に、磁力発生用コイルを敷いたもので、トッププレート上に鉄製の鍋を置いた状態でコイルに電流を流すと、電磁誘導により鍋底に電気抵抗が生じ、電気抵抗により鍋底が加熱される仕組みである。

IHクッキングヒーターの2kwヒーターは、ガスのハイカロリーバーナー(4200kcal/h)に相当する高火力をもつが、電磁誘導により加熱を行なうため、磁力の影響を受けやすい調理器具(鉄製のフライパン、鉄鍋、18-0のステンレス鍋、鉄ホーロー鍋など)を使用する必要がある。アルミ鍋、銅鍋、土鍋、耐熱ガラス鍋などは使用することができない。また鍋底が平らでない鍋(中華鍋など)も使用できない。
 

ガスコンロに比べて上昇気流が少ないため、油煙が広がりにくく、コンロ周辺やキッチンの天井などの汚れをおさえる。また、輻射熱が非常に少なく、夏でも涼しく調理できるなどの特徴をもつ。

IT重説

不動産取引における重要事項説明を、インターネット等を利用して対面以外の方法で行なうこと。宅地建物取引業法が定めている重要事項説明における対面原則の例外である。

IT重説の導入に当たっては、関係書類を十分に確認できること、双方向で確実にやりとりができること、宅地建物取引士が実際に説明することなどの要件を満たすとともに、消費者が不利益を被らないよう措置する必要がある。そのための条件等について検討・検証が進められ、不動産の売買・賃貸に当たっての重要事項説明について、一定の条件を満たす場合に、IT重説を対面による説明と同様なものとして認める運用がなされている。

相見積もり

商品やサービスを注文するときに、複数の者に価格等の見積もりを求め、比較評価して注文先を決定すること。「見積もり合わせ」とも言う。

相見積もりは、住宅工事の発注、建物管理の委任、引越しの依頼などにおいて、幅広く活用されている。

相見積もりに当たっては、予算、依頼内容、納期などを明確にし、それを相手に伝えること、提出された見積書を同じ基準で比較評価すること、原則として3つ以上の相手に見積もりを依頼することが重要である。

アイランドキッチン

壁に接することなく独立して設置された調理台の形式。部屋の中で島(英語でアイランドIsland)のようなかたちとなることから名づけられた。

アイランドキッチンは、対面型のキッチンであるとともに、オープンキッチン(ダイニングルームや居間とつながった形式)でもある。開放感やコミュニケーション性に優れている一方、設置のために部屋の広さや強力な換気装置が必要とされる。

なお、アイランドキッチンに類似した調理台の形式として、一端のみ壁に接するかたちのもの(ペニンシュラキッチン)がある。

アウトドアリビング

居室のように利用する屋外の空間。和製英語である。

アウトドアリビングに利用するのは、中庭、バルコニー、屋上などで、これらに手を加えて室内のように使用する。雨風への対応やプライバシーの確保が必要だが、開放感のある居住スペースになるとされる。

アウトフレーム工法

アウトフレーム工法

マンションの住戸を構造的に支える構法に、「ラーメン構造」と「壁構造」がある。

ラーメン構造は、柱と梁を剛接合するもの。壁構造は壁で荷重を持たせるものでそれぞれ一長一短があるが、ラーメン構法の場合は、柱や梁が室内側に出っ張り(出隅・入隅)、デッドスペースを生み出してしまう。この短所を解消するのがアウトフレーム工法。

柱や梁を住戸の外側に出してしまえば、住戸の室内には柱や梁の出っ張りはなくなるため、部屋を有効に使える。柱はバルコニー側と開放廊下側にあるが、バルコニー側に出すケースが一般的。

青田売り

完成する前に宅地や建物を売却すること。新築マンションや戸建分譲住宅の販売手法として広く使われている。

売主は事業リスクを回避し、早期に資金を回収できるなどの利点があるが、買主には、確実に建物が完成するかどうか、完成物での仕様や品質が予定どおりであるかなど、引渡しまでのあいだ不安が残りやすい。そこで、たくち建物取引業法では、宅建業者に対して建築確認前の広告や契約の禁止、手付金等の保全義務などを課している。

青地

登記所に備え付けられている構図において青く塗られた部分のことで、国有地である水路や河川敷を示す。「青道」ともいう。

青地は本来国有地であるから一般の宅地にはならないはずだが、長い年月のうちに水路が事実上廃止されてしまって、青地を含む敷地に普通の住宅が建っていることも少なくない。

このような青地を含む敷地を持つ中古住宅を購入する場合には、青地(国有地)を国から払い下げてもらう手続きを踏むのが安全である。

赤地

登記所に備え付けられている公図において、赤く塗られた部分のこと。
国有地である道路を示すものである。

従って、本来赤地は国有地であるから、一般の宅地にはならないはずだが、長い年月のうちに道路であることが忘れられてしまい、赤地を含む敷地に普通の住宅が建っていることも少なくない。

このような赤地を含む敷地を持つ中古住宅を購入する場合には、赤地(国有地)を国から払い下げてもらう手続きを踏むのが安全である。

上がり框

玄関に段差が設けられて、腰を下ろせるようになっているとき、その腰を下ろす部分にあたる水平材のこと。
高価な材が用いられることが多い。

空き家・空き地バンク・空き家バンク

空き家・空き地の物件情報が登録され、検索できる情報システム。地方自治体が運営していることが多い。

空き家・空き地バンクは、不動産需給のミスマッチの解消、不動産の有効活用の促進などに資すると考えられている。しかしながら、バンクごとに掲載項目が異なること、検索や比較がしづらいなどの課題があるため、それらを統合した全国版空き家・空き地バンクが構築されている。

上げ下げ窓

2枚の窓ガラスを上下に動かして開閉する窓。一般に、縦長の窓になる。


上げ下げ窓の形式には、両方の窓ガラスをそれぞれ独立に動かすもの(ダブルハング・タイプ)のほか、上の窓ガラスを固定(はめ殺し)して下だけを動かすもの(シングルハング・タイプ)、両方が連動するもの(バランス・タイプ)がある。

アコーディオンカーテン

仕切り壁が折りたたむように伸縮することによって開閉する。可動間仕切り英語のaccordion curtain。その仕切り壁は、一般に天井に設置したレールに吊され、アコーディオンの蛇腹のように動く。

本来、カーテンのような幕ではなく、可動する薄い壁であるが、最近は部屋を仕切るカーテンのように使われる場合もある。

預かり金

他者から預かっている金銭。例えば、賃貸住宅を貸したときに受領する敷金、支払い給与から源泉徴収した税金、取引に当たって受け取った保証金などは、いずれも預かり金である。

預かり金は、いずれは返還しなければならないから、賃借対象表では負債として処理される(1年以内に返還するものは流動負債、1年を超えて預かるものは固定負債)。

なお、返還する必要がなくなった預かり金は、金銭の支払いを受けたことになるので、収入として計上する。また、「預かり金」の逆は「預け金」である。

頭金

購入代金を分割して支払うときに最初に支払う代金。通常、商品引き渡しの際に支払われる。頭金は、以後支払う分割代金よりも多額であることが多い。

たとえば住宅ローンを利用する場合には、購入代金を金融機関から借り入れて販売者に一括して支払ったうえで、借入金を金融機関に分割返済することとなる。この場合に、通常、購入金額のすべてを住宅ローンの対象とすることはできず、代金の一部は自己資金で支払わなければならない。この住宅購入時に住宅ローンを充てることなく自己資金で支払う代金が「頭金」である。

アティック

屋根裏部屋のこと。アティック(attic、アテカともいう)とは、もともと古代建築の記念門の上部につくられた部屋であったが、転じて屋根裏部屋の意味になったといわれている。

アパート

英語の「アパートメント(apartment)」を略した言葉。
わが国では1階建てもしくは2階建ての共同住宅で、建築構造が木造または軽量鉄骨構造のものを一般的に指している。

しかし最近では2階建ての共同住宅であっても、重量鉄骨構造のものがあり、また外壁・内壁も軽量気泡コンクリートパネル等としているものもある。

このため、マンションとアパートの外観上・構造上の区別がつきにくくなってきている。

アプローチ

敷地の入り口や門から建物までの小道(取付き道路)のこと。前面道路から建物までの距離をできるだけ取り、カーポートや前庭を配置することにより、まち並みや景観に配慮するケースが近年増えてきている。

雨どい

屋根面を流れる雨水を地上や下水に導くための溝形や管状の部材のこと。

いわば雨の道で、横方向に流す軒樋(のきどい)、谷樋(たにどい)、縦方向に導くための竪樋(たてどい)、横樋(よこどい)と竪樋をつなぐ呼樋(よびどい)(形状が似ているので鮟鱇=あんこう、ともいう)などがある。

ちなみに、ボーリング競技でいう「ガータ」は、英語で雨どいのこと。

アルコーブ

マンションにおいて、共用廊下から数m離れた位置に玄関扉を置いた造りのこと。

アルベルゴ・ディフーゾ

まちのなかの複数の空き家を宿泊施設として利用し、まちの活性化を図る取り組み。イタリアで始まった取り組みで、アルベルゴ・ディフーゾalbergo diffusoは、イタリア語で「分散した宿」という意味である。イタリアだけでなく、日本を含め世界各地で取り組まれている。

もともとそこにあったものを再利用するという原則の下、街の複数の空き家や空き店舗をリノベーションし、レセプション、客室、食堂などの機能をそれぞれの家屋に分散させる。それによって、まち全体がホテルの機能を担うことになり、回遊性や触れ合いが生まれ、まちが活性化するとされている。

安心R住宅

安心に関する一定の要件を満たす旨の標章(マーク)を使用することのできる住宅。標章の付与は、国土交通省の告示(特定既存住宅情報提供事業者団体登録制度)に基づいて登録された事業者団体が行なう。

安心R住宅の標章を使用するために必要な要件は、1)新耐震基準(1981年6月1日以降の耐震基準)等に適合すること、2)インスペクション(建物状況調査等)を実施し、構造上の不具合および雨漏りが認められず、住宅購入者の求めに応じて既存住宅売買瑕疵保険を締結できる用意がなされていることである。そして事業者は、当該住宅の広告などに際して、安心R住宅の標章を表示できる。

安心R住宅の標章の付与に当たる事業者団体は、国土交通大臣の審査・登録を受け、リフォームの基準及び標章の使用について事業者が守るべきルールを設定し、団体の構成員である事業者を指導・監督することとなる。

なお、「安心R住宅」の「R」は、Reuse(リユース)・Reform(リフォーム)・Renovation(リノベーション)の意味である。

アース

電位を大地と同じにすること。英語のearthで、「接地」ともいう。

電気回路の一部または電気機器等の金属部分を、導線によって、地中に埋設した接地用の電極とつなぐ方法で行なわれる。そのための導線を「アース線」または「接地線」という。 

落雷などによる過電流や電荷ノイズの流入を防ぎ、感電事故や電気機器の誤動作を防ぐことができる。また、アースを電気回路の一部として利用し回路を簡易化することもできる。

家電製品を設置する場合には、原則として、電源を接続するときに同時に、製品のアース線をコンセントのアース端末に接続する必要がある。

RC造

Reinfored  Concrete造の略で、鉄筋コンクリート造のこと。鉄筋は引張力に強く、コンクリートは圧縮力に強いという両者の利点を生かし、鉄筋でコンクリートを補強した構造。高層建築になるほど下層部分の柱、梁を太くする必要があるので全体重量が増加するため、多くは中層建築物の建設に用いられる。

 

最近では、高強度コンクリートの開発により、超高層建築物にも採用されてきています。

 

生け垣

樹木を密に植え並べてつくる垣根。用いる樹種によって高さが定まり、受ける感覚も違うものとなるが、植物の特性を生かすことができる。一方で刈り込みなどの手入れが必要である。

都市緑化や景観保全の手法として用いられることもある。たとえば、緑地協定で垣根を生け垣とする旨を定めるなどである。       

囲障の設置

所有者を異にする2棟の間に空地があるときには、境界に囲障(塀、柵のような通行を妨げる構築物)を設置できるとするルール。民法の相隣関係の一つとして認められている権利で、「囲障設置権」という。

この場合の費用は、原則として相隣者が等しい割合で負担する。

ィ準耐

準耐火建築物の一つで、「建築基準法第2条9号の3イ」に規定されている建築物のこと。

主要構造部のすべてを準耐火構造にすると同時に、延焼の恐れのある開口部(窓やドア)を防火戸等とした建築物である。

イニシャルコスト

収益を得る前にその準備のために必要な費用。英語のinitial costで、「初期費用」ともいう。これに対して、準備が整ったあとの運営に要する費用を「ランニングコスト」という。

建物の建築、事業の開始、機械設備の導入などに当たって発生する。その主な費用は、技術開発費、調査費、設計費、工事費、用地買収費などであるが、これらは、損益分析において固定費とするのが原則である。

囲繞地

公道に通じていない土地を囲んでいる周囲の土地をいう。

民法は、他の土地に囲まれ公道に接していない土地の所有者は、公道に至るために囲繞地を通行することができる(囲繞地通行権)としているが、これは、囲繞地に対して、囲繞する土地を受益地とする法定地役兼が設定されていると考えることができる。

居抜き

店舗や工場などを、その内部の商品、設備、什器備品などを設置したままの状態で売買・賃貸すること。

従って、居抜きで購入もしくは借りた場合は、以前のままの内装や設計設備等が付帯するので、比較的早期で営業にこぎつけることができる。

犬走り

築地塀の外壁と溝との間にある細長く平らな通路状の部分。

土手、石垣などに設けられた同様の狭い帯状部分をさす場合もある。

違反建築物

建築基準法や条例などの規定に違反して、建築・改築した建築物のことを「違反建築物」といいます。

特定行政庁は、これらの違反行為があった場合、その建築物の所有者、建築主、工事請負(現場監督)などに対して、工事の施工停止を命じ、または当該建築物の除却、移転、改築、使用禁止など、是正に必要な措置を指示することができる。

違約金

不動産の売買契約では、当事者の一方が債務を履行しない場合には、債務の履行を確保するために、その債務を履行しない当事者が他方の当事者に対して、一定額の金銭を支払わなければならないと定めることがある。
このような金銭を「違約金」と呼んでいる。

「違約金」と「損害賠償額の予定」とは、債務を履行しない当事者が支払う金銭という意味ではよく似た概念である。
しかし「違約金」は、実際に損害が発生しない場合でも支払いの義務が生じるという点で、「損害賠償額の予定」とは大きく異なっている。

ただし実際の売買契約においては、「違約金」という言葉を「損害賠償額の予定」と同じ意味で使用していることも多い。
さらに民法(第420条)では、違約金という言葉の意味について、売買契約書でその意味を明示していない場合には、違約金は「損害賠償額の予定」の意味であるものと一応推定されると定めている。

このように「違約金」は、「損害賠償額の予定」と同じ意味であると解釈されるケースも実際には多いのである。
そのため売買契約書において本来の意味での「違約金」を定める場合には、その意味を明記しておくことが望ましいといえる。

なお、宅地建物取引業法では、宅地建物取引業者が売主となる宅地建物の売買契約においては、「損害賠償額の予定」と「違約金」との合計額は売買代金の2割を超えてはならないと定めている(宅地建物取引業法第38条)。

これは売買取引に精通していない一般の買主が不利にならないように特に保護している強行規定である。
宅地建物取引業者同士の売買取引については、この宅地建物取引業法第38条は適用されない。

入母屋屋根

入母屋屋根

屋根形式の一つで、上部が切妻屋根(両側に勾配のある屋根)、下部が奇棟屋根(四方に勾配のある屋根)のかたちのもの。

陰圧室

気圧が周囲より低い部屋。室内の浮遊物等を外に流出させない空間である。病原微生物、改変遺伝子など、拡散を防止しなければならない物質を取り扱う空間として利用される。気圧の状態は、建築物の空間が備える機能のひとつで、陰圧室はその機能に対するニーズに応える設備である。

COVID-19等の病室も、原則として陰圧室である。CDC(米国疾病予防管理センター)のガイドラインでは、病室内空気圧の圧差は2.5Pa以上に維持することが推奨されている。

陰圧室は、独立の空調設備によって換気、温度、湿度等を管理する必要がある。特に、吸排気ダクトにフィルターや逆流防止装置を設置すること、一定頻度で換気することなどが重要である。また、確実に隔離するためには、出入り口に前室を設けなければならない。

なお、陰圧室に対して、気圧が周囲より高い部屋を「陽圧室」という。

インスペクター

建物の状況を検査・調査すること(建物の住宅インスペクション)に関する専門的な知識・技能を有すると認められた者。英語のInspectorであるが、英語では建物の検査・調査を行なう者に限定せず広く“検査官”を意味している。

(日本における)インスペクターは通称であって公的な資格ではないが、一般に、「既存住宅インスペクション・ガイドライン」に基づく一定の講習等を履修して住宅インスペクションを実施できる者を指している。そのための講習等は、各種の団体が実施している。

また、2017年2月に「既存住宅状況調査技術者講習登録規程」が制定され、国土交通大臣が登録した機関によって「既存住宅情報調査技術者講習」を実施する仕組みが制度化された。この講習は住宅のインスペクションに関するものであり、これを修了した「既存住宅状況調査技術者」もインスペクターである。

なお、宅地建物取引業法に基づき、宅建業者は、
1)既存住宅の媒介契約に当たって交付する書面に、建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項を記載しなければならず、
2)重要事項説明に当たって、建物状況調査に実施の有無及びその結果の概要を説明しなければならない
とされているが(2018年4月1日から適用)、この場合の建物状況調査に当たるインスペクターは、建築士または国土交通大臣が定める講習を修了した者でなければならない。

インターホン

 

交換機なしで相互に通話できる電話装置。 英語でInterphone。

マンションにおいて共用玄関と各戸のあいだで通話するなど、建物の内外で通話するときに用いられることが多い。 広義には、船舶、工場、事務所などで用いられる構内専用回線による通話設備もインターホンである。 通話と同時に通話者の映像を送信することができる装置もある。

インターホンによる通話・映像伝達は電気通信事業に該当せず、インターホンは自由に設置・運用してかまわない。

インナーバルコニー

屋外に開かれた部屋状の空間。屋外とのあいだに壁がない一方、バルコニーと違って屋根を備えている。形状はベランダと似ているが、部屋として利用でき、原則としてその床面積は容積率に算入される。

インフラ(インフラストラクチャー)

生活や産業活動の基盤となっている施設。「インフラ」は「インフラストラクチャー」を略した言葉で、英語のinfrastructureである。直訳すると「下部構造」であるが、「社会的基盤施設」または「社会資本」と訳されることが多い。
インフラとされている施設は、公共的な機能を担う施設で、道路、治水施設、港湾、鉄道、公園、上下水道、通信施設、エネルギー供給施設などが含まれる。また、広義には、これら公共施設のほか、教育、医療、社会福祉などの社会サービスを提供するための施設を加えている場合もある。
その多くが公共財の性質を帯びていること、社会の統合や安定の維持に不可欠であること、長期的な視点で計画的に整備・管理する必要があることなどから、その整備・管理は、政府が直接に担い、あるいは政府による強い監督のもとで実施されている。また、それら施設が満たすべき機能や構造については、法律に基づいて基準が定められている。

 

ウォークインクローゼット

衣類を収納するスペースのことで、人が中に入って物の出し入れができるスペースを「ウォークインクローゼット」といいます。

ウォークインクローゼットには、洋服を掛けるハンガーパイプのほか、小物が置ける棚などが設置されています。

ウォークスルークローゼット

通り抜けできるクローゼット(衣服の収納空間)。英語のwalk through closet。

部屋間の通路の壁面を利用して設置されることが多く、ウォークインクローゼットと違って扉がない場合が多い。

浮き床工法

浮き床工法

歩行音やピアノ等の演奏に伴う音の振動が、床を伝わって伝搬しないようにするための工法。主構造体に防振材を据え付け、音を遮断・絶縁する。

内金

内金とは、売買契約が成立した後に、売買代金の一部として買主から売主へ交付される金銭のこと。

手付が売買契約成立する際に交付されるのに対して、内金は契約成立後に交付されるという違いがある。

また、手付は契約の義務が履行されれば代金に充当されるのに対して、内金は交付される時点ですでに代金の一部である。

内法

建物の床面積を測定する際に壁の厚みを考慮せず、壁の内側の部分の面積だけを「床面積」とする考え方のことである。

不動産登記法では、分譲マンションなどの区分所有物を登記する場合には、この内法の考え方で床面積を計算することとされている(不動産登記法施行令第8条)。

この反対に、建物の床面積を測定する際に、壁の厚みの中心線を想定し、この中心線に囲まれた面積を「床面積」とする考え方のことを「壁芯(へきしん・かべしん)」という。

ちなみに建築基準法では、建築確認を申請する際には、建物の床面積はこの壁心の考え方で測定することとしている(建築基準法施行令2条1項3号)。

従って、分譲マンションなどの区分所有建物については、建築確認を申請する際には床面積を「壁心」で求めるが、その後に登記をする際には床面積を「内法」で求めているのである。

 

上物

土地の上に建物が存在しているとき、この建物を「上物」と呼ぶ。

土地に上物がある場合には、土地の状態を示すとき「上物あり」などと表示することが望ましい。

また、不動産広告においては、取引する土地の上に古家、廃屋等の老朽化した上物が存在する場合には、その旨を明示しなければならないとされている(不動産の表示に関する公正競争規約施行規則)。

永小作権

小作料を支払うことにより、他人の土地で耕作または牧畜をすることができるという権利(民法270条)。

1952(昭和27)年以前には、地主が小作人に小作地として土地を使用させる方式がとられていたため、小作人は永小作権者として土地を使用していたが、1952(昭和27)年の農地法制定により、そうした前近代的な地主・小作関係はほとんど姿を消した。このため今日では永小作権は殆ど残存していない(なお今日では農地の貸与は賃借権によって行なわれている)。

HRC造

Hard Reinforced Concrete=高強度コンクリートのこと。

設計基準強度が大きいため、超高層RC、SRC造建築物が可能である。また、高強度化により柱、梁部材の断面を低減しスパンを長く取ることができるため、コストダウンや空間自由度が増大する一方、工期を短縮できるメリットがある。

HPC造

鉄骨とコンクリートパネルとを組み合わせる建築構造。英語のHard Precast Concreteの略語。

現場で組み立てた重量鉄骨(H形鋼)に、あらかじめ製造されたコンクリートパネル(PC部材)を接合する工法で構築する。現場でのコンクリート打設工事が不要となるなどの特徴があり、中高層マンションに使われる場合が多い。

エクステリア

本来は、建物の外観や建物の外壁を指す言葉であるが、わが国の不動産業界・建築業界では、建物の外周りに設置される工作物等を総称して「エクステリア」と呼んでいる。

具体的には、住宅の場合でいえば、門扉、塀、生垣、庭、カーポートなどのことである。

エクスパンションジョイント

構造体を分割して変位に対応する工法における継ぎ目。Expansion joint。分割された構造体は相互に力を伝えない。

対応が必要なのは、温度変化による収縮・膨張の変位、地震時の震動変位などが大きい場合や、変位性状が異なる構造体を一体化する場合である。

対応の方法は、構造体のあいだに隙間(クリアランス)を確保し、継ぎ目に変位に追従する部材を設置する。部材の材質は、アルミニウムやステンレスである。

 

エコウィル(ECOWILL)

ガスを用いて熱と電力とを同時に供給する家庭用装置のひとつ。小型のガスエンジンによって発電し、その際に発生する熱を給湯や暖房に利用する方法の愛称である。

熱と電力とを同時に供給することを「コジェネレーション」という。エコウィルは、ガスを燃焼して動力を得る装置(ガスエンジン)を用いたコジェネレーション手法の愛称である。一方、同様にガスを動力源とするが、燃料電池を用いるコジェネレーション手法の愛称は「エネファーム」という。

エコウィルはエネファームよりも安価な手法であるが、給湯をメインにした装置であるため貯蔵する湯量を超える発電はできない。

エコキュート

ヒートポンプ(熱媒体の圧縮・膨張サイクルによって低温の熱を高温に移す技術)を利用して、大気の熱で湯を沸かして給湯する機器。エコキュートという名前は「エコ」と「給湯」をつないだ統一商品名である。

熱媒体を圧縮するための動力源として電力を使うが、発熱のためのエネルギーとしては電力を利用しないため、水を直接に熱して給湯する場合と比べてランニングコストが小さく、環境負荷も少ないとされている

SRC造

鉄骨鉄筋コンクリート(Steel Reinforced Concrete)造を略して一般的に「SRC造」と呼んでいます。

柱・梁など骨組みを鉄骨で組み、その周囲に鉄筋を配置して、コンクリートを打ち込んで一体構造にした工法です。

鉄筋コンクリート造と比較して、強度に優れている為、柱を細くすることができます。

耐震性にも優れていますので、超高層や高層建築に用いられます。

エスクロー

取引の際に、売り手と買い手の間に信頼を置ける中立な第三者を仲介させること、またはそのサービスをいう。

不動産取引の安全を確保するためにアメリカで発達した仕組みであり、最近は電子商取引の決済においても活用されている。

不動産取引の場合には、エスクローサービスを提供する第三者は、売り手からは権利証書等を、買い手からは代金を寄託され、物件の確認、決済、登記、引渡しなどの業務に当たる。もっとも、日本ではあまり広まっていない。取引当事者間に信頼感があること、宅地建物取引業者が包括的なサービスを提供していることなどの事情によるものと考えられる。

FIT制度(固定価格買い取り制度)

電気事業者に対して、再生可能エネルギー電気を固定された価格(固定買取価格)で、一定期間、全量を買い取ることを義務付ける制度をいう。FITは、Feed-in Tariffの略語である。

買い取りの対象となる再生可能エネルギー電気は、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスを利用して発電された電気(住宅用太陽光発電の余剰電力を含む)である。買い取り価格および買取期間は、エネルギー源ごとに、コスト低減を促す観点を含めて、入札または調達価格等算定委員会の審議によって定めることとされている。

買い取りの義務を負うのは一般送配電事業者であり、買い取った電力は、卸電力取引所を経由して小売電気事業者等に供給される。このとき、買取費用は再生可能エネルギー発電促進賦課金として電気料金に上乗せされるが、賦課金額は全国一律で、電⼒多消費事業者に対する減免措置などの負担調整が行なわれている。

この制度は、一定の価格で発電した電気の全量が確実に買い取られるため、再生可能エネルギー事業の推進を促すことになる一方、コスト低減を図るための措置が必要である。

日本では、2009年に太陽光について先行的に導入されたのち、2012年にすべての再生可能エネルギーを対象とする制度へと拡大され、2017年度には、入札制度の導入や中長期的な買取り価格の設定など、事業の効率化などに向けた競争を促すしくみが整備された。

LED照明

発光ダイオード(LED)を光源とする照明器具。LEDはLight Emitting Diodeの略語で、電圧を加えると発光する半導体素子である。

LEDが発光するのは、P型半導体(正孔が多い)とN型半導体(電子が多い)を接合した素子に順方向に電圧をかけると、正孔と電子とが再結合してエネルギーが発生し、光となるからである。LED照明はその現象を利用した器具である。この場合に放出される光は、半導体を構成する化合物によって波長が異なっていて白色ではない。そのため、照明に用いるためには白色にする必要があるが、その方法には、大きく分けて、青色LEDの光を蛍光体に通して白色に変換する方法と、異なるLEDが発光する青・赤・緑の光を混光して白色にする方法とがある。現在は前者の方法が普及している。

LEDは、発光方法の特質から、白熱電球に比べてエネルギー効率が高く耐久性に優れるとされるが、高価である。

なお、白熱電球はフィラメントに通電することによって生じる熱輻射発光を、蛍光管は放電で生じる紫外線が蛍光体に当たって可視光線に変わる現象を、それぞれ利用した照明器具である。

LCCM住宅

住宅の建設から解体までの間(ライフサイクル)における二酸化炭素排出量がマイナスとなる住宅をいう。 Life Cycle Carbon Minus住宅の略。

そのための手法として、
1.断熱性を高め、開口部などの可変性を確保する
2 .高効率の設備機器の採用などでエネルギー利用を効率化する
3t太陽光発電などによって住宅自身がエネルギーを生産する
4.建設段階におけるCO2排出量を削減する
ことが有効だとされる。

また、その実現のためには、要素技術だけでなく、ライフサイクルCO2排出量の評価手法、省エネルギーのための環境設備設計手法の開発が必要であると考えられている。

LPガス

可燃性炭化水素を圧縮し液化した燃料で、Liquefied Petroleum Gasの略語。 日本では「液化石油ガス」と訳され、「プロパンガス」も同じ意味で使われている。

主成分は、石油から精製されるプロパン(構造式 CH3-CH2-CH3)またはブタン(構造式 CH3-CH2-CH2-CH3)で、常圧常温で容易に気化し、燃焼時の発熱量が大きい。 本来無色無臭であるが、微量の硫黄系化合物で着臭されていて、液体のままボンベに充填して運搬・供給される。

なお、LPガスに似た燃料用ガスとして「都市ガス」があるが、都市ガスの主成分はメタン(分子式CH4)で、ガス管によって気体のまま供給される。

縁側

建物主要部の外側に張り出した板敷きの空間。 「縁」は「へり・ふち」という意味である。

縁側は、和風建築において用いられ、建物の縁をかたちづくる空間デザインの一つである。
縁側のつくり方には、床板が空間の短手方向に張られ、一般に雨ざらしとなっている「ぬれ縁」と、床板を空間の長手方向に張って、外部と雨戸などで仕切った「くれ縁」とがある。

延焼

火災が他の建物に燃え広がること。炎の接触や放射熱による延焼と、飛び火による延焼とがある。「類焼」も同義。

延焼を防止するため、都市計画で「防火地域」または「準防火地域」を指定し、指定地域内の建物について、防火設備を設置すること、耐火構造または準耐火構造とすることなどが定められている。この場合に、防火設備の設置や耐火構造化が義務付けられるのは「延焼のおそれのある部分」についてであるが、この「延焼のおそれのある部分」とは、原則として、隣地境界線等からの距離が、1階にあっては3m以下、2階以上にあっては5m以下の距離にある建物部分である。

塩ビ管

ポリ塩化ビニールで作られている管。用途、太さ、長さはさまざまである。

ポリ塩化ビニールは化学製品で、耐久性があって、燃えにくく加工しやすいため、管類のほか、建設資材など幅広い用途がある。

英語名はpolyvinyl chloride(ポリビニル クロライド)で、PVCと略記される。

エンボス加工

浮き彫りに加工すること。英語のembossは「浮き彫りにする」という意味の動詞である。

紙や金属の表面に文字や模様を表す方法として広く使われている。例えば、点字、クレジットカードや自動車ナンバープレートの番号などもエンボス加工によって表示されている。

住宅設備では、壁紙などに用いられる場合もある。

ALC造

「Autoclaved Light Weight Concrete」の頭文字を取ったもの。日本語では「軽量気泡コンクリート」と表記される。

「軽量気泡コンクリート」は、工場でセメント等に発泡剤を混ぜて、高温高圧の状態で養生したコンクリートである。その特長として軽量にもかかわらず強度があり、耐火性や遮音性にも優れていることが挙げられる。

大壁

大壁

構造用合板などの面材で柱を覆い、柱を隠した壁のこと。

屋上防水工事

建物屋上の雨漏りを防ぐ工事をいう。

屋上防水の方法には、大きく、
)防水塗料を塗る方法(塗膜防水):ウレタン防水、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)防水
)防水シートを貼る方法(シート防水):ゴムシート防水、塩化ビニールシート防水
)アスファルトを含んだ不燃布等を重ねあわせて接着する方法(アスファルト防水)

がある。防水方法は、屋根の形状や施工条件に応じて選択する。

乙区

登記記録において、不動産の所有権以外の権利に関する事項を記載した部分のこと。

この乙区に記載される登記には「抵当権設定登記」「地役権設定登記」「賃借権設定登記」などがある。

おとり広告

実際には取引できない物件の広告のことで、客寄せのためにする。
架空の物件、売却済みの物件、売主に取引の意思がない物件などの広告はすべてこれに当たる。そのような広告を出すことは宅地建物取引業法に違反し、また、不動産公正取引協議会不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)で禁止されている。

親子ドア

広いドアと狭いドアの二面で構成されている両開きのドア。通常は狭いドア(子ドア)を閉めたまま広いドア(親ドア)のみを使って出入りし、必要に応じて子ドアも開放して広い間口とすることができる。

なお、かたちは親子ドアに似ているが、子ドアを開かないように固定したドアを「片袖」という。

折り上げ天井

壁の上端に弧状の蛇腹を設けて、天井面を高くした天井。壁面と天井とが凹曲面で接合される。和風建築のデザインとして用いられ、このようなデザイン技法を「折り上げ」、設置する弧状の蛇腹を「折り上げ支輪」という。

折り上げ天井は、天井面が壁面上端よりも高いので、開放感のある部屋を形づくることができる。

オンライン申請

不動産登記を、インターネットを利用したオンラインで申請することをいう。

法律上の名称は「電子申請」。不動産登記法の改正(2005年3月施行)によって創設された申請方法である。

従来、不動産登記は、書面(または携帯型のディスク等)でのみ申請できること(書面主義)、権利の登記の申請は当事者または代理人(司法書士)が直接登記所に出頭すること(出頭主義)とされていたが、登記申請者の負担軽減等のためオンラインによる申請が新設されたのである。

オンライン申請では、法務省オンライン申請システムにユーザー登録をしている者(通常は司法書士)が、インターネットで法務省オンライン申請システムへ接続し、申請情報を送信する。この際セキュリティを確保するために、電子署名・電子認証の仕組みを利用し、なりすましやデータ改ざんを防止するようになっている。


※法務省オンライン申請システムの公式ガイド http://www.touki-kyoutaku-online.moj.go.jp/

OL(オープンエアリビング)

リビングと連続していて一体的に使うことのできるバルコニー。Open air Livingの略語だが和製英語である。

オープンエアリビングとリビングとのあいだは、一般に、折り戸式全開口サッシによって仕切られていて、サッシを開けば両方の空間が一体化する。

オートバス

自動的に給湯する機能を備えた浴槽。和製英語である。

湯量、湯温などを設定しておけば、給湯の開始をボタンなどで指示するだけで設定どおりに給湯される。この場合、自動的に追い焚きする機能を備えたものを「フルオートバス」、追い焚きのためには別途の指示が必要なものを「セミオートバス」という。

なお、オートバスであっても浴槽の栓は自動的に開閉しない。

オーナーチェンジ

投資用にマンションや戸建て住宅を購入し、その物件を賃貸している所有者(オーナー)が、賃借人の入った状態のまま他へ売却すること。

入居者側からみると家主が代わることになる。

 

購入者は新たに入居者を探す必要がないというメリットがある。

オープンキッチン

居室・食事室と一体となっていて、部屋と仕切りがない調理スペースをいう。

間取りを広くとることができ、調理中にも居室とコミュニケーションを保つことができる一方、調理に伴う臭いなどが居室・食事室に波及することへの対応や、収納スペースの適切な確保が必要となる。

か行

階高

ある階の水平基準面から直上階の水平基準面までの高さのこと。

解約手付

手付の一種で、手付の放棄(または手付の倍額の償還)によって、任意に契約を解除することができるという手付のこと(民法第557条第1項)。

通常、契約を解除するためには、解除の理由が必要である。
具体的には、「法律上の解除原因の発生(債務不履行、売主の担保責任)」か、または「契約成立後に当事者が解除に合意したこと(合意解除)」のどちらかが必要である。

しかしわが国では、手付を交付することにより、契約を解除する権利を当事者が保持し続けるという手法を用いることが非常に多い。
これは、売買契約成立時に買主が売主に手付を交付し、買主は手付を放棄すればいつでも契約を解除でき、手付相当額以外の損害賠償を支払わなくてよいというものである(これを「手付流し」という)。
また売主も、手付の倍額を買主に償還することで、いつでも契約を解除でき、手付相当額以外の損害賠償を支払わなくてよい(これは「手付倍返し」という)。このように、手付相当額の出費を負担するだけで、いつでも売買契約関係から離脱できるのである。

また判例(昭和24年10月4日最高裁判決)によると、「契約において特に定めがない場合には、手付は解約手付であると推定する」こととなっている。つまり契約上、単に「手付」とされた場合には、反証がない限り、解約手付として扱われる判例が確立している。

宅地建物取引業法ではこの判例よりさらに進んで、売主が宅地建物取引業者である売買契約では、契約内容の如何にかかわらず、手付は必ず「解約手付」の性質を与えられると規定している(宅地建物取引業法第39条第2項)。これを解約手付性の付与という。

なお、手付流し・手付倍返しによる契約解除はいつまでも可能ではなく、契約の相手方が「履行の着手」を行なった時点からは、このような契約解除ができなくなるとされている。

カイン

地震動の強さを示す単位の一つで、観測地での揺れの速度を表す数値である。1カイン(kine)は1秒間に1センチメートル変位する速度で、数値が大きいほどより早い速度で揺れる地震動である。
地震動の大きさを示す単位はいくつかあるが、カインは、建物被害の状況と密接に関係する単位であると考えられている。そのため、建物の耐震設計における想定地震動の強さはカインで表されていて、L1地震(耐用年数中に一度以上は受ける可能性が高い地震動)は25カイン以上、L2地震(過去、将来にわたって最強と考えられる地震動)は50カイン以上を想定することとされている。
なお、阪神・淡路大震災(1995年)と東日本大震災(2011年)は同程度の震度が観測された地震であったが、地震動の速度(建物が最も揺れやすい周期1~2秒の振動の速度)は、前者のほうが後者よりも相当に大きかった。そして、前者の被害は家屋倒壊によるものが多数を占めているが、後者の被害は建物倒壊によるものは少なく、大部分は津波による被害であった。

 

カウンターキッチン

キッチン(台所)とダイニングルーム(食事室)の間に、料理などをやりとりできるカウンター(台)を設置する方式又はその方式で造られたキッチンをいう。キッチンを開放的な空間とする方法として用いられている。カウンターキッチンは英語でCounter kitchenと綴れるが、意味上は和製英語である。

カウンターの設置方法には、キッチンとダイニングルームの間仕切り壁に大きな窓を空けてカウンターを置く方式、ダイニングルームの一角に調理台を設置しそれにカウンターを直接付置する方式などがある。

なお、カウンターキッチンの多くは、調理台がダイニングルームと開放的に向き合う配置となっているが、このような配置方式を「対面キッチン」という。

替地

公共事業の用地買収などの際に、金銭に替えて譲渡される土地のことで、代替地ともいう。

公共用地の買収の対価(補償金といわれる)は金銭で支払うのが原則であるが、土地所有者の要求により、その要求が相当であるときには替地を提供することがある。替地は、買収する土地と地目、地積などが照応している必要がある。

土地市場が十分に発達していれば金銭による補償で問題は生じないと考えられるが、ダム事業のように大規模に生活の拠点が失われる場合や、公共事業による土地価格の上昇が期待されるようなときには、生活の安定や事業用地を提供することに伴う不公平感の是正のため、替地が要求されることがある。
そして、替地は土地収用の対象とはならず任意交渉で取得しなければならないため、不動産会社がその取得に協力する場合もある。

家屋番号

不動産登記に当たって建物に付される番号。登記された建物を識別するための番号であって、不動産登記法に基づいて登記所が付す。建物の位置を示す住居表示とは異なるので、注意が必要である。

家屋番号は、原則として建物の敷地の地盤と同じ番号が付されるが、「◯番」というように番号のみが記され、地名は表示されていない。また、同じ地番に2つ以上の建物が登記された場合には、「◯番の◯」のように枝番号(支号)が付されている。

土地の分筆や区画整理事業等によって地番が変更になった場合でも、付された家屋番号は変更されない。従って、敷地の地番とその敷地の上の建物の家屋番号とが異なることがある。

隠れたる瑕疵

「瑕疵」とは「きず」「不具合」「欠陥」という意味である。

「隠れたる瑕疵」とは、特定物(建物・土地などその固有性に着目して取引され代替性がない)の売買契約を締結した時点において買い主が知らなかった瑕疵であり、かつ買い主が通常要求されるような注意力を働かせたにもかかわらず発見できなかった瑕疵のことである。

例えば既存住宅の売買において、屋根の一部に欠陥があったため、引渡し後に雨漏りが発生したとする。この場合、屋根の欠陥が「瑕疵」に該当する。そして買い主が売買契約当時にこの欠陥があることを知らず、かつ買い主が通常要求されるような注意力を働かせても、この欠陥を発見することができなかったであろう場合には、この欠陥は「隠れたる瑕疵」に該当するといえる。

民法(債権関係)改正(施行は2020年4月1日から)以前は、民法で、特定物の売買契約において、その特定物に「隠れたる瑕疵」があったとき、売り主は買い主に対して「瑕疵担保責任」を負うものと規定されていたが、改正によってこの規定は削除され、「隠れたる瑕疵」の担保責任を含めて契約不適合責任に統合・整理された。

家具・家電付き住宅

家具や家電が備えられている賃貸住宅をいう。入居に際して、家具や家電を自ら用意する必要がない。

備え付けられている家具・家電は、一般的に、ベッド、ソファ、ダイニングセット、カーテン、テレビ、照明器具、エアコン、電子レンジ、冷蔵庫などであるが、契約前に確認する必要がある。

家具・家電付き賃貸住宅は、入居に当たっての準備が大幅に軽減され、初期費用を押さえることができる。一方、家賃が高めであるほか、家具・家電の種類等を選択できないこと、新品でない場合が多いことなどに注意が必要である。

また、備え付けられた家具・家電が破損・故障した際の費用負担について確認しておく必要がある。通常、契約書に「付帯設備」として記載されているものについての修理・交換費用は、貸主が負担する。

囲い込み(物件の)

不動産の売却を依頼された不動産業者が、意図的に他の不動産業者に物件を紹介しない行為をいう。

囲い込みがされるのは、依頼された物件の買取りを仲介すれば、売買の依頼者双方から仲介手数料を得ることができるからである。これを「両手取り」というが、囲い込みは、依頼主の利益を損うほか、仲介の倫理に反し、不動産取引市場に対する信頼を妨げることになりかねない。

火災保険

火災による損害を補填するための保険。

火災保険契約を締結すれば、住宅、家財、店舗、工場、事業用資機材等が火災によって消失、損傷した場合に、生じた損害に対して保険金が支払われる。

一般に、火災のほか、落雷、爆発、風災などによる損害についても補填するよう設計されている。ただし、地震によって発生する火災の損害は、火災保険ではなく地震保険(火災保険に付帯されることもある)によって補填される。

火災保険の保険期間は、一般に、生命保険に比べて短い。また、保険金(保険者が支払う金銭)は、生命保険と違って、原則として被保険者が現実に被った損害額に基づいて算定される。

笠木

、手すり、腰壁などの最上部に取り付けられた横木。

家財保険

建物の中にある生活用の動産(家具、家電製品、衣類等)が、火災や災害によって損害を受けたときに補償する保険。火災保険の対象が「建物のみ」の場合には家財の損害は補填されないので、補償を受けるためには、別途、家財保険に加入する必要がある。

特に、賃貸住宅においては、一般に、建物については貸主が火災保険に加入しているが、家財については保険の対象とされていない。家財の損害を補填するためには借り主が家財保険に加入する必要がある。また、借り主が居室などに大きな損害を与えたときには、現状回復費用を負担しなければならないが、家財保険とセットになった「借家人賠償責任補償」に加入すればその費用を補填することができる。

瑕疵物件

取引の対象となった不動産の当事者の予想していない物理的・法律的・心理的な欠陥(瑕疵)があったときの、当該不動産をいう。

例えば、土壌の汚染、耐震強度の不足などの発見は瑕疵となる恐れが大きい。不動産売買契約締結時に発見できなかった瑕疵が一定期間内に見つかった場合には、買主は売主に対し契約不適合責任を追及することが出来る。

貸家建付地

建物が存在している土地について、建物所有者と土地所有者が同一であるとき、この土地を「建付地」という。

ある土地が「建付地」であって、建物の種類が貸アパート・貸マンション・貸家などの賃貸用建物であるとき、その土地を「貸家建付地」と呼ぶ。

家事動線

家事のための移動経路。家事は異なる作業を異なる場所で行なう場合が多いため、間取りや家具・設備の配置によって動線に大きな違いが生まれる。

家事は、調理、洗濯、掃除、子供の世話などで構成されているが、家事動線を検討することによって、これらの作業を効率よく進めるための工夫が可能となる。

家事動線は短くシンプルであるほうが良いと考えられているが、一方で、移動に伴って、触れ合いや見守りなどの関係が生まれることもあるほか、家族の生活動線(居住生活のための移動経路)と家事動線との関係にも配慮しなければならない。

片流れ屋根

屋根形式の一つで、片側から一方向だけに勾配があるかたちのもの。

かぶり

コンクリート表面から鉄筋までの厚み(あるいは深さ)のことを「鉄筋かぶり」という。

コンクリートにひび割れ(クラック)が生じると、アルカリ性のコンクリートは酸化し、雨水や外気で鉄筋は錆びてくるが、かぶり厚が大きければ酸化によるコンクリートの劣化も鉄筋の錆びも防ぐことができる。結果、かぶり厚が大きければその分建物の寿命は延びることにもつながる。

壁式鉄筋コンクリート造

壁式鉄筋コンクリート造

鉄筋コンクリート造の一つ。

この「壁式鉄筋コンクリート構造」は、「柱」「」を設けず、基本的に「壁」だけで荷重を支えるような鉄筋コンクリート構造である。

この「壁式鉄筋コンクリート構造」には、柱・梁がないため、建物の内部空間が広く使用できるというメリットがある。
なお強度を確保するため、壁の中には梁に相当する配筋が作られている。

この「壁式鉄筋コンクリート構造」は、壁が多い中層建物に最適である。しかもコストが安く、空間が広く取れるため、3階建共同住宅などで多用されている。

鴨居

鴨居

住宅の開口部の上側にある横架材のこと。

通常は、障子・襖・引き戸・引違い戸などをはめ込む溝が2本彫られているが、溝のないもの(無目)、溝が1本のもの(一筋)などある。上部にあるのが鴨居、下部にあるのが敷居(鴫居という説もある)で、鴨という水鳥の名を付けているのは火難除けの願いからといわれている。

瓦葺き

重なり合うような曲面の形状に作られた粘土製の板を「瓦」といい、この瓦によって屋根を覆うことを「瓦葺き」といいます。

「瓦葺き」は、耐久性には富んでいますが、金属・ストレートなどと比べると重く、吸水性が高いなどデメリットもあります。

簡易耐火建築物

建築基準において、主要構造部(壁、柱、床、、屋根、階段)が、準耐火構造と同等の準耐火性能を有するための技術的基準に適合し、かつ、延焼の恐れのある開口部(窓やドア)に防火戸など、火災を遮る設備を有する建築物をいう。

この場合の技術的基準としては、外壁を耐火構造とする方法(外壁耐火型)、または、主要構造部を不燃材料とする方法(不燃構造型)についての要件が定められている。

簡易型耐火建築物は、もともと建築基準の制度上、主要構造部が準耐火構造ではないが耐火性があると認められる建築物として扱われていたが、現在は準耐火建築物の類型の一つとされ、もはや法令上は独立に定義された用語ではない。しかし通称として使用されることがある。また、準耐火建築物の法令上の定義に即して、「口準耐」(建築基準法第2条第9号の3ロに該当する準耐火建築物という意味)といわれることもある。

間接照明

人工照明の方式には大別して直接照明と間接照明があり、間接照明は壁や天井に光を反射させるもの。

直接光と比べ間接光は柔らかく、光が織りなす陰の演出でムーディな空間演出を可能にする。

管理組合

マンションなどの区分所有建物で、建物並びにその敷地及び付属施設の管理を行うため、区分所有者全員で組織する団体のことを「管理組合」といいます。

管理組合は最低でも年に1回、総会を開き、予算案の作成や会計報告、議題について話し合い、管理に関する計画を立てるとともに、複数の理事を選抜して実際の管理運営業務を行います。

管理受託契約

賃貸住宅の管理業務を受託する契約で、賃貸する住宅の所有者と賃貸住宅管理業者とのあいだで締結される。

管理受託契約には、業務の内容・実施方法、費用、再委託、免責などに関する事項が記載される。賃貸住宅管理業者は、管理受託契約を締結する前に、それらの事項(重要事項)を、業務を委託する住宅の所有者に書面を交付して説明しなければならない。

カーテンウォール

高層ビルや高層マンションにおいて、建築物自身の軽量化を実現し、地震の際にガラスが飛散することを防止するために開発された非常に軽量な外壁のこと。

通常の高層建築では鉄骨鉄筋コンクリートを採用し、外壁が荷重を支え、かつ地震力や風圧力に対抗する役割を有しているが、高層化が進むと、外壁自体の重さが課題となった。また高層建築で柔構造(地震の揺れに抵抗せずにしなって地震力を吸収するような建築構造)が採用されると、地震の際に壁面の変形によりガラスが飛散することが問題となった。

こうした問題を解消するために、建築物の主要構造を柱ととし、外壁は構造体に張り架けただけのものとし、かつ外壁をウロコ状に配置して建物のしなりによる歪みの影響をごく小さくするという工法が開発された。

この工法による外壁のことをカーテンウォールと呼ぶ。またカーテンウォールを採用すると、外壁施工の際に建物外部に足場を組む必要がないため、施工しやすいという長所もある。

わが国では初期の代表例としては、霞ヶ関三井ビルのアルミカーテンウォールが挙げられる。
その後、さらに改良を加えたハニカムアルミパネルや、ガラスカーテンウォール、チタンパネル、セラミックパネル、PCカーテンウォール(=プレキャストコンクリートカーテンウォール)などのさまざまな製品が登場している。

外構

建物の外に設ける工作物

門、塀・垣根、庭木などが該当し、敷地の境界を形づくるとともに、建物の壁面などと一体となって敷地の景観や雰囲気を形成する。

なお、「外構」と「エクステリア」とは同じ意味である。

崖線

崖地の連なり。緑が連続し、湧水や豊かな動植物生態が残っている場合が多い。

傾斜地マンションの建設などによって、崖地の緑等の喪失、崖線の分断などが進んでいることから、崖線の保全・活用のための取り組みが必要だと考えられている。例えば、国分寺崖線(東京都)の保全のために、条例で地区を指定し、建築構造の制限、色彩の配慮、条例制限との適合性審査のための計画の届出などを定めた例(世田谷区国分寺崖線保全整備条例)もある。

外皮熱性能

建築物のエネルギー消費性能を評価するときの評価指標のひとつで、室内外の温度差による熱損失量をいう。この数値が小さいほど省エネの程度は大きい。

非住宅建築物については、屋内周囲空間(外気に接する壁から5m以内の屋内空間、屋根直下階の屋内空間および外気に接する床直上の屋内空間、「ペリメータゾーン」という)の単位ペリメータゾーン床面積当たり年間熱負荷(単位は、メガジュール/平方メートル・年、「PAL*」という)を算定する。これを基準として用いる場合には、用途および地域区分に応じて基準とする数値を調整する。
住宅については、外壁や窓の外皮平均熱貫流率(外皮面積・単位温度当たりの熱損失量で、単位は、ワット/平方メートル・度、「UA値」という)および冷房期(一日の最高気温が32度以上となる期間)の平均日射熱取得率(単位外皮面積当たりの日射量に対する日射熱取得量の割合で、「ηA値」という)を算定する。これを基準として用いる場合には、地域の区分に応じて基準とする数値を調整する。

その具体的な算定方法は、国土交通大臣が定めるとされている。

なお、エネルギー消費性能の基準として外皮熱性能が用いられるのは、(1)住宅に関する省エネ基準、および、(2)全ての建物に関する誘導基準においてである。

がけ地

傾斜が急なため通常の用途に供することができない土地をいい、一般に傾斜度が30度以上のものを指すが、厳密な定義はない。

不動産鑑定や資産課税において土地を評価する場合には、対象となる土地に占めるがけ地の割合に応じて評価額を減価する補正が適用される。

なお、がけ地とほぼ同様の言葉として「法地」があるが、法地は不動産取引においてよく使われ、土地造成によって作られたがけ地を指すことが多い。

がらり戸

板戸であって、の内部に、細い板を斜めにして、水平方向に連続的にはめ込んだもの。
通気性が良いため、押入れなどに使用することが多い。
よろい戸ともいう。

雁行型

雁行型

集合住宅の住戸レイアウトのパターンの一つ。雁が飛んでいくときの列の形に似て、住戸がはすかいに続いている形式のものを雁行型という。

箱形、直列型(くの字型も含む)、L字型、ロの字型などと比較すると、一長一短がある。雁行型だと、住戸に3方向に開口部(窓等)を設けることができ、採光性、通風性に優れる反面、冬期は開口部からの熱流出、夏期は日射熱の流入が大きい。また、箱型などと比べると壁面積が大きくなり、コスト的に割高となる。

 

機会換気(強制換気)

機械設備を用いる換気方法をいう。

換気の方法は大きく分けて、自然の通風や温度差による方法(自然換気)と、機械設備によって強制的に換気する方法(機械換気)とがある。機械換気は、常時確実に換気が可能であるが、稼動のためにエネルギーを消費する。機械換気に用いる設備としては、換気扇、送風機などがある。

機械換気の方法には、次の3つの種類がある。

a 第1種換気:吸気と排気の両方とも機械換気を用いるもの
b 第2種換気:吸気は機械換気、排気に自然換気を用いるもの
c 第3種換気:排気は機械換気、吸気に自然換気を用いるもの

換気の種類は、維持する空気環境の性格に応じて、吸気と排気のどちらを強制的に行なうかなどを考慮して適切に選択しなければならない。例えば、第1種換気は、安定した換気を確保できるがエネルギー消費が大きい。第2種換気は、室内を外気よりも高い圧力に保つことができるが気密性が必要である。第3種換気は臭気や湿気が発生する場所から排気することができるが室内の圧力が外気よりも低くなる。

建築基準法では、住宅の居室等においては、シックハウス症候群の発症の原因となるホルムアルデヒドの発散に対処するため、必要な換気が確保される一定の構造方法を備える場合以外は、常時換気が可能な構造の機械換気設備等の設置が義務付けられている。

期間短縮型

住宅ローンを繰上返済する方法の一つで、毎月の返済額を変えずに返済期間を短くする方法をいう。

繰上げ返済する金銭は元金の返済に充てるが、減額された元金を毎月の返済額を変えないで元利均等で返済すると、返済に要する期間が繰上げ返済前に比べて短くなる。この方法による繰上げ返済が「期間短縮型」である。毎月の返済額が変わらないので負担感は同じであるが、負担しなければならない期間は短縮される。

なお、繰上げ返済の方法には、期間短縮型のほか、返済期間を変えずに毎月の返済額を減らす方法(返済額軽減型)がある。

基礎工事

建物の基礎を構築する工事。建物の基礎は建物と地盤とをつなぐ構造物で、建物の荷重や加わる外力を安全に地盤に伝え、地盤の沈下や変形に対して耐える構造でなければならないとされている。

基礎の形式は、杭を地盤に打ち込んで基礎とする「杭基礎」と、地盤をそのまま基礎とする「直接基礎」とに大別される。直接基礎はさらに、主な柱の下のみに基礎構造物を設置する「独立基礎」、柱や壁の下に連続して基礎構造物を設置する「布基礎」、建物底面の全体を一枚の構造物で支える「ベタ基礎」に分かれる。

なお、基礎の設計・施工に当たっては、あらかじめ地盤調査を実施する必要がある。

旧耐震基準

建築物の設計において適用される地震に耐えることのできる構造の基準で、1981(昭和56)年5月31日までの建築確認において適用されていた基準をいう。

これに対して、その翌日以降に適用されている基準を「新耐震基準」という。

旧耐震基準は、震度5強程度の揺れでも建物が倒壊せず、破損したとしても補修することで生活が可能な構造基準として設定されている。技術的には、建物自重の20%の地震力を加えた場合に、構造部材に生じる応力が構造材料の許容応用力以下であるかどうかで判断される。
なお、新耐震基準は、震度6強~7程度の揺れでも倒壊しないような構造基準として設定されている。

Q値

熱は温度差、空気圧の差、風力などにより移動する。室内外の温度差1度、家全体から1時間に床面積1平方メートル当たりに逃げ出す熱量を、熱損失係数(あるいは熱伝達計数)といい、「Q値」という。

Q値が小さければ小さいほど、熱が逃げにくいということになる。

共益費

賃貸集合住宅の入居者や事務所ビルのテナントが、建物の賃料とは別に負担する費用をいう。

建物全体の清掃や補修、警備等の費用、建物の共用部に関する付加使用料など、入居者やテナントが分別して負担することが難しい費用が対象となる。専有面積当たりで算出し、月払いするのが一般的である。

なお、法律上の用語としても「共益費」が使われるが、これは同一の債務者に対する各債権者に共通の利益のために要した費用のことである。
例えば、ある債権者が債務者の財産を保存すればそれは他の債権者に利益にもなるので、そのための費用は共益費として、他の債務者に優先して弁済を受けることができるとされる。建物の賃借人が負担する共益費は、これとはまったく別のものであるから、注意を要する。

境界

私法上の概念であり、土地の地番を区切る線をいう。

「けいかい」と読むこともある。

土地は、その表示登記に当たって筆に区分され地番が与えられるが、地番と地番の境が境界である。

争いのある境界を確定するためには、判決により境界線を確定することを求める(境界画定訴訟)ことができる。また2006(平成18)年1月には、当事者の申請に基づき、筆界特定登記官が「筆界調査委員」に調査を依頼した上で、その意見書をもとに境界を特定する制度(筆界特定制度)が創設された。

境界線付近の建築の制限

境界線付近で建物を設ける場合のルール。民法の相隣関係として規定されている。

定められている制限は、
①建物は、境界線から50cm以上の距離を保って築造しなければならないこと
②他人の宅地を見通すことのできる窓または縁側・ベランダを、境界線から1メートル未満の距離で設ける場合には目隠しを付けなければならないことの2つである。

①に違反する建築に対しては、それを中止・変更させることができるが、建築着手後1年を経過し、または建物が完成した後は、損害賠償請求のみが可能とされている。

なお、このルールと異なる慣習があるときには、その慣習に従うとされている。

境界標の設置

土地所有者は、隣地所有者と共同の費用で境界標(土地の境を示す標)を設置できるとするルール。民法の相隣関係の一つとして認められている権利で、「境界権」または「界標設置権」という。

この場合の費用は、相隣者が等しい割合で(測量費は土地の広さで案分して)負担する。

狭小住宅

狭い土地に建てられた住宅。明確な定義はないが、おおむね敷地面積が50平方メートル(約15坪)以下のものをいう。

地価が高い地域に建てられることが多く、敷地を建ぺい率の上限まで使い、床面積を確保するため地下室を設置したり、3階建てとする場合もある

居室

居室とは「居住、作業、娯楽などの目的のために継続的に使用する室のこと」である(建築基準法2条4号)。

この定義に従えば、一般の住宅の場合、居室とは「居間」「寝室」「台所」である。

その反対に、「玄関」「便所」「浴室」「脱衣室」「洗面所」「押入れ」「納戸」「廊下」は居室ではない。

なお建築基準法では、居住の目的のための居室については、採光に関する基準(建築基準法第28条第1項)と換気に関する基準(建築基準法第28条第2項)をクリアすることを必要としている。

ただし、居室として使用する地下室については採光の基準が適用されず、その代わりに衛生上必要な防湿の措置等を行なうことが必要とされている(建築基準法第29条)。

切妻屋根

切妻屋根

屋根の形式の一つで、棟からその両側に流れ落ちるかたちのもの。屋根は二面、建物の妻側上部が三角形となる。

切り土

傾斜のある土地を平らな土地にするために、地面を掘り取ること。

宅地造成工事規制区域の中にある宅地において、高さが2mを超える崖を生じるような切り土をする場合には、着手する前に、知事(または政令市・中核市・特例市の市長)の許可を受けることが必要である(宅地造成等規制法第8条)。

金属板葺き

金属板で屋根を覆うこと。

金属板には、亜鉛メッキ鋼板(トタン)、スズメッキ鋼板(ブリキ)、アルミなどが使用されるが、最近では、銅、ステンレス、チタンなども用いられる。一般住宅では鋼板、アルミが多く使用されている。

金属板葺きには、軽量かつ安価であること、複雑な屋根でも加工しやすいことなどの長所がある。

金属板葺きの工法としては、一文字葺き、瓦棒葺き、横葺きなどがあり、いずれも板同士の継ぎ目を折り曲げて加工し、下地に釘などで止めるものである。
この他に、継ぎ目を溶接する工法が用いられる場合もある。

近傍宅地

登録免許税額の算定において、課税対象土地の価格評価のために用いる土地。「近傍類似地」「隣接地」とも言われる。

登録免許税額の算定に当たって用いる土地評価額は、原則としてその固定資産税評価額とされているが、私道、ため池、用水路など固定資産税が非課税の土地については評価額が定まっていない。この場合には、「評価対象の土地に接近するほぼ類似の土地」を指定して、その固定資産評価額の30%を課税対象土地の評価額とすることとされている。近傍宅地は、このときの「評価対象の土地に接近するほぼ類似の土地」である。

近傍宅地の指定は、登録免許税を課す法務局の業務であるが、指定方法は法務局によって異なるので確認する必要がある。

蟻害

シロアリにより主に木材が食い荒らされ、建築物の歪み・傾きなどのさまざまな不具合を引き起こすこと。

シロアリは、アリに似た白色または茶褐色の昆虫で、等翅目(シロアリ目)に属する。蟻とは無縁で、分類的にはむしろゴキブリに近い仲間である。胴体部にくびれがないことから、アリとの区別ができる。シロアリは生殖の時期には羽を持ち、羽アリとなって戸外へと移動する。
日本に生息するシロアリには、ほぼ日本全域に生息するヤマトシロアリ、千葉より西の温暖な海岸地域に生息するイエシロアリ、都市部に生息するアメリカカンザイシロアリのおおむね3種類がある。

特にイエシロアリは、湿潤な木材(主に建物の下部の木材)のみならず、乾燥した木材をも食害する能力を持ち、古材よりも新材を好んで食害し、加害場所から離れた場所に特別な巣を作り、急速に繁殖するため、その被害が大きい。

逆梁工法

逆梁工法

ラーメン構造で組み立てたは、一般的に天井の下を通るため、室内に梁が出っ張る形になる。この梁の張り出しをなくすと、天井はスッキリし、家具のレイアウトもしやすくなる。また、梁を住戸の外側(一般にバルコニー側)まで移動すれば、天井も開口部も大きく取れる。それを可能にするのが逆梁工法(逆スラブ工法)。

張り出していた下の階の天井が、上の階の床側に出っ張ってくることになり、ここを二重床とすれば配管スペースとして利用でき、上下階の遮音性を高めることもできる。
また、逆梁をバルコニー側にまで移動すれば、そのままバルコニーの壁として利用でき、開口部も従来より高くなるため、天井高さまでサッシ窓などを大きく取ることもできる。

杭基礎

直接基礎では十分に建物を支持できない場合に用いられる基礎。
コンクリート製などの杭を打設して硬い地盤まで到達させ、その杭の上に建物の土台を築くものである。

また固い地盤がない場合には、杭自体の摩擦力で、建物全体の荷重を支える方法が取られる。

躯体

建物の構造をかたちづくる部材の集まり(構造体)の総称。基礎、柱、梁、壁面、床などで構成され、建物に加わる力を支える役割を担っている。

躯体は、構造体の主要材料に応じて、木造、ブロック造、鉄筋コンクリート(RC造)、鉄骨造(S造)、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)などに区分される。

管柱

通し柱が1階から2階以上の階まで1本物の柱で通すのに対し、管柱は階の途中で胴差など桁材で中断されている箇所に用いる短柱をいう。

クッションフロア

プラスチック系床材のうち、塩化ビニル系床材であって、発泡層を含んでいる厚さ2mm前後のプラスチックシートのことを「クッションフロアシート」または「クッションフロア」と呼んでいる。

「クッションフロア」は、表面層と裏打ち層の間に発泡層を挟んでいるため、保温性・衝撃吸収性があり、また水にも強い。そのため、洗面所・脱衣所・台所の床仕上げ材として多用されている。

区分所有

分譲マンションのように、建物が独立した各部分から構成されているとき、その建物の独立した各部分を所有することを「区分所有」という。

「区分所有」が成立するためには、次の2つの条件を満たす必要がある(区分所有法第1条)。

1.構造上の独立性があること
これは、建物の各部分が他の部分と壁等で完全に遮断されていることを指している。ふすま、障子、間仕切りなどによる遮断では足りない。

2.利用上の独立性があること
これは、建物の各部分が、他の部分から完全に独立して、用途を果たすことを意味している。例えば居住用の建物であれば、独立した各部分がそれぞれ一つの住居として使用可能であるということである。

つまり、構造上・利用上の独立性がある建物であれば、分譲マンションに限らず、オフィスビル・商業店舗・倉庫などでも区分所有が成立することができる。

区分所有権

分譲マンションのように独立した各部分から構成されている建物を「区分所有建物」という。

この区分所有建物において、建物の独立した各部分のことを「専有部分」という。

区分所有権とは、この専有部分を所有する権利のことである。

区分所有建物

区分所有建物とは、構造上区分され、独立して住居・店舗・事務所・倉庫等の用途に供することができる数個の部分から構成されているような建物のことである。

区分所有建物となるためには次の2つの要件を満たすことが必要である。

1.建物の各部分に構造上の独立性があること
これは、建物の各部分が他の部分と壁等で完全に遮断されていることを指している。ふすま、障子、間仕切りなどによる遮断では足りない。

2.建物の各部分に利用上の独立性があること
これは、建物の各部分が、他の部分から完全に独立して、用途を果たすことを意味している。例えば居住用の建物であれば、独立した各部分がそれぞれ一つの住居として使用可能であるということである。

上記1.と2.を満たすような建物の各部分について、それぞれ別個の所有権が成立しているとき、その建物は「区分所有建物」と呼ばれる。区分所有建物については、民法の特別法である区分所有法が適用される。

代表的なものとしては分譲マンションが区分所有建物である。しかし分譲マンションに限らず、オフィスビル・商業店舗・倉庫等であっても、上記1.と2.を満たし、建物の独立した各部分について別個の所有権が成立しているならば区分所有建物となる。

なお区分所有建物では、建物の独立した各部分は「専有部分」と呼ばれる。
また、この専有部分を所有する者のことを「区分所有者」という。

廊下・エレベータ・階段などのように区分所有者が共同で利用する建物の部分は「共用部分」と呼ばれ、区分所有者が共有する。

また建物の敷地も、区分所有者の共有となる(ただし土地権利が借地権である場合には「準共有」となる)。このとき区分所有者が取得している敷地の共有持分は「敷地利用権」と呼ばれる。

従って区分所有建物においては、区分所有者は、専有部分の所有権、共用部分の共有持分、敷地の共有持分という3種類の権利を持っていることになる。

クラック

ひび割れ、すき間。英語のcrack。建物の外壁、目地などに生じる。

建物にクラックが生じると、水が浸入し、錆や腐食が発生・進行する恐れがある。クラックが生じる主な原因は、塗膜の乾燥、材料の劣化、振動であるが、定期的に点検・補修することによって防ぐことができる。

クレセント

クレセント

引き違いサッシなどの召し合わせ部分に取り付ける、戸締まり用の金物。
片方の側にはフック状部分のある固定金物が、もう一方には取っ手の付いた円盤の縁に螺旋状の突出があり、これを回転させるとフックにかかるようになっている。

ちなみにクレセントとは三日月のことで、形状が似ていることによる。

クロス

天井や壁などの仕上げ材として用いられる薄い布製の装飾用壁紙のこと。布製だけではなく、ビニール製やプラスチック製のものも多く、環境問題を含めた安全性が問われている。

最近ではシックハウス症候群の原因とされるホルムアルデヒドを含まない壁装用接着剤が使われていたり、環境対応商品や機能性壁紙も登場している。

クーリングオフ

一定期間、無条件で契約の申込みの撤回または解除ができる制度。消費者を保護するための措置で、訪問販売、電話勧誘販売などに適用されるが、一定の宅地建物の取引もその対象となる。

クーリングオフの適用があるのは、

1.宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地建物売買契約において、2.その事務所やそれに準ずる場所以外の場所で申込みや締結がされた場合であり、3.撤回または解除ができるのは8日間以内

である。

撤回または解除は書面で通知しなければならないが、その理由などを示す必要はなく、発信日を明確にすれば良い。その通知があったときには、売主は速やかに手付金等受領した金銭を返還しなければならない。

グルニエ

アティック(attic、アテカともいう)と同意。

屋根裏部屋のこと。グルニエ・アティックとは、もともと古代建築の記念門の上部につくられた部屋であったが、転じて屋根裏部屋の意味になったといわれている。

蹴上げ

階段の一段の高さのこと。階段は足が乗る水平面の板(踏面=ふみづら)と踏面と垂直に交わる蹴上げで構成される。建築基準法では、住宅の場合、幅750mm以上、蹴上げ230mm以下、踏面150mm以上と決められている。

ケアハウス

1989年にスタートした後に登場した比較的新しいタイプの経費老人ホーム。ケア付となるので、有料老人ホームと同様に、介護保険法の特定施設となれる。

指定基準を満たす職員が配置され、居室は専有部分が21.6平方メートル以上(共同生活室を設けるユニット型の場合は15.63平方メートル以上)で、トイレ・洗面所・ミニキッチン・収納が備えられている。
費用は、家賃・事務費・生活費を月額で支払うのが一般的。

ケアマンション

高齢者の居住の利便性を高めた集合住宅のこと。シルバーマンションともいう。

空間の設計や設備が高齢者の居住に適する他、介護、給食など日常生活に対する支援サービスを伴うことが多い。分譲、賃貸の両方のタイプがある。

高齢者の居住に関しては、

1.バリアフリーやユニバーサルデザインを採用するなどの空間・設備デザインについての工夫、2.生活の手伝いや健康保持・医療サービスのような高齢者向け支援の提供、3.住宅費、生活費、医療費などを含めた経済的な負担の管理に対する支援

を総合的に考えなければならない。

景観法

良好な景観の形成を促進するための施策を定めた法律で、2004年6月に公布、同年12月から施行された。

この法律は、都市部だけでなく農村部等も対象にして、地域の個性を反映した柔軟な規制等によって景観の形成を図るための制度を定めており、景観に関する基本法とされる。

景観法に規定されている主な制度としては、

1.景観行政を担う主体としての景観行政団体
2.景観計画区域の指定、景観計画の策定、それにもとづく建築等の届出、デザイン・色彩に関する勧告・変更命令など
3.都市計画による景観地区の指定、建築等のデザイン・色彩、高さ等の総合的な規制、景観認定制度など
4.住民合意による景観協定
5.景観重要建造物・景観重要樹木の指定・保全

などがある。

蛍光灯

ガラス管の内面に塗った蛍光物質を発光させる照明灯。

蛍光灯のガラス管には、アルゴンなどの希ガスと少量の気体水銀が封入され、内面には蛍光塗料が塗られている。そして、放電によって電子が管内の水銀原子に衝突して紫外線が放射され、さらにその紫外線が塗られた蛍光物質を照射して可視光線が発生する。これが発光のしくみである。

蛍光灯が点灯するためには放電を始動させるための装置が必要で、その装置にはいくつかの種類がある。たとえば点灯管(グロースタータ)はその一つである。      

珪藻土

藻の一種である珪藻類の遺骸による堆積土で、素材色は白色、灰白色、淡黄色。多孔質で吸水性に富むが、軽くて脆い。もともと研磨材、耐火材、七輪などの材料に使われたが、近年、高い吸放湿性、吸臭・吸音性、断熱性からシックハウス対策として注目され、住宅の内・外壁に使用されることが多い。

漆喰のようにツノマタなどを混ぜた左官塗り用だけでなく、素人でもローラーやハケで簡単に塗れる塗装タイプの製品も開発されている。

経年劣化

時間とともに品質が低下すること。雨風・湿気・温度変化・日照などによる品質の低下だけでなく、通常の方法で使い続けることによる摩滅、汚れ等の損耗も経年劣化である。

不動産の賃貸借契約解除の際に賃借人が負担すべきとされ、原状回復は、賃借人の故意・過失等による劣化の回復であって、経年劣化による損耗の回復は含まれない。たとえば、国土交通省が示す「原状回復ガイドライン」では、原状回復を「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義し、家具の設置による床・カーペットのへこみ、設置跡などの通常の住まい方で発生するものや、フローリングの色落ち、網入りガラスの亀裂などの建物の構造により発生するものの回復は、賃貸人の負担となるとしている。

契約の解除

契約締結時にさかのぼって契約を解消すること。

ただし、賃貸借契約のように継続的な契約の場合には、契約の効果は将来に向かってのみ解消するため、解約ということが多い。

その方法は、大きく、当事者の片方が一方的に契約を解除する場合と契約の当事者で話し合って契約をなかったことにする場合(合意解除)に分かれる。前者はさらに、法律の規定によって解除する権限が発生するもの(法定解除)と、契約などで定めた条件に従って発生するもの(約定解除)の2種類がある。

法定解除ができるのは、相手方に履行遅滞や履行不能のような債務不履行があった場合と、売買契約における契約不適合責任にもとづいて解除する場合である。また、約定解除には、解約金を支払っていつでも解約できると定めた場合(解約手付)、期間内に建物を建築しないときには買い戻す約束をした場合(買戻特約)などのケースがある。

軽量鉄骨造

鉄骨造の一つ。
軽量鉄骨構造とは、次のような特徴を持つ鉄骨構造である。

1.軽量鉄骨を柱・梁として使用する。
2.ブレース(brace:留め具)で柱・梁を対角線につなぐことにより、水平方向の外力に対抗できる構造をつくる。
3.木質系パネル・軽量気泡コンクリートパネル・窯業系パネルなどで壁・床を構成する。

従って、「軽量鉄骨構造」とは、在来工法の木造建築物における木造軸組を「軽量鉄骨とブレース」に置き換えたものであると考えることができる。

こうした「軽量鉄骨構造」は、一般住宅やアパートに使用されることが多い。

蹴込み

階段の踏面のあいだを繋ぐ垂直方向の面、あるいは、下段の踏面のうち上段の踏面と重層している部分(下段が上段の端よりも奥に突き入れている場合のその部分)をいう。

また、家の上がり口の前面を言う場合もある。

欠陥住宅

備えるべき安全性能を欠いている住宅をいう。

その性能としては、風雨、地震、火災に耐える性能、地盤や主要構造部の堅牢性、さらには防音、通気、シックハウス防止等室内環境の水準などがあるが、その確保すべき水準は必ずしも明確ではない。例えば、建築基本法などの法令の規定に違反している場合、常識的な住宅としての性能を欠く場合、請負契約などで予定している性能を満たさない場合などは、欠陥住宅である可能性が大きい。また、欠陥住宅であるという苦情としては、雨漏り、亀裂の発生などに関するものが多い。

欠陥住宅が発生する原因の多くは、設計の誤りか施工時の手抜きやミスである。そこで、その責任を明確にするため、住宅の品質確保の促進等に関する法律では新築住宅の建築請負者や売主に対して、柱などの構造上重要な部分や雨水の侵入を防ぐ部分について、引渡し後10年間の瑕疵担保責任が義務付けられている。さらに、住宅の性能基準を客観的に評価し、その性能を保証する制度(住宅性能表示制度)も運営されているが、この制度を用いるかどうかは任意である。

検査済証

建築工事が完了した建築物について、建築主事等は、検査の申請を受理した日から7日以内に、当該建築物について工事完了検査を行なわなければならない。

この工事完了検査に合格した場合に、建築主事等が建築主に交付する書面が「検査済証」である。

建築条件付き土地

建て売りといえば、土地とそこに立つ住宅がセットで販売されるものだが、建築条件付き土地の場合は、売り建てともいうように、土地を売るに当たって、一定期間内に売り主または売り主が指定する者との間で当該土地に建物を建築する請負契約を結ぶことを条件にしている。指定期間内に建築請負契約が締結されない場合は、契約は白紙解除となり、預かり金などは全額返還される。

建築面積

いわゆる「建坪(たてつぼ)」のこと。

建築物の柱・壁の中心線で囲まれた部分の水平投影面積を指している。
ただし、1m以上突き出た庇(ひさし)や軒等がある場合には、その庇、軒等の先端から1m後退した線までの部分のみを建築面積に算入することとなっている。

建ぺい率

敷地面積に対する建築面積(建物の水平投影面積)の割合(%)。
例えば、敷地面積が100平方メートル、その敷地上にある住宅の建築面積が50平方メートルならば、この住宅の建ぺい率は50%ということになる。

建物の建ぺい率の限度は、原則として、用途地域ごとに、都市計画によってあらかじめ指定されている。

権利部

一筆の土地または一個の建物ごとに作成される登記記録のうち、所有権地上権・賃貸権・抵当権などの権利に関する状況を記載した部分のこと。
権利部は、さらに甲区と乙区に分かれる。

権利部という用語は、従来は使用されていなかったが、不動産登記法の全面改正(2004(平成16)年6月18日公布・2005(平成17)年3月7日施行)で新たに導入された。

下駄ばきマンション

1階や2階を商店や事務所、駐車場にし、それ以上を住宅にしたマンションの俗称。下駄ばき住宅ともいう。

おおむね昭和40年代以降登場したもので、住宅部分と比較して面積が異なったり壁量が少なかったりするため(駐車場の場合はとくに顕著)、耐震性には十分な配慮が必要になる。

減価償却

企業会計において、長期間にわたって使用される資産(有形固定資産のほか、特許権などの無形固定資産を含む)を費用化する手法をいう。

例えば、生産設備などは複数の会計年度にわたって使い続けられるため、その取得費を複数年度に分けて費用として計上する必要があるが、そのための手法が減価償却である。
毎年度の減価償却費は、取得費用と耐用年数をもとに、一定の方法(定額法、定率法、級数法、生産高比例法のいずれか)で計算され、それを計上することによって資産が減価し、費用が発生することとなる。

なお、使用によって減価しない資産は減価償却の対象とならない。その代表的な例が、土地や地上権、借地権などである。
一方で、土地等は減価償却の対象とならない代わりに、地価の変動等に応じて再評価する必要がある。

原価法

不動産鑑定評価において、不動産の再調達原価をベースとして、対象不動産の価格を求める手法のこと。

原価法では、価格時点における対象不動産の再調達原価を求め、この再調達原価について減価修正を行なって対象不動産の試算価格を求める。この原価法による試算価格は「積算価格」と呼ばれる。

原価法は、対象不動産が「建物」または「建物およびその敷地」である場合に、再調達原価の把握と減価修正を適切に行なうことができるときに有効である。

また、対象不動産が「土地のみ」である場合においても、最近造成された造成地などのように再調達原価を適切に求めることができるときは、この原価法を適用することができる。
この場合において、対象不動産が現に存在するものでないときは、価格時点における再調達原価を適切に求めることができる場合に限り適用することができるものとする。

現況有姿

現在あるがままの状態を意味する。

山林や原野などを造成工事をしないで販売することを「現況有姿分譲」といい、市街化調整区域の別荘地などの分譲でよく行なわれる。通常は、電気、ガス、水道などの施設が整備されていないために、そのままでは生活できない。分譲広告の際には、現況有姿分譲地であってそのままでは生活する施設がない旨表示しなければならない。

また、売主の瑕疵担保責任を免れるために、売買契約中に「現況有姿で引渡す」旨記載して取引することがあるが(これを「現況有姿売買」という)、引渡しまでの間に目的物に変化があったときなどまで責任を免れることができるかどうかについては、消極的(ただちには免れない)に解する意見が強い。

原状回復

ある事実がなかったとしたら本来存在したであろう状態に戻すことをいう。

例えば、契約が解除された場合には、一般に契約締結以前の状態に戻さなければならないとされる(原状回復義務を負う)。また、損害賠償の方法として、金銭で補償するのではなく損害が発生する以前の状態に戻す方法(原状回復による賠償)が認められる場合がある。

借家契約では、退去時の原状回復義務を特約していることが多いが、「本来存在したであろう状態」にまで戻せばよく、借りた当時の状態にする必要はないとされている。つまり、契約に定められた使用方法に従って通常の使用をしていれば、経年劣化があってもそのまま返還すればよい。

国土交通省が公表した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によると、賃借人が負担すべき原状回復費用は、「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損」の範囲に限るとしている。また、東京都の「東京都における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例(賃貸住宅紛争防止条例、いわゆる東京ルール)」(2004年10月施行)では、重要事項説明の際に、借主に対して退去時の通常損耗等の復旧は貸主が行なうことが基本であること、入居期間中の必要な修繕は貸主が行なうことが基本であること、契約で借主の負担としている具体的な事項などを書面で説明しなければならないとしている。

原状回復義務

賃貸借契約の終了時に、賃借物(たとえば賃貸住宅)を借りてから生じた損傷を回復する義務。原状回復義務は賃借人が負う。
使用収益
賃借人は、通常の使用収益によって生じた損耗及び賃借物の経年変化については、回復する義務はない。損傷が賃借人の責めに帰すことができない事由によるときにもそれを回復する義務を免れる。

なお、賃貸人は、賃貸物の使用収益に必要な修繕(たとえば賃貸住宅の維持補修)をする義務を負っている。また、賃貸借契約の終了時に、受け取ったしききん(賃貸借に基づいて生じた賃借人の債務額を控除した残額)を返還する義務がある。

原野

耕作の方法によらないで雑草、かん木類の生育する土地。人手が加わっていないこと、林地でないことが要件となる。

不動産登記における地目の一つであり、相続税および贈与税の課税での土地価額評価における地目ともなっている。

現状は雑草、かん木類のみが生育していても、耕作の履歴や痕跡があれば、原野と認めないのが一般的な取り扱いである。従って、耕作放棄地は一般に原野ではない。

公営住宅

住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸する住宅。住宅セーフティーネットとしての機能を担い、公営住宅法に基づき地方公共団体が建設、買収または借り上げして、管理する。

公営住宅に入居できるのは、原則として収入分位(所得が低い順に並べたときにその所得以下の者が全体に占める割合)が25%以下の者であるが、高齢者等については収入分位が25~40%の者も対象となる。また、家賃は、入居者の収入と立地条件や規模、経過年数等を考慮して決定され、近傍同種の家賃が上限とされる。

甲区

登録記録において、不動産の所有権に関する事項を記載した部分のこと。

この甲区に記載される登記には「所有権保存登記」「所有権移転登記」「所有権移転仮登記」などがある。

工作物

土地に定着する人工物のすべてを指す。従って、建物だけでなく、広告塔なども「工作物」である。

工作物のうち、建築物は当然建築基準法の対象になる。

広告塔などは、本来建築基準法の対象外のはずだが、一定以上の規模のものは、建築確認の申請が必要であり、建築物と同じように扱われる。

具体的には次の工作物である(建築基準法88条・施行令138条)。

1.高さが2mを超える擁壁(ようへき)
2.高さが4mを超える広告塔
3.高さが6mを超える煙突
4.高さが8mを超える高架水槽
5.高さが15mを超える鉄柱 など

更新手数料

借家契約の期間更新に際して、そのための事務費用として支払う金銭。「更新事務手数料」ともいう。

契約更新手続きを依頼した場合に、それを実施する者に対して支払う。これに対して、「更新料」は、賃貸借契約に基づき、賃貸期間更新に当たって、借主が貸主に対して支払う金銭である。

更新料

建物の賃貸借契約を更新する際に、借主から貸主に対して支払われる金銭のこと。

更新料

建物の賃貸借契約を更新する際に、借主から貸主に対して支払われる金銭をいう。

支払いを求めるためには、支払いについての合意が必要である。

なお、更新料をめぐっては、その支払い合意は無効であるとの訴訟が提起されているが、最高裁判決(平成23年7月15日、第二小法廷)は、

1.更新料は、一般に、賃料の補充ないし前払い、賃貸借契約を継続するための対価等の趣旨を含む複合的な性質を有するものと解するのが相当

2.更新料の支払いには、およそ経済的合理性がないなどということはできず、また、一定の地域において、期間満了の際に賃借人が賃貸人に対し更新料の支払いをする例が少なからず存することは公知であること、裁判上の和解手続き等においても、更新料条項は公序良俗に反するなどとしてこれを当然に無効とする取扱いがされてこなかったことに照らすと、賃借人と賃貸人との間に更新料条項に関する情報の質および量ならびに交渉力について、看過し得ないほどの格差が存するとみることはできない

3.賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載された更新料条項は、更新料の額が賃料の額、賃貸借契約が更新される期間等に照らし高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り、消費者契約法10条にいう「民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するもの」には当たらないと解するのが相当

として、一定の条件のもとでその適法性を認めた。

口準耐

準耐火建築物の一つで、「建築基準法第2条9号の3ロ」に規定されている建築物のこと。

主要構造部が、準耐火構造と同等の準耐火性能を有すると同時に、延焼の恐れのある開口部を防火戸等とした建築物である。

具体的には、主要構造部を「不燃構造」または「外壁耐火構造」とし、延焼の恐れのある開口部(窓やドア)を防火戸等とした建築物のことである。

洪水浸水想定区域

想定し得る最大規模の降雨により河川が氾濫した場合に浸水が想定される区域。水防法に基づいて、国土交通大臣または都道府県知事が指定する。

洪水浸水想定区域が指定されるのは、洪水予報河川および水位周知河川についてである。指定された場合には、区域の範囲とともに、浸水した場合に想定される水深、浸水継続時間等があわせて公表される。また、ハザードマップなどにも表示されている。

公正証書

個人や法人からの嘱託により、公証人が公証役場で作成する契約書・合意書などのことをいう。

公正証書の内容としては、不動産売買契約、不動産賃貸借契約、金銭消費貸借契約、遺言などが一般的であるが、公序良俗に反しない限り、どのような契約や合意であっても公正証書にすることが可能である。

公正証書を作成するには、当事者全員(または委任状を持参した代理人)が公証役場に出頭し、公証人に案文を提出し、公証人が公正証書を作成し、当事者全員に読み聞かせ、当事者全員が署名捺印するという手続きを踏む。
このため、文書の内容に関して後日裁判になった場合でも、文書の内容が真実であることが非常に強く推定されるので、公正証書に記載された内容がそのまま裁判で証拠になるというメリットがある(これを「証拠力」という)。

また、金銭消費貸借契約に関しては、債務者が一定の事情が発生したときには直ちに強制執行に服するという旨の陳述(これを「執行認諾約款」という)が記載されている場合には、この公正証書は裁判所の確定判決と同等の効力を持つこととされている。

このため、「約束の支払い期日までに債務者が債務を返済しない場合には債務者および連帯保証人は直ちに強制執行を受けても何ら異議はない」という旨の執行認諾約款のある公正証書が存在すれば、裁判を経ないで、直ちに債務者と連帯保証人の財産に対して強制執行を開始することができるというメリットがある。

このような強い効力を持つ公正証書であるが、その作成手数料は低額であり、利用しやすい制度となっている。

公正証書の作成手数料

公証人が、公正証書等を作成した場合に支払わなければならない手数料。「公証人手数料令」によって定められている。

手数料は消費税は非課税で、原則として、公正証書等を受け取るときに現金で支払う。また、金銭消費貸借契約、土地の賃貸借契約、土地の売買契約等には、公正証書に印紙税法による印紙の貼付が必要となる。

法律行為に係る証書作成の手数料は、原則として、その目的価額に応じて次のように定められている。

目的の価額              手数料
100万円以下               5,000円
100万円を超え200万円以下         7,000円
200万円を超え500万円以下        11,000円
500万円を超え1.000万円以下        17,000円
1,000万円を超え3,000万円以下     23,000円
3,000万円を超え5,000万円以下     29,000円
5,000万円を超え1億円以下       43,000円
1億円を超え3億円以下    43,000円に5,000万円までごとに13,000円を加算
3億円を超え10億円以下    95,000円に5,000万円までごとに11,000円を加算
10億円を超える場合    249,000円に5,000万円までごとに8,000円を加算

なお、目的価額を算定することができないときは、一般に500万円とみなすとされている。

売買契約のように双方が義務を負う場合は、双方が負担する価額の合計額(売買の場合は売買価格の2倍)が目的価額となる。また、数個の法律行為が1通の証書に記載されている場合にはそれぞれの法律行為ごとに別々に手数料を計算しその合計額を目的価額とし、法律行為に主従の関係があるときには従たる法律行為は目的価額の計算対象には含まれない。

公道

公共の用に供されている道路をいう。

これに対して、私的に所有・利用される道路を「私道」という。

道路法の道路(高速自動車国道、国道、都道府県道、市町村道)のほか、農道、林道なども公道に含まれる。公道の交通に対しては、道路交通法が適用される。

なお、建築基準法においては、私道等が「道路」とされる場合があり(位置指定道路、2項道路)、このような道路も公道と呼ぶことがあるので注意が必要である。

勾配天井

天井の中央が両端より高くなったもの、つまり勾配が付いた天井のこと。船底天井や屋形天井などがある。

船底天井とは、船底を上にしたような形状に由来する呼び名で、数寄屋住宅や浴室などに使われている。勾配をより強くしたのが屋形天井。

高優賃

「高齢者向け優良賃貸住宅」の略称。

高齢者の居住に適する構造、設備を備え、緊急時に対応したサービスを提供する住宅として都道府県知事の認定を受けた賃貸住宅をいう。

規模、バリアフリー化、緊急時サービスなどの基準を満たして認定されると、その整備に要する費用の一部について国および地方公共団体の補助を受けることができるほか、家賃の減額に要する費用の助成、税制上の優遇措置、融資に際しての優遇などがある。

高齢者向け優良賃貸住宅は、高齢者円滑入居賃貸住宅(高齢者の入居を拒まない賃貸住宅)としての登録が義務付けられている。

なお、2011年10月の「改正高齢者住まい法」の施行に伴い、サービス付き高齢者向け住宅に一本化された。

 

国土調査

国土調査法に基づいて実施する国土の実態の科学的、総合的な調査。国の機関、地方公共団体、土地改良区などが実施している。

国土調査は、次の4つで構成される。

(1)基本調査:(2)〜(4)の調査の基礎とするための土地・水面の測量及び調査の基準を設定するための調査

(2)土地分類調査:土地利用の可能性を分類するための、土地の利用現況、土壌の物理化学的性質・侵食の状況、災害の履歴などの自然的要素、土地の生産力に関する調査

(3)水調査:治水及び利水に資するための、気象、陸水の流量、水質及び流砂状況並びに取水量、用水量、排水量及び水利慣行等に関する調査

(4)地籍調査:筆ごとの土地についての所有者、地番、地目の調査及び境界、地積に関する測量

 

国土調査の成果は、一般の閲覧に供されている。また、地籍調査の成果に基づき登記事項の修正、分筆・合筆の登記がなされる。

戸境壁

マンションやアパートなどの集合住宅で、各住戸を区切る壁のこと。界壁ともいう。

防火や遮音などの性能が求められる。

腰壁

窓の下枠から床までのあいだを塞ぐ部分壁。「腰」には、中ほどから下の部分という意味がある。    

小屋裏

小屋組の内部のこと。屋根と天井との間にできる空間である。
屋根裏部屋などとして利用される場合もある。

固有振動数

物体などが自由な状態で振動するときに、その物理的な性質によって決まる固有の振動数。固有振動数による振動は、一旦始まると、外力を加えなくても継続する。また、物体にその固有振動数で外力を加えると、振幅(揺れの大きさ)が増大する(共振)。

固有振動数は、物体の質量(重さ)が大きいほど小さく、剛性(硬さ)が高いほど大きい。

建築物にも固有振動数がある。地震によってその固有振動数の振動が加わると、建築物が共振し、大きな揺れが生じる。低層で剛性が高い建築物は、固有振動数が大きいため、短い周期の振動が多い直下型の地震で大きな被害を受けやすい。一方、高層で剛性が低い建築物は、固有振動数が小さいため、長い周期の地震動(減衰しにくく長距離まで届く、大規模な地震に多い)で被害を受けやすい。

建築物の免震構造は、振動の減衰を大きくするとともに、固有振動数を地震動の一般的な振動数より小さくすることによって、地震による揺れを小さくし、共振を防ぐ仕組みである。

コリドー

建物に付属して造られた長い廊下、回廊など。建物の間をつなぎ、あるいは建物や中庭の周りを回るように設置される通路である。英語のcorridorで、「コリドール」ということもある。

なお、マンションの共用通路をコリドーと称する例もあるが、その多くは本来の意味から離れた使い方である。

コレクティブ住宅

コレクティブハウスのこと。

都市における集合住宅の一つの型式として、個人生活のプライベートな領域の他に共用生活スペースを設けた協同居住型集合住宅のこと。もともとは北欧で生まれた居住スタイルといわれている。複数の家族が共同の台所等を使い、家事・育児を分担し、助け合うスタイルがつくられる。これにより、高齢者・単身者等のさまざまな世代間で豊かなコミュニティが生まれるとされている。

混構造建築物

異なる構造を併用している建物。木造、鉄筋コンクリート造、組積造などの併用がある。併用の方法に応じて構造が多様で、標準化が難しい。

混構造建築物で一定規模以上のものは、建築基準法上、構造計算適合判定を必要とする。

混合水栓

給水栓の一つで、湯と水とを一つの吐水口から出すもの。用途別に浴室用、キッチン用、洗面用があり、湯と水それぞれのハンドルのあるツーハンドル、一つのレバーで操作できるシングルレバーなどがある。

コンシェルジュ

施設において顧客の要望などに応える職務。フランス語のconcierge。フランス語での原義は門番であるが、たとえばホテルで宿泊客のさまざまな要望に対応する担当者を指す言葉として使われるようになった。
マンションで居住者に対して各種サービスを提供する担当者をコンシェルジュと称する場合がある。この場合、コンシェルジュは、マンションの管理に当たるのではなく、対人サービスに携わることになる。

 

コンバージョン

建物の用途を変更すること。

例えば、空きオフィスを集合住宅に変更する、社員寮を有料老人ホームに変更する、というような変更を指す。構造、設備、防災法規など、法的、技術的にクリアしなければならない点も多い。

コートハウス

中庭(コートヤード)のある住宅。街路などの公共空間に対して閉鎖性が強い一方、中庭に対しては開けていることが特徴である。


コートハウスの中庭は、通風、採光などの機能を担うほか、私的なオープンスペースとして利用されることが多い。

コーナーガラス

建物の出隅部分に桟なしではめ込まれた、L型のガラスのこと。

コーナーには構造体が配置されることが多いが、これらをずらすことにより生まれるスペースに配置されたもの。採光を確保しやすく、開放的で、パノラマ景観を楽しむことができる。

コーポ

共同住宅に付けられる名称のひとつで、英語のcooperative house(共同住宅)の一部をとった和製英語。アパートの名称として使われることが多い。  

合板

ベニヤ板ともいう。

薄く切った木材を奇数枚貼り合わせたもの。木材を交互に直交させることにより、強度を高めている。

合板は、普通合板、構造用合板などに区別される。

5棟10室基準

不動産の貸し付けにおいて、その貸し付けの戸数が一戸建ての貸し付けで5棟以上、アパートの貸し付けで10室以上に達して いるとき、この不動産の貸し付けは「事業的規模」に達したという。
このような判定基準のことを「5棟10室基準」と呼んでいる。

ちなみに「5棟10室」とは「5棟または10室」という意味であり、一戸建て1棟とアパート2室を同等とみなしている。従って、一戸建ての1棟とアパート 8室を賃貸する場合には、「事業的規模」に達したものと判定される。

さ行

採光

建築基準法によれば、住宅の居室においては、採光のために、窓その他の開口部を設けなければならない(建築基準法28条1項)。
この住宅の採光のための開口部の面積は、居室の床面積の7分の1以上でなければならないとされている。

ふすま、障子などの常時開放できるもので仕切られた2つ以上の居室は、1つの居室とみなすこととされている(建築基準法28条4項)。従って、1つの居室には必ず1つの窓が必要というわけではなく、障子で仕切られた2つの居室について1つの窓でもよいということになる。

ところで、住宅の販売広告等では、窓のない部屋はこの採光の規定(建築基準法28条)を満たしていないため、「居室」と表示することはできない。その代わりに、「納戸(なんど)」「サービスルーム」などと表示することは可能とされている。

また、地階に設けた居室についてはこの限りではないとされているので、居室として使用される地下室では採光のための開口部を設ける必要はない(建築基準法28条1項但し書き)。
ただし、こうした地下室では衛生上の要請から「ドライエリア(からぼり)」等の設備を設ける必要がある(建築基準法29条)。

サイディング

建物の外壁に使用する仕上材のこと。木材、セメント板、金属、セラミック等が用いられる。

サウンディング

建設技術における地盤調査の方法をいう。これによって地盤の性質(土質)を把握することができる。建築基礎の設計や基礎工事は、サウンディングの結果に基づいて行なう必要がある。

サウンディングの種類には、ドリルの貫入によるスウェーデン式サウンディング、ハンマーの打ち込みによる標準貫入試験、人工的に表面波を発生させる表面波探査などがある。

竿縁天井

並行に敷設した細長い材の上に板を乗せた天井。この細長い材が「竿縁」で、和室の一般的な天井はこの形(竿縁天井)である。

和室の上端に沿って細い材(回り縁)を設置し、回り縁に直角に一定の間隔で竿縁を平行に取り付け、竿縁の上に天井板を置く方法で造る。このとき、竿縁が垂れ下がらないように吊り木で固定する。

竿縁は、一般に断面が長方形の木材を用いるが、断面が台形の木材、細い丸太、竹を用いる場合もある。また、天井板は数枚の板を重ねるが、重ね部分が離れないようにする部品(稲子)が取り付けられている。

先物

将来の一定時期に現実の受渡しをする条件のもとで売買し、受渡しまでの間に反対売買(転売または買い戻し)をしたときには差金の授受で決済することができる取引が「先物取引」であり、そのような取引の対象となる商品等を「先物」という。

反意語は「現物取引」「現物」。

先物取引は、価格変動リスクを回避するためのヘッジ機能、仮需要を導入することによる価格発見機能などを担う。一方で、差金決済によって売買代金よりも非常に小額で買付けでき、あるいは現物を持たないまま売付けできるなど、投機性が強く、現物取引に比べてより大きな危険を伴う。

先物取引を行なう施設として認められているのは、法律で定められた取引所のみである。取引所で取引される先物には、商品、有価証券、通貨等のほか、その指数等およびそれらのオプションがある。

なお、土地(その指数等を含む)を対象にした先物取引や、それに類似する取引をする施設の開設は認められていない。

指値

売買の注文を委託する場合に指定する取引希望価格、または価格の範囲をいう。

取引所での売買、委託販売など、客の注文を受託して取引する場合に用いられる。指値は拘束価格の指示であり、委託者は指値に従わない売買についてその結果の引受けを否認できる。

不動産売買の仲介は売買受託ではないため、客が示す希望価格は指値ではない。一方、代理等による取引における希望価格は、一般的に指値に当たる。

サブリース

賃借人が第三者にさらに賃貸することであるが、特に、住宅の管理を手がける事業者が賃貸住宅の所有者から住宅を一括して賃借し、それを入居者にさらに賃貸するという賃貸住宅経営の方法をいうことが多い。この場合、一括して賃借する事業者を、サブリース事業者または特定転貸事業者という。

賃貸住宅の所有者は、賃借人の募集、家賃の設定や改定、住宅の管理などの業務に責任を負うことなく賃貸料を得ることができるが、サブリース事業者とのリスク分担や空室の取扱いなどについて明確にしておく必要がある。

また、サブリース事業者は、事業の実施に当たって、賃貸住宅管理業法が定める規制を遵守しなければならない(2020年12月施行)。例えば、所有者と賃貸借契約を締結する前に家賃、契約期間等(重要事項)を記載した書面を交付しなければならないほか、誇大広告の禁止、故意に事実を告げずまたは不実を告げる行為の禁止などが課せられている。

サムターン

扉を閉めた状態で、指でつまんで回すと施錠される捻り金具。外側からは鍵を用いないと開け閉めできないが、室内側からはサムターンを回せば戸締まりができる。

さや管ヘッダー工法

給水・給湯設備の施工方法の一つ。

ヘッダーと呼ばれる分岐管を、あらかじめコンクリートスラブや梁などにさや(鞘)管として埋め込み、給水・給湯による腐食、不安定な水圧、施工の煩雑さ、メンテナンスの困難さを解消する工法・システム。

散水栓

屋外で水を使うための給水口。家庭用の散水栓は、蛇口が地面下の箱の中に設置され、ホースを接続して使用するかたちのものが多いが、柱や壁に蛇口を設置したタイプ(立水栓)のものもある。

なお、家庭用の散水栓ほか、農作物への散水、公園やグランドでの散水などに用いる大型の散水栓がある。

サンルーム

日光を室内に多量に取り込めるよう工夫した部屋をいう。

屋根や壁をガラス張りにしたり、大きな窓を設けることが多い。

サービスルーム

居室における、建築基準法上必要な採光や換気の基準を満たしていない部屋のこと。準備室という意味で、収納スペース等としての使用が望ましいです。

間取り図上ではSやFで表示することが多く、納戸ともいいます

在来工法

木造建築物の工法の一つ。
「在来工法」とは、「伝統工法」を母胎としながら、第二次大戦後の技術革新で新たに生まれた木造建築物の工法である。

この「在来工法」は、「木造軸組工法」「在来軸組工法」「在来木造」「木造軸組」などのさまざまな呼び方がされるが、その内容は基本的に同じである。

「在来工法」の特徴としては次のことが挙げられる。

1.鉄筋コンクリート製の「布基礎」(連続フーチング基礎)を採用し、土台と布基礎をアンカーボルトで緊結する
2.筋かいを入れて、プレート等で止めつけることにより、軸組全体を安定させる
3.壁材に構造用合板を採用する等により、壁に強度を与える
4.その他、材の接合部(仕口)に多様な金物を用いて、軸組全体を補強する

これらの工夫により、構造的に強い木造建築が初めて可能となった。

ちなみに建築基準法では、木造建築物についてさまざまなルールを設けているが、これらのルールの前提として想定されているのはこの「在来工法」である。

 

雑種地

不動産登記における地目の一つ。地目は、土地の表示に関する登記の登記事項で、法務省令で定められた土地の用途に即して指定されるが、雑種地は、田、畑、宅地、山林、原野など法務省令で特定された他の22種類の用途のいずれにも該当しない土地をいう。

露天の駐車場、資材置き場などがこれに当たる。

地目の変更は申請によって行なう。また、地目は筆を単位として主な用途によって定められるため、例えば一筆の土地が住宅の敷地と駐車場に使われていれば、その土地の地目は通常は宅地とされる。

なお、法務省令で定められた地目は次の通りである。
田、畑、宅地、学校用地、鉄道用地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、堤、井溝、保安林、公衆用道路、公園、雑種地

シェルフ

棚または棚板。英語のshelf。

棚板のみを備え、背板や扉がない開放的な収納家具を指す用語として使われる場合がある。

シェード

日除け。英語でShade。

光を遮って陰をつくり出す設備でその形態は幅広いが、カーテン生地を上下に移動させて遮光するものを指す言葉として使われることもある。

敷居

敷居

開口部の下部に設けられる水平材。門の内外を仕切ったり、部屋を区切るために敷く横材で、同時に建具を受ける役目もする。

建具の受け方は、戸の開閉形式によって異なり、レールを上に設けたり、溝を彫る等の手法がある。略して「敷き」とも。

 

敷金

建物の借主が、賃料その他賃貸借契約上の債務を担保するため、貸主に交付する金銭をいう。
敷金は、契約が終了した場合に、未払賃料等があればこれを控除したうえで借主に対して退去後に返還される。

敷地権

一棟の区分所有建物の敷地に関する権利をいい、登記によって確定する。

分譲マンションなどの区分所有建物を所有するには、建物自体の所有権(区分所有権)と建物の敷地を利用する権利(所有権や借地権であり、敷地利用権といわれる)とを必要とするが、この区分所有権と敷地利用権は原則として分離して処分できないとされており、そのような分離不能な敷地利用権として登記された権利が敷地権である。

敷地権が登記されれば、建物の専有部分の権利変動等の登記に当たっては、敷地利用権に関する登記は省略される。両方の権利が一体化されている効果であり、区分所有建物の取引に伴う手続きが簡略なものとなる。

敷引

借主から貸主に対して交付された敷金のうち、契約時点で一定の部分を借主に返還しないことを特約する慣行がある場合の、この返還しない部分をいう。

関西地方の慣行であるとされる。

止水栓

配水管の途中に設置された水流の開閉栓。蛇口は配管の端末に取り付けられるが、止水栓は蛇口より上流の位置に設置され、キッチン、浴室、トイレ等水を使う設備を修理・改造するときなどに、事前に閉めて水流を遮断する役割を担っている。また、水道管を住戸に繋ぐ場所に設置される元栓も止水栓である。

システムキッチン

調理のための設備・器具を一体化した台所をいう。調理台、流し台、コンロ、収納スペースなどの部材を組み合わせたうえで、天板をのせることによって全体が一つにまとめられている。これによってデザインの統合や空間の有効利用を図ることができるとされる。

なお、システムキッチンという言葉は、和製英語である。

質権

債権を保全するために、債権者が債務者(または物上保証人)から物を受け取って専有し、債務が弁済されなかったときにはその物を売却して、その売却価額から債権の弁済を受けることができるという担保物権のこと(民法第342条)。

なお、債権者が債務の弁済としてその物の所有権を取得するという方法を取ること(これを流質契約「りゅうしちけいやく」という)は民法第349条により原則的に禁止されている。ただし質屋営業法ではこの流質契約を認めている。
質権は質権が設定される対象により、動産質、不動産質、権利質に分類される。

しかし動産を質に取ることは現在でも質屋で広く行なわれているが、不動産を質に取ることは現代ではほとんどあり得ない。従って不動産の実務上で重要なのは、権利に対する質権である。

例えば、金融機関が不動産所有者に融資をする場合には、不動産所有者が火災保険に加入し、その火災保険金の請求権について金融機関が質権を設定するのが一般的な慣行である。
つまり、万一不動産が火災にあった場合には、金融機関はこの質権を実行し、火災保険金から融資の優先返済を受けるということである。

シックハウス症候群

住宅に起因する、倦怠感、めまい、頭痛、湿疹、のどの痛み、呼吸器疾患などの症状を総称していう。

汚染された住宅内の空気を吸引することによって発症する場合が多いとされ、建材や家具に含まれる有機溶剤や防腐剤、それらに類する揮発性有機化合物(VOC、Volatile Organic Compounds)が汚染源とされるほか、カビや微生物による空気汚染も原因となるといわれている。

その対策として、住宅性能表示制度における空気環境としてホルムアルデヒド濃度を表示することとされているほか、建築基準において、居室を有する建築物については、居室内において化学物質の発散による衛生上の支障がないように建築材料、および換気設備についての一定の技術的基準に適合すべきとされている。これによって、マンションなど特に気密性の高い住宅においては、ホルムアルデヒドを発散する恐れのある建築材料を使用しない場合であっても、家具からの発散の恐れがあるため、原則として、常時換気が可能な構造の機械換気設備等の設置が義務付けられている。

 

シックハウス対策

シックハウス症候群(住宅の内部に居ることによって起きる、原因がはっきりしない体調不良)を防ぐために化学物質の室内濃度を抑制することをいう。

建築基準法には、シックハウス対策として次のような規定がある。

1)クロルピリホスを添加した建材の使用禁止
2)内装仕上げ建材について、ホルムアルデヒドを発散する建材の面積制限
3)原則としてすべての建築物に機械換気設備の設置
4)天井裏等について、ホルムアルデヒドの発散の少ない下地建材の使用または機械換気設備の設置

また、住宅性能表示においては、ア)ホルムアルデヒド対策(内装および天井裏等)、イ)換気対策、ウ)室内空気の化学物質の濃度等に関する項目を表示の対象としている。

湿式壁

水を用いて施工した建物の壁をいう。鉄筋コンクリートや壁土、モルタルなど、伝統的な建築材料によって施工されるものは湿式壁である。堅牢性、遮音性等に優れるとされるが軽量化が難しい。

一方、石膏ボード使ったものを乾式壁という。

私道

民間の個人や法人が所有している道路を「私道」という。

「私道」には、特定の個人のために築造されたものもあれば、不特定多数の人が通行するために築造されたものもある。
「私道」は一定の手続きを経ることによって「建築基準法上の道路」になることができる。
この手続きは「道路位置指定」と呼ばれている。

私法

法のうち市民相互の関係を規律付けるものをいう。

国民と国家との関係を規律付けるのが「公法」であり、法の体系は、私法と公法の大きな2つの類型に分けることができる。

私法は、市民の相互関係を対象とする規律であるから、自由平等の関係を基盤に、私益を調整することを目的とする。一方、公法は、支配服従の関係を定めて公益の実現をめざすことに特徴があるとされる。

私法の一般法は民法である。民法の基本原理は、

1.法の下の平等、2.私的財産権の絶対性、3.契約自由の原則(私的自治)、4.過失責任主義

であるとされるが、これらの原理はいずれも私法の基本的な特徴でもある。私法を構成する代表的な法律は、民法のほか、借地借家法、商法、会社法などである。

私法と公法とを区分することに対しては、私的活動に対する行政の関与が拡大することに伴って両者を区分する必然性が薄れたこと、労働法や産業法のような公益上の理由で市民相互の関係を規律付ける法律分野(社会法といわれ、私法と公法の中間的な性格を持つとされる)が出現したことなどにより、その意味を失ったという意見もあるが、法の本質的な性格を明確にする基本的な視点を提供すること、法概念を分析するための基盤となることなど、区分することの理論的な有効性はいまなお失われていない。

市民農園

主として都市の住民のレクリエーション等の用に供するための農地及びその保全・利用のための施設をいう。農地は、農地法の規定によって原則として農業のために利用しなければならないとされているが、市民農園の農地はその例外となる。その開設・運営に当たっては、農地関係法令等への適合が求められる。

市民農園を開設する方法は、(1)特定農地貸付けによる方法、(2)権利を設定することなく非営利目的で耕作する方法、の大きく二つに分かれる。また、市民農園の整備を推進するため、市民農園の開設について市町村の認定を受けると特定農地貸付けのための農業委員会の承認があったとみなされる等の特例が定められている(市民農園整備促進法)。

長さの単位。尺貫法(日本で伝統的に使われてきた度量衡)で用いられる。1尺=1/3.3メートル≒0.303メートル。1尺=10寸=100分。1m=3尺3寸。

また、6尺の長さを「間(けん)」と言い、1平方間が1(約3.3平方メートル)である。

なお、一般の「尺」のほか、和裁などにおいて布の寸法を測るときに用いる「尺」があり、その1尺は一般の1尺よりも長い(約0.379メートル)。両者を区別するときには、一般の尺を「曲尺(かねじゃく)」、和裁用の尺を「鯨尺(くじらじゃく)」という。1鯨尺=1尺2寸5分(曲尺)。

借地権

借地権とは次の2つの権利のどちらかのことである(借地借家法第2条)。

1.建物を所有する目的で設定された地上権
2.建物を所有する目的で設定された土地賃借権

従って、資材置場にする目的で設定された土地賃借権は「借地権」ではない。
また、青空駐車場とする目的で設定された土地賃借権も「借地権」ではないことになる。

借地借家法

借地権および建物の賃貸借契約などに関して特別の定めをする法律で、民法の特別法である。1991年公布、92年8月1日から施行されている。

従前の借地法、借家法を統合したほか、定期借地権等の規定が創設された。借地借家法では、借地権の存続期間や効力等、建物の賃貸借契約の更新や効力等について、借地権者や建物の賃借人に不利にならないよう一定の制限が定められている。

遮光カーテン

光の透過を遮断する性能(遮光性能)を備えたカーテン。

遮光性能は遮光率(1−(試験片装着時の照度または輝度÷試験片を装着しない場合の照度または輝度)×100)で測定される。一般に遮光率99.40%以上の性能を備えている。また、遮光率が99.99%以上のものは「完全遮光」とされる。

その作り方には、カーテン生地の裏側を樹脂などでコーティングする方法と、生地に黒い糸を織り混ぜる方法とがある。また、通常のカーテンに遮光性の高い裏地をつけて遮光カーテンと同様の性能を付加することもできる。

斜線制限

建築物の各部分の高さに関する制限をいう。

通風、採光等を確保し、良好な環境を保つことを目的とした制限で、建築物を横から見たとき、空間を斜線で切り取ったように制限されることから斜線制限と呼ばれる。

斜線制限には、道路高さ制限、隣地高さ制限、北側高さ制限、日影規制がある。

1.道路高さ制限は、前面道路の反対側境界線を起点とする一定勾配の斜線の範囲内に、

2.隣地高さ制限は、隣地境界線から一定以上の高さを起点とする一定勾配の斜線の範囲内に、

3.北側高さ制限は、北側隣地(道路)境界線上の一定の高さを起点とする一定勾配の斜線の範囲内に、

4.日影規制は、敷地境界から一定の距離を設定してそのラインを越えて一定以上の日影を生じさせないように、

それぞれ建築物の高さを収めなければならないとされている。

制限される高さの具体的な算出方法は、用途地域の指定などの都市計画の状態等によって異なる。

シャンプードレッサー

洗髪や化粧にも使える洗面台をいう。

例えば、大きめの洗面ボウル、シャワー機能付きの水栓、三面鏡、収納スペースなどを備えた多機能型の洗面台がこれに当たる。

修繕義務

建物賃貸借契約においては、貸し主は建物の汚損・破損(借り主の故意や過失によって発生した汚損・破損を除く)について、必要な修繕を行なう義務を負うものとされている。これが修繕義務である。

ただし、この民法の定めは任意規定であるので、実際の建物賃貸借契約では、修繕義務を貸し主と借り主でそれぞれ分担する旨を特約することが多い。これを修繕特約という。この場合にも、老朽化した設備の取り替えや安全性確保のための修繕については、特約にかかわらず貸し主が負担すべきと考えられている。

なお、借り主は、賃貸借契約の終了に当たって原状回復義務を負うが、経年変化および通常の使用による損耗等については回復の義務はない。

修繕工事

建物を元の状態に回復する工事。劣化・損傷した設備や建築部材を修理・取り替えして、その性能や機能を回復する。大規模修繕は、定期的に建物を診断し、総合的に修繕する工事であるが、これも修繕工事である。

なお、修繕工事に対して、建物の性能・機能の向上を図る工事を「改修工事」という。

修繕積立金

管理組合が管理費とは別に共用部分や付属施設などの修繕を目的とした長期計画に従って修繕を実施するために、区分所有者から毎月徴収した金銭を積み立てたものである。
管理費と同様、一般的に専有部分の専有部分の面積の割合で月額料金が定められている。

収納

使用していないものを一定の場所に整理して納めること。収納するものは、衣類、器具・道具、貯蔵品、書籍など多種多様である。収納に当たっては、収納品を用途、大きさなどに応じて分類整理し、必要なときに円滑に使用できるように納める必要がある。

収納のために利用されるのは、タンス・戸棚・整理棚・下駄箱等の家具類、衣装ケース・小物入れ・道具箱等の箱類、クローゼット・物置・押入れ・収蔵庫等のスペースである。

収納スペースの配置は建築設計において配慮すべきことのひとつである。また、収納スペースの配置や収納具のデザインは、内装(インテリアデザイン)の重要な要素である。

主要構造部

建築物の構造上、重要な役割を果たしている部分のこと。

建築基準法2条5号では、主要構造部とは「壁・柱・床・梁・屋根・階段」であると定義している。

ただし、構造上重要でない最下階の床、間仕切り用の壁、間柱、つけ柱、局所的な小階段などは主要構造部から除外されている。

竣工

工事が完成すること。「完工」ともいう。

建築確認を受けた建物は、建物が竣工したときには完了検査を受けなければならず、建築基準に適合していれば検査済証が交付される。また竣工しても、一定の場合を除いて、検査済証が交付されるまでは建物を使用できない。

承役地

地役権とは、自分の土地の利便性を高めるために、他人の土地を利用することができるという権利のことである(民法第280条)。
この地役権が設定されている場合において、利用される他人の土地のことを承役地という。

例えばA氏が、自分の所有地から公道に出るために、B氏の所有する土地を通行しようとして、B氏の所有地の一部について通行地役権を取得し、通行路を作ったとする。
このときB氏の所有地は、通行路の開設によってA氏の土地の利便性を高めるために利用されているので、B氏の所有地は「承役地」である。

償却金

不動産賃借において、保証金や敷金が返還されるときに差し引かれる金銭。

保証金や敷金は借主の債務に充当する額を控除したり残金を借主に返還しなければならない。しかしながら、この場合に使途を特定しない一定の金銭を差し引いて返還されることがある。この差し引かれる金銭が償却金である。従って、貸主はその必要性や金銭について明らかにする必要がある。

 

借主に償却金の負担を求める場合には、償却金を差し引て返還する旨及びその金額につて賃貸契約時に明記しなければならない。

また、償却金は借主にとって賃料に上乗せされる負担であるから、借主は、その理由や金額の妥当性につて確認する必要がある。

 

消費者契約

消費者(個人)と事業者との間で締結される契約で、労働契約を除いたものをいう。

消費者契約については、消費者の保護を図るために民法の特例が定められていて、事業者の損害賠償の責任を免除する一定の条項、消費者が支払う損害賠償の額を予定する一定の条項、消費者の利益を一方的に害する条項は無効となるほか、契約締結の勧誘の際に一定の行為によって誤認や困惑したときには、契約の申し込みや承諾の意思表示を取り消すことができる(消費者契約法)。

個人(事業としてまたは事業のために契約の当事者となる場合を除く)と締結する不動産の売買や賃貸借、あるいはそれらを仲介する契約も消費者契約であり消費者契約法が適用されるが、宅地建物取引業法の規定と競合する場合には、宅地建物取引業法の規定が優先して適用される。

初期費用

不動産の購入や賃借に際して、当初に発生する費用。

たとえば、賃貸住宅を借りる場合の初期費用は、敷金(退去するときの原状回復費用に充てるため前もって預ける金銭)礼金(家賃とは別に賃借当初に支払う金銭、不要な場合もある)、前家賃(入居する当月の家賃)仲介手数料、火災保険料、家賃保証のための保証料(保証人が保証する場合には不要の場合もある)引っ越し費用などである。そのほかに、入居時に家具や家電を購入する場合には、その費用も加わる。

賃貸住宅に入居するための初期費用は、一般的に、家賃の5〜6ヵ月分程度とされている。

所要時間

歩いてかかる時間のことだが、不動産広告で徒歩所要時間を表示する場合には、不動産の広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」により、徒歩1分が80mに相当するものとして計算する(不動産の表示に関する公正競争規約規約第15条第11号)。

さらに詳しくいうと、徒歩所要時間は次のルールで算出する必要がある。

1.直線距離ではなく、道路に沿って測定した距離(道路距離)をもとにする。
2.道路距離80mを徒歩1分に換算する。
3.80m未満の端数が出たときは、切り上げて1分とする。例えば、道路距離が100mならば、徒歩所要時間は「2分」となる。
4.駅からすぐに物件があるときでも、「駅から徒歩0分」ではなく、「駅から徒歩1分」と表示しなければならない。
5.車両通行量が多い道路や鉄道などを越えるために、横断歩道・歩道橋・踏切りを経由しなければならないときは、それを経由するために余分に歩く距離を含める必要がある。
6.横断歩道や踏切り等を横断するとき、信号待ちの時間は考慮しなくてよい。
7.坂道があるために実際に歩く時間が長くなるときでも、やはり道路距離80mを徒歩1分に換算してよい。

資力確保措置

新築住宅を引き渡す場合に、瑕疵担保の履行を確保するために必要とされる措置をいう。

特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律によって、2009平成21(平成21)年10月1日以降の引渡しについて義務化された。

資金確保義務を負うのは、新築住宅の建築を請け負った建設業者または新築住宅の売主となる宅地建物取引業者である。
この場合、新築住宅の発注者や買主が宅地建物取引業者である場合には、資金確保措置は不要である。

確保措置の方法は、保険加入と供託とがある。保険による方法は、国土交通大臣が指定した住宅瑕疵担保責任保険法人が保険者となる保険に加入する。
この場合、保険法人は例外なく保険の申込みを受け付ける義務がある。また、供託による方法は、引き渡した住宅戸数に応じて決められた額の保証金を法務局に供託する。

シルバーマンション

高齢者の居住の利便性を高めた集合団地のこと。ケアマンションともいう。

空間の設計や設備が高齢者の居住に適する他、介護、給食など日常生活に対する支援サービスを伴うことが多い。分譲、賃貸の両方のタイプがある。

高齢者の居住に関しては、

1.バリアフリーやユニバーサルデザインを採用するなどの空間・設備デザインについての工夫、2.生活の手伝いや健康保持・医療サービスのような高齢者向け支援の提供、3.住宅費、生活費、医療費などを含めた経済的な負担の管理に対する支援

を総合的に考えなければならない。

白地

公図の上で番地が付されていない国有地のことを「白地」という。

白地の多くは道路であるが、中には土手や資材置場など、市町村が把握・管理していない国有地もある。このような管理されていない国有地である白地は、長年月のうちに隣接する民有地に取り込まれてしまった形となり、民間建物の敷地になっている場合も少なくない。
そのため、不動産取引にあたって白地の存在が問題になる場合がある。売買の対象となる土地に白地が含まれている場合には、白地は国有地であるから、売買取引の前に、市町村に対して国有地払い下げの手続きを申請する必要があることに留意しなければならない。

 

真壁

軸組(柱・など)をあらわにして、軸組の内側に下地を設け、土塗り等で仕上げたもの。

伝統的な日本家屋ではよく用いられていたが、現在ではほとんど見られない。

シンク

調理の際に水洗いし、洗い水を流し去るため、台所に備え付けられている水槽をいう。英語のSink、その和名は「流し」である。シンクを設置した設備を「流し台」といい、システムキッチンには流し台が組み込まれている。

シンクで重要なのは排水機能で、水詰まりや逆流が起きないように設置しなければならない。

なお、流し台のことをシンクと呼ぶこともある。また、英語のSinkには、台所の水槽だけでなく、各種の洗浄に用いる水槽や下水溜めなどの意味もある

シングル葺き

薄い板を並べるという最も基本的な屋根の葺き方をいう。

このとき板の種類が金属板であれば「金属葺き」、スレートであれば「ストレート葺き」、アスファルトシングルであれば「アスファルトシングル葺き」と呼ばれるが、いずれも「シングル葺き」の一種である。

新耐震基準

建築物の設計において適用される地震に耐えることのできる構造の基準で、1981(昭和56)年6月1日以降の建築確認において適用されている基準をいう。

これに対して、その前日まで適用されていた基準を「旧耐震基準」という。

新耐震基準は、震度6強~7程度の揺れでも倒壊しないような構造基準として設定されている。技術的には、地震力が加えられた場合の構造部材に生じる応力が許容応力以下であるだけでなく、一定以上の規模の建物については、靱性(粘り強さ)を確保することが求められる。また、建物強度のバランスも必要とされる。

なお、旧耐震基準は、震度5強程度の揺れでも建物が倒壊しないような構造基準として設定されていた。

心理的瑕疵

不動産の取引に当たって、借主・買主に心理的な抵抗が生じる恐れのあることがらをいう。

心理的瑕疵とされているのは、自殺・他殺・事故死・孤独死などがあったこと、近くに墓地や嫌悪・迷惑施設が立地していること、近隣に指定暴力団構成員等が居住していることなどである。

物件の物理的、機能的な瑕疵ではないが、物件の評価に影響することがあるため、知っていながらその事実を説明しない場合には契約不適合責任を問われることがある。もっとも、何が心理的瑕疵に当たるかについての明確な基準はない。

なお、不動産の取引や取引の代理・仲介に当たって、取引対象の不動産において過去に人の死が生じた場合に宅地建物取引業者がとるべき対応を示した指針(「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドラン」2021年)が公表されている。

心理的瑕疵の告知

宅地建物取引業者が不動産の取引や取引の代理・仲介を行なうときに、取引の相手に心理的瑕疵を告げること。

宅地建物取引業者は、業務を行なうときに、取引条件に関する事項であって、取引相手の判断に重要な影響を及ぼすこととなるものについて、故意に事実を告げず、または不実の事を告げる行為が禁じられている。取引対象不動産に関する心理的瑕疵も、取引の判断に重要な影響を及ぼすこととなるときには、取引相手に告知しなければならない。

しかしながら、何が心理的瑕疵に当たるかについての明確な基準はなく、また、心理的瑕疵が取引の判断に与える影響の程度は一律ではない。告知の要否や告知内容は、物件の性質、取引の内容、事由の重大性などに応じて、個別に判断することになる。

なお、不動産の取引や取引の代理・仲介に当たって、取引対象の不動産において過去に人の死が生じた場合に宅地建物取引業者がとるべき対応の指針(「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」2021年)が公表されている。

 

 

CL

クローゼットのこと。

CLT

木材板を積層接着した厚型のパネル。英語のCross Laminated Timberの略で、和訳は「直交集成板」である。

CLTは、板の層を繊維方向が直交するように交互に張り合わせたもので、高い寸法安定性、優れた断熱性があるほか、CLTを柱や梁とする構造は軽量で耐震強度を確保できるとされている。

CATV

通信ケーブルによってテレビ番組を各家庭へ送るサービスをいう。

 

もともとは難視聴区域対策として開始されたが、既存の番組を配信するだけでなく、ケーブルテレビ会社が独自に番組を作成・配信したり、通信ケーブルを利用した高速インターネット接続サービスを提供するなど、事業の範囲が拡大してきている。

 

テレビ放送と異なり、双方向の通信が可能なことが特徴である。

シーリングファン

シーリングファン

天井に取り付ける回転羽根をいう。

室内の空気を循環させて、上下の温度差を少なくする機能を発揮する。天井扇ともいわれる。

風量を調節したり、羽根の回転にゆらぎを加えたりできるものもある。また、実用性だけでなく、室内装飾としての効果もあるとされる。

地上げ

事業用地を確保するために、不動産会社が土地などを購入することをいう。

自らの事業のための購入のほか、依頼を受けて土地等を買収することも含まれる。買収を依頼されたときの方法には自ら買収した後依頼者に転売する場合と、依頼者の買収を媒介する場合とがある。

地上げの目的は土地を事業の用に供することであり、そのために必要となる、地上権の解消、家屋の撤去、借家人の立ち退きの実現などもその業務に含まれる。また、権利関係が複雑な市街地の開発などにあたっては、その調整等のため専門的な能力が要請されることもある。

公共事業のための用地買収も地上げと類似するところがあるが、買収価格は用地補償基準従って決められた価格でなければならず、最終的には土地収用に至ることなど、その性質は異なる。

直物

宅地建物取引業者が、その売却の仲介を売り主から直接に依頼された土地・建物。宅地建物取引業者は、売り主と専属専任媒介契約または専任媒介契約を締結する。「直物件」も同じ意味である。

直物に対して、売却を直接に依頼されていない土地・建物を「先物」という。

売買の仲介において、直物か先物かによる取り扱いの違いはなく、購入における仲介手数料も同じである。

直床工法

鉄筋コンクリートの床スラブやカーペットやフローリングを直張りすること。
歩行性や遮音性向上、また転倒時の安全性確保のために、クッション性のある材料を採用した方がよい。

床面が均一であることが絶対条件であることはいうまでもないが、フロア全体を均一に仕上げる(バリアフリー)ためには、スラブと床の間に収蔵する配管類のスペース分スラブを下げることも必要となる。

軸組

垂直材(柱)と水平材(など)を組み合わせたもの。

木造の建築物の「骨組」のことである。

事故物件

権利について争いがあったり、浸水、自殺、倒産などの事故の場所となったりした宅地建物をいう。

取引価格は、事情を反映して低くなることが多い。

地鎮祭

建物の建設に着手する前に、敷地の地主神を鎮め、工事の無事を祈願するために行なう儀式。

神道に基づくものが一般的だが、仏教式やキリスト教式などもある。工事の無事を祈願する目的のため、祭主は棟梁となる。

地盤調査

地盤の性質を把握するための調査。建物基礎などの設計・施工や根切り工事の施工のために実施される。

建物基礎は、建物に作用する荷重および外力を安全に地盤に伝え、地盤沈下また変形に対して構造耐力上安全なものとしなければならないとされているが、地盤調査は、この条件を満たすために必要な調査である。特に、地盤の許容応力度および基礎杭の許容支持力は、一定の方法による地盤調査の結果に基づいて定めなければならない。

調査事項は、成層状態、層の強度、圧縮性、透水性、地下水の状況などで、調査によって、地盤の許容応力度、基礎杭の許容支持力、地盤液状化の可能性などが明らかになる。

調査方法は、ボーリング調査、貫入試験、載荷試験、物理探査などがある。

地袋

地袋

床面に接して設けられた高さの低い袋戸棚のこと。床の間の違い棚の下部、あるいは和室の窓の下部等に設置される。

ジャロジー

ジャロジー

細長い羽根を上下に並べ、羽根を回転させることで開閉ができる窓のこと。外部からの視線を遮る効果があること、狭い空間でも開閉がしやすいことから、浴室・トイレなどの窓によく使用される。

住宅セーフティーネット

住宅を確保するのが困難な者に対してその居住を支援するしくみをいう。

その対象となるのは、低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子供を育成する家庭などの住宅確保要配慮者であり、住宅確保の方法として、
1.公的賃貸住宅の活用
2.民間賃貸住宅の質の向上と優先入居措置等
3.情報提供や相談による円滑な入居支援
が推進されている。

特に、民間賃貸住宅については、一定の基準を満たす賃貸住宅を「住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅」として都道府県等に登録し、登録された住宅について、住宅情報の開示、改修や入居への支援などを行なうしくみが整備されている。

また、住宅セーフティネットは、地域に即して構築し、関係者が連携して運営することが有効であるとされる。そのための体制として、地方公共団体、宅地建物取引業者や賃貸住宅管理業者の団体、居住に係る支援を行なうNPOなどで構成される居住支援協議会が設立され、その活動によって支援の実効性を高める取り組みが進められている。

住宅用火災警報器

火災の発生をキャッチしてブザーや音声で知らせる装置をいい、すべての寝室と寝室のある階の階段には必ず設置しなければならない(スプリンクラーや自動火災警報設備が設置されているときは免除)。
また、市町村の火災予防条例で台所等への設置を義務付けている場合もある。

この義務付けは、住宅火災による死者発生の防止を目的としたもので、新築住宅は2006(平成18)年6月1日から、既存住宅は市町村の火災予防条例で定める日(最も遅い地域でも2011(平成23)年6月1日)から義務化される。
ただし、設置は自己責任とされ、設置しない場合も罰則は課されない。

住宅用火災警報器にはいくつかの種類があるが、設置が義務付けられているのは煙を感知するもの(煙式)である。なお、消防法では「住宅用防災警報器」と規定されているが、住宅用火災警報器と同義である。

住宅ローン金利

住宅の建設、購入、改修のために資金を借りたときに、その借入金(受託ローン)の残高に対して負担する利息の割合。一般に年利率で表記される。

住宅ローン金利は、金融市場での金利のほか、金融機関、借入期間、融資率、住宅金融支援機構との連携の有無などに応じて異なる。

住宅ローン金利の定め方には、「固定金利型」と「変動金利型」とがある。

(1)固定金利型

借入の全期間を通じて金利が変わらない方法。市場金利が変動しても、負担する利息は変わらない。ローンの返済額が確定する一方、市場金利が低下しても借入時に決められた金利を支払わなければならない。

(2)変動金利型

市場金利に応じて金利が変動する方法。金利は、一般に半年ごとに見直して変更されるが、一定期間は金利を固定する方法(固定金利期間選択型)もある。経済の状況に応じて返済できる一方、返済額が確定しない。

住宅ローン減税

所得税の課税に当たって、住宅ローンの残高の一部を税額から控除する制度をいう。一定の要件に該当する住宅を居住の用に供した年以降13年間(一定の住宅については10年間)に渡って、当該住宅に係るローン残高の一部を各年分の所得税額から控除できる。

住宅借入金等特別控除制度ともいわれ、これにより住宅取得等のための借入金に係る負担が軽減される。 

対象となるのは、床面積、入居年その他についての一定の要件を満たす住宅の新築、購入、増改築等のための借入金等(その住宅の敷地を取得するための借入金等を含む)の残高がある場合である。また、所得が一定の額以下でないと適用されない。

控除期間は入居後13年間(一定の場合は10年間)であって、控除額は年末の借入金残高の0.7%(2021年までに入居の場合は1%)であるが、控除の対象となる借入金の残高について、住宅の品質(認定長期優良住宅、認定低炭素住宅等であるかどうか)入居年等に応じて限度額が決められている。

この特別控除の適用は、2025(令和7)年12月31日までである。

なお、この控除と、居住用財産の買い換え等の場合の譲渡損失の損益通算および繰越控除制度とは併用可能である。

 

従たる権利

民法第87条第2項は「従物は主物の処分にしたがう」と定めている。これは、主物の効用を高めるために主物に結合させられた物(これを従物という)は、原則として主物と法律的運命を共にするという趣旨である(詳しくは従物へ)。

この民法第87条第2項は、物と権利との関係にも類推適用されている。例えば、借地上の建物が売買される場合には、その建物とともに土地賃借権も売買される。このように主物に附属せしめられた権利を「従たる権利」と呼んでいる。

また、抵当権の効力は従たる権利にも及ぶとされている(「付加一体物」参照)。ただし主物が登記を備えたとき、従たる権利についても物権変動が公示されたことになるかどうかは別問題であり、不動産登記法などによって決定される。

重要事項説明書

宅地建物取引業務における重要事項説明に当たって、取引の相手となる当事者に対して交付して説明しなければならない書面をいう(「重要事項説明」についての詳細は当該用語を参照)。

重要事項説明書には説明を要する重要事項を記載しなければならず、また、書面は、宅地建物取引士が、記名押印して交付しなければならないとされている。

重量鉄骨

「重量鉄骨」とは、厚さが6mmを超える鋼材のことである。
その反対に、厚さが6mm以下の鋼材は「軽量鉄骨」という。

重量鉄骨は、重量鉄骨構造の建物において柱・として使用される。

重量鉄骨構造

鉄骨構造の一つ。
重量鉄骨構造とは、次のような特徴を持つ鉄骨構造である。

1.重量鉄骨(H形鋼など)を柱・梁として使用する。
2.柱・梁の接合部をボルトにより「剛接合」する。
(「剛接合」とは外力を受けても接合部が回転・変形しないという意味である)
3.木質系パネル・軽量気泡コンクリートパネル・窯業系パネルなどで壁・床を構成する。

このように「重量鉄骨構造」は、剛接合された骨組を持つ非常に頑強な構造となっている。
そのため、重量鉄骨構造は3階建ての一戸建て住宅や、3階建ての共同住宅で多用されている(ただし最近は2階建ての重量鉄骨構造も見られる)。

スキップフロア

スキップフロア

1.勾配のある土地、または住宅の一部を地下とする場合等で、建築物の室内において、半階ずらした床を設け、空間に変化を付ける空間構成手法。室内に段差が生じるため、バリアフリーには適さない。

2.集合住宅において、1または2階おきに廊下を設け、エレベーターは廊下のある階にだけ停止し、その上下階の住戸へは階段を利用するようにした型式。廊下のない階ではプライバシーが確保でき、通風も良い。また、エレベーターの停止階が少ない分だけ、その分のエレベーターホールが不要、通路面積も小さくできるといった利点もある。

数寄屋造り

日本の建物様式のひとつで、茶室に倣った建物として発達し、竹、丸太、土壁などを多用し、格式を排した自由なデザインが特徴である。室内に洗練された装飾が施されることもある。

江戸時代以降、住宅としても建築されるようになった。

スケルトン

構築物の骨組みのこと。建物などの構造・強度を形成する部材で、構造躯体とも言われる。英語のskeleton。

建物を、スケルトンと内装や設備(これをインフィルinfillという)とを分離できるように設計・施工すれば、改築することなく間仕切りや設備を自由に変更できる。このような工法によって建築された住宅を「スケルトン・インフィル住宅」という。

筋かい

地震や強風などによる軸組の変形を防ぐために対角線方向に入れる補強材を「筋かい」といいます。

筋かいは釣り合いをよく配置し、ねじれを生じないようにして、建物全体を強固にするために必ず入れます。

スタイロフォーム

人工樹脂でできた断熱材のひとつ。「スタイロフォーム styrofoam」は商標名で、一般名は「押出法ポリスチレンフォーム」である。

原料はポリスチレン(polystyrene、スチレンの重合体)で、製造過程で樹脂を押し出す成型方法が用いられる。断熱性能に優れ、軽く、難燃性や耐衝撃性が高い。

なお、ポリスチレンフォームの成型方法には、押し出す方式のほか、ビーズ状にする方法がある。押出方式による代表的な素材がスタイロフォームであるが、ビーズ方式で製造される素材は「発泡スチロール」である。       

スツール

背もたれがない椅子。英語のstool。補助的な椅子や足乗せ台として使われることが多い。

スマートキー

自動車の施錠・解錠、エンジン始動などの操作を機械式の鍵に代わって行なう機器。英語のsmart key。車両とスマートキーとが無線で通信することによって作動する。

スマートキーによる自動車の操作は、鍵を用いた機械的な操作に代わる方法として、広く普及している。

なお、スマートキーが担う機能やその名称は、自動車メーカーによって異なる。

スマートグリッド

電力需給を最適化する機能を備えた電力網をいう。

供給される電力の質や量は、水力、風力、太陽光、火力、燃料電池など発電形態によって異なり、電力の需要も、動力、照明、熱源など電気機器の性質によってさまざまに異なる。電力網は両者を結合し包含するが、情報通信技術を活用してこの電力網を制御することによって、ロスが少なく、安定した電力需給関係を形成・維持できるとされる。

スマートグリッドの構築は、グリーン・ニューディール政策の一つとされる。住宅やビルの電力もスマートグリッドに組み込まれ、その一端を担うこととなる。

スマートグリッドに対しては、エネルギーシステムの革新であるとして期待する意見がある一方、それが消費者の利益に資するかどうか疑問視する見方もある。

隅切り(すみ切り・角切り)

二辺が道路に接する角地を敷地として利用する場合に、その接する角の一部分を空地にすること。市町村の条例または指導によって実施され、そのような制限を「角敷地の建築制限」という。

隅切りが必要な場合およびその形状は、市町村の条例または指導によって定められている。従って、隅切りの方法などは市町村によって違うが、一般に、隅切りが必要とされるのは、敷地に接する道路幅員が一定値以下のときで、隅切りの形状は、二本の道路に接する敷地の角を頂点とし、そこからそれぞれの道路沿いに2m離れた地点を結んだ直線を底辺とする二等辺三角形とされていることが多い。

隅切りされた土地には建物や工作物を設置することができず、空間的に道路と一体化するが、それを道路敷地とするかどうかなどの取り扱いは、市町村によってまちまちである。また、道路敷地にならない場合には、隅切りの土地面積は、建築確認において建物敷地面積に算入される。

スムストック

既存住宅のうち、良質なストックとして評価できるものをいう。日本語の「住む」と英語の「ストック(Stock)」を重ねた造語。「(一社)優良ストック住宅推進協議会」(住宅メーカーが参加している団体)が住宅の長寿命化を目指して名付け、その評価・流通を推進している。

スムストックは、次の3つの条件を満たさなければならないとされている。
1. 優宅履歴情報(新築時の図面やリフォーム、メンテナンス情報等)が管理・蓄積されていること
2. 長期点検計画やメンテナンスプログラムが整っていること
3. 「新耐震基準」をクリアする耐震性能があること

スラブ

スラブ

本来は英語で「石板」のこと。
建築用語では、鉄筋コンクリート構造における床板のことを「スラブ」という。

鉄筋コンクリート構造では、スラブは大梁や小梁と一体化して成型される。

スレート葺き

屋根の仕上げ方法の一つで、粘板岩(slate、スレート)を板状に加工したもの、または、それに類似する板状の素材で屋根を覆うことをいう。

材料としては、天然の粘板岩のほか、石綿スレート(セメントを主体に石綿を混ぜたもの)等が使われている。

スロップシンク

床掃除のモップ・雑巾などを洗うため、また掃除で使った汚水を流すための深型の流し。

主にバルコニーや便所、湯沸し室に設置される。「掃除用流し」ともいう。

随意契約

工事などの発注や物品の調達に際して、競争入札の方法ではなく、それ以外の方法で選定した者と契約を締結すること。公共契約において用いられる用語である。

国や地方公共団体の契約相手は、会計法・地方自治法に基づき、原則として競争入札の方法で選定しなければならないとされているが、一定の場合には、それ以外の方法による契約(随意契約)が認められている。随意契約が認められるのは、契約の性質または目的が競争になじまないとき、緊急時で競争入札に付することができないとき、競争が成立しないときなどである。

随意契約の方法には、特定の事業者を指定して契約を締結する方式、複数の者から見積りをとって比較し契約相手を決定する方式(相見積り方式)、企画提案や技術提案を募り提案を審査して契約相手を決定する方式(プロポーザル方式)などがある。

生活支援ハウス

主に自治体が運営する、健康自立型の高齢者向け福祉施設。

独立して生活することに不安のある高齢者に対して、住まい、生活相談や緊急時の対応、娯楽や地域住民との交流などのサービスを提供する。
老人福祉法では、在宅福祉施設の位置付け。もともとは、過疎対策の一環で離島や山間部などに整備されていたが、1998年に立地制限が撤廃され、全国で供給されるようになった。

利用料は所得に応じて決められる。原則個室で、居室の広さは18平方メートル以上。夫婦入居の場合は2人部屋。個室が24平方メートル、夫婦室が36平方メートルというケースもある。
共用スペースとして、食堂、共同浴室、洗濯室などが用意されている。

おおむね3ヵ月以内など、入所できる期間を限定しているケースが多く、一時的な仮住まいとしての要素が強い。
入所の判断を市町村長が行なう「措置施設」であり、入所に当たっては各自治体の福祉課などへ申し込みが必要。

清算金

土地区画整理事業において、換地計画によって金銭により清算すると定められた場合のその金銭をいう。

清算金が定められるのは、同意による換地の不交付や技術的な事情によって換地等に不均衡が生ずると認められる場合で、その金額は、従前の宅地等および換地等の、位置、地積、土質、水利、利用状況、環境等を総合的に考慮して決定される。

制震構造

地震による建物被害を防止・軽減するための方法の一つで、地震によって生じる振動を吸収する建物構造をいう。

例えば、振り子などの慣性力で地震動を吸収する、地震動に応じて外部から力を加えて振動を押さえる、緩衝装置によって建物部材の変型を軽減するなどの方法を取り入れた建物構造はこれに該当する。主として、超高層の建物において採用されている。

耐震設計は、これらの方法を含めて、地震に対して建物構造の安全を保つための設計をいうが、どのような建物構造を選択するかは建築設計に当たっての重要なポイントの一つである。

一方、地盤と建物基礎などの間にローラーや積層ゴムを設置して、建物に伝わる地震の揺れを絶縁または長周期化することにより外力を制御する方法を採用した建物構造を免震構造という。

正当事由

土地・建物の賃貸借契約において、賃貸人が契約の更新を拒絶したり、解約の申し入れをする際に必要とされる「事由」をいう。

一般的に、賃貸借契約は、期間の満了や解約の申し入れによって特段の理由を必要とせずに終了するが、土地・建物の賃貸借については、賃借人保護のために、更新拒絶等に当たって「正当事由」を要するとされているのである(強行規定であり、これに反する契約条項は無効となる。1941(昭和16)年施行)。

何が正当事由となるかは、裁判での判断に委ねられていて、多数の判例があるが、規定の趣旨に照らせば、借地・借家人に有利になる傾向があるのは当然である。判例を受けて、現在の借地借家法では、正当事由は、貸主・借主が土地・建物の使用を必要とする事情、賃貸借に関する従前の経緯、土地・建物の利用状況、立退料の提供などを考慮して判断するとしている。

このように、正当事由がないと土地・建物の賃貸借を終了することができないという規定は、借地や貸家の供給を妨げかねないという意見も強く、最近、一定の要件に該当する場合には、契約の更新を認めないという特約を結ぶことも可能とするよう法律が改正された(土地については1992(平成4)年8月、建物については2000(平成12)年3月から施行)。そのような特約付きの賃借権が、定期借地・借家権等である。

セカンドハウス

本来の居住地から離れて設ける別の住宅。和製英語である。避暑地や避寒地に立地し保養などのために利用されることが多い。「別荘」と同義。

石綿

蛇紋石・角閃石など繊維状ケイ酸塩鉱物の総称。英名アスベスト(Asbestos)。

繊維質であるため紡績することができる。また、耐久力があり、溶融点が1,300度程度と高く、熱絶縁性が大きく、耐薬品性も大きいなど、安価で優れた性質を持つため、さまざまな用途に使用されてきた。建築素材としても、断熱材、保温材、耐火材として大量に利用された。

しかし、石綿の繊維を肺に吸入すると、肺がんや中皮腫の原因となることがわかり、1975年には吹き付け使用が禁止され、以後、段階的に使用の規制が強化されて2006年には全面的に輸入・製造・使用等が禁止された(代替品が確立していない特定の部材については例外的に確立までの間は禁止が猶予されている)。

建物の解体などの際には、使用されていた石綿が飛散するなどの恐れがあり、それに伴う健康被害を予防するため、作業方法などについて一定の基準が定められている。

施工

工事を行なうこと。建築物の施工は、設計に基づいて、地盤の整備、材料の加工、構造材の組立、コンクリートの打設、設備の設置、内装などの作業を関連させながら系統的に実施される。

施工は通常、建築主が施工会社に発注するが、各種作業の実施は、施工会社がそれぞれの作業を専門とする建設会社(専門工事業者)にさらに発注するのが一般的である。




 

石膏プラスター

石膏(焼石膏)に水、砂などを混ぜ合わせたものを「石膏プラスター」という。左官材料などに用いる。

また、石膏(焼石膏)、消石灰、水、砂などを混ぜ合わせたものは「混合石膏プラスター」という。

セットバック

2項道路(建築基準法第42条第2項の規定により道路であるものとみなされた幅4m未満の道のこと)に接する場合において、建物を建築・再建築する際、道路の中心線から2mとなるよう敷地の一部を後退させることをいう。
なお、セットバックした部分は道路とみなされ、建物を建築することはできない。

専属専任媒介契約

宅地または建物の売買または交換の媒介の契約(媒介契約)のうち、専任媒介であって、かつ依頼者は、依頼した宅地建物取引業者が探索した相手方以外の者と売買等の契約を締結することができない旨の特約が付いた契約をいう。

つまり、依頼者は取引の相手方を自分で発見しても、媒介を依頼した宅地建物取引業者の媒介なしには契約できないことになる。

専属専任媒介契約を締結した場合には、宅地建物取引業者は、契約の相手方を探索するため、5日以内に、媒介の目的物に関する事項を指定流通機構に登録しなければならないとされている。

洗濯機パン

洗濯機の下に置く防水のための受け皿。「防水パン」ともいう。

排水口と直結し、洗濯機から漏れた水や結露水を溜めて排水するほか、振動が床に伝わるのを和らげる機能もある。

洗濯機パンは、床を保護するために有効で、また、2階以上では階下への水漏れを防ぐためにも設置すべきと考えられている。

セントラルヒーティング

ひとつの熱源から各部屋に熱を供給する暖房方式。英語のcentral heating。

一般的に、ボイラーを熱源として、そこでつくった温水又は蒸気をポンプによって各部屋の放熱器(ラジエター)に配送し、その放射熱によって暖房する仕組みが用いられている。

住戸や建物を単位で行なう方法のほか、地区全域を対象とする方法もある。

専有面積

分譲マンションなどの区分所有建物で、専有の対象となる部分(=区分所有権の目的となる部分)を「専有部分」といい、その面積のことを「専有面積」といいます。

 

「専有面積70平方メートル」のように専有面積を表示していることが一般的です。

専有面積

分譲マンションなどの区分所有権において、それぞれの区分所有者が単独で所有している建物の部分のことを「専有部分」と呼ぶ(区分所有法第1条・第2条)。

この専有部分の床面積が「専有面積」である。

従って、専有面積とは「区分所有者が単独で所有している専有部分の床面積」のことであり、具体的には各住戸の内部空間の床面積を指している。

分譲マンションの販売広告では一般的に「専有面積60平方メートル、他にバルコニー5平方メートル」のように床面積を表示していることが多い。

バルコニーは専有面積から除外される扱いとなるが、これはバルコニーは一見それぞれの住戸に付属しているように見えるが、法律的にはバルコニーは「共有部分」とされているからである。

なお区分所有建物の場合、専有面積には「内法」と「壁心」という2種類の計算方法が存在し、両者の計算方法による専有面積の大きさは異なったものとなるので注意したい。

 

全館空調

居室だけでなく廊下など建物の全てのスペースを対象とした空調のこと。

全館空調は、部屋ごとに空調機器を設置せず、一つの設備で処理した空気を配管によって建物全体に循環させる方法で運用される。通常、24時間運転とされ、稼働コストが嵩むほか、原則として新築時に設置しなければならない。

 

善管注意義務

取引上において一般的・客観的に要求される程度の注意をしなければならないという注意義務のこと。

すべての取引においてこの注意義務が要求されるものではなく、この注意義務が要求される取引の種類は限られている。

1.善管注意義務の意味
善管注意義務とは、正確には「善良なる管理者の注意義務」のことであり、民法第400条の条文に由来する。
民法第400条では、特定物(中古車・美術品・建物のようにその物の個性に着目して取引される物のこと)の引渡しの義務を負う者は、その引渡しが完了するまでは、その特定物を「善良なる管理者の注意義務」をもって保存しなければならない、と定めている。
この民法第400条の趣旨は、例えば美術品の売買契約が成立した場合に、契約成立後から美術品の引渡しまでの期間においては、美術品の売主は、一般的・客観的に要求される程度の注意義務(すなわち善管注意義務)をもって保管しておかなければならない、ということである。

従って、契約成立後から美術品の引渡しまでの期間に、何らかの事情で美術品が破損したとすると、売主が一般的・客観的に要求される程度の注意義務(善管注意義務)を果たしていたかどうかが問題となる。善管注意義務を果たしていたのであれば、売主には過失がないことになるので、売主には責務不履行責任(民法第415条の責任)は発生しないことになり、破損による損失は危険負担(民法第534条)として処理されることになる。
このように善管注意義務は、その義務を果たしていれば、債務者が責任を回避できるという点に実益がある。

2.善管注意義務が要求される場面
民法第400条では、特定物の引渡し前に善管注意義務が要求されると規定するが、これ以外にもさまざまな民法の条文で善管注意義務が要求されている。
具体的には、「留置権にもとづいて物を占有する者(民法第298条第1項)」「質権にもとづいて物を占有する者(民法第350条)」「委任契約の受任者(民法第644条)」などである。

3.善管注意義務よりも軽い注意義務
民法では、善管注意義務よりも軽い注意義務を要求する場合がいくつかある。
例えば、無報酬で物の保管を引き受けた者(受寄者という)は、その物の保管について「自己の財産におけると同一の注意をなす義務」を負う(民法第659条)。
また、親権者は子の財産を管理するにあたっては、「自己のためにすると同一の注意をなす義務」を負う(民法第827条)。
このように「自己の財産におけると同一の注意をなす義務」「自己のためにすると同一の注意をなす義務」と表現するのは、いずれも注意義務の程度が「善管注意義務」に比べて軽いということを意味している。

従って、例えば無報酬の受寄者が保管していた物を、その受寄者の不注意によって破損した場合には、受寄者の注意義務は軽いので、重大な不注意(すなわち重過失)があるときだけ、受寄者は損害賠償責任を負う。逆に、軽い不注意(すなわち軽過失)であるならば、受寄者は損害賠償責任を負わない。

 

全熱交換器

建物の熱交換機は、部屋の換気に当たって、排気と吸気のあいだで熱を交換して空調のエネルギー効率を高める装置である。たとえば、暖房した空気を外に排出するときに、排気が持っている温熱を外気に移して吸入すれば暖房効率は高くなる。このとき、温度となって現われている熱(顕熱)だけでなく、水蒸気として大気に放出されていた熱(潜熱)をも交換するものを「全熱交換機」という。

全熱交換機は、顕熱のみ交換する装置よりも省エネルギー効果が大きいが、空気中の水分を交換するためのしくみが必要となる。

全熱交換機には、大別して、回転する装置を介して熱交換するもの(回転型全熱交換機)と、排気流と吸気流を接触させて熱交換するもの(静止型全熱交換機)とがある。後者のほうが小型で構造も単純であるが、室内の臭気等が排出されにくいとされる。

総合設計制度

建築物の敷地に「公開空地」(一般公衆が自由に出入りできる空地)を設ける開発者に対して、特定行政庁の許可により容積率等を緩和するという制度である。
正式名称は「敷地内に広い空地を有する建築物の容積率等の特例」である(建築基準法第59条の2)。

総合設計制度とは、建築物の敷地に一定以上の広さの「公開空地」を設ける場合において、容積率および各種の高さ制限(道路高さ制限・隣地高さ制限・北側高さ制限・絶対高さの制限)が特定行政庁の許可の範囲内において緩和されるという制度である。
容積率および各種の高さ制限を緩和するためには、特定行政庁が建築審査会の同意を得て、許可をすることが必要とされている(建築基準法第59条の2)。

特定行政庁が許可を与える基準や、容積率および各種の高さ制限を緩和する範囲については、各地方自治体が「総合設計制度許可要綱」を制定し、自治体ごとに独自の判断基準が設けられている。

また国では、自治体の総合設計制度許可要綱について一定のガイドラインを設けている(昭和61年12月27日付建設省住街発第94号、平成7年7月17日付建設省住街発第72号、平成9年6月13日付建設省住街発第75号)。

なお建築基準法では、特定行政庁の許可を受けるためには、公開空地の面積を都市計画で定められた建ぺい率による空地面積と同じかそれ以上としなければならないと規定し、また敷地面積の最低基準も定めている(建築基準法施行令第136条第1項・第3項)。

相殺

2人の者が互いに相手に対して同種の債権を持っているとき、相手方への意思表示によってその債務を対当額で消滅させることをいう。

一方の財産状態が悪化した場合に、相殺の意思表示によって確実に債権を回収できる(自らの債務の範囲ではあるが)から、債権担保の機能も果たすとされる。

相殺ができるのは、1.同種の債権が債権者・債務者の間に相対立して存在し、2.双方の債権がともに弁済期にある(実際には、相殺しようとする者がその債務について期限の利益を放棄すれば、債権と弁済期を同じにできる)状態にある場合で、そのような状態にあることを「相殺適状」という。意思表示をすれば、双方の債務は相殺適状の時に遡って対当額で消滅する。

ただし、相殺禁止の特約があるときなど一定の場合には、相殺が許されない。

 

双務契約

契約当事者の双方がお互いに対価性のある債務を負担する契約をいう。売買、賃貸借などの契約はこれに該当する。これに対して、贈与のような当事者の一方のみが債務を負担する契約を「片務契約」という。

双務契約においては、双方の債務履行が密接な関係にあるから、相手の給付があるまでは自分の債務を履行しないとの主張(同時履行の抗弁権)が認められているほか、一方の債務の消滅等において他方の債務をどうするか(危険負担)などが問題となる。

相隣関係

隣接する不動産の所有者が相互にその利用を調整し合う関係をいう。地上権や賃借権についても同様である。

調整のルールとして、民法では、境界付近で建築工事をするときの隣地の使用、袋地所有者の隣地の通行(囲繞地通行権)、水流に関するルール(自然水流に対する妨害の禁止、水流の障害を除去する権利、水流の変更についての制限など)、境界標の設置、囲障の設置、境界線付近の建築の制限などを規定している。

また、ルールのなかには、民法の規定と異なる慣習があるときにはそれに従うとされるものもある。

なお、騒音や振動の発生、日照妨害なども相隣関係から生じる問題であり、法令に違反したり、受忍の限度を超えた影響を及ぼす場合などは、不法行為として損害賠償の責任を負うこともある。

底地

借地権等の地上権が設定されている土地をいう。

そのような土地の所有権を底地権と呼ぶ。

底地の価格は、更地価格と地上権の価格との差であるが、理論上は、地代純収益を資本還元した価額が底地価格と等しくなる。更地価格に占める底地価格の割合は、土地の用途や地区の環境等によって異なるが、一般に、商業地よりも住宅地のほうが高いとされている。

また、借地権等の譲渡の際に、底地権を合わせて譲渡することを「底付き」、借地権等のみを譲渡することを「底なし」と呼ぶ。

 

底地権

ある土地に借地権が設定されているとき、この土地の所有者が持っている土地所有権のことを「底地権(そこちけん)」と呼ぶことがある。

底地権の評価額は一般的に次のように考えられている。
「底地権の評価額 = 土地の更地としての評価額-借地権の評価額」
つまり、借地権の分だけ土地の評価額が下落していると考えられているのである。

側溝

道路や鉄道敷に沿って設けられる小規模な水路をいう。

専ら当該道路等の排水のために設置される。

外断熱

室外側に断熱層を設け、室内への外気温移動の影響を少なくする構法のこと。

建物の外壁に使われるコンクリートは雨風を防ぎ、堅牢であるために耐久性、防犯性などに優れているが、太陽熱を蓄熱し、夜間にはその熱を空中に放熱するため、都市部の熱帯夜の主要原因ともいわれている。
鉄筋コンクリート造やブロック造などの構造躯体の外側に断熱材を張れば、外壁のコンクリートは室内側に近い温度になり、外気の影響を受けにくく、劣化も進みにくくなる。従来は、室内側に断熱材を取り付ける内断熱構法が一般的であったが、近年は断熱効率を上げるために外断熱構法を採用するケースが増えている。

損害賠償

違法行為によって損害が生じた場合に、その損害を填補することをいう。

債務不履行や不法行為などの違法な事実があり、その事実と損害の発生とに因果関係があれば損害賠償義務を負うことになる。その損害は、財産的か精神的かを問わず、積極的(実際に発生した損害)か消極的(逸失利益など)かも問わず填補の対象となる。
ただし、その範囲は、通常生ずべき損害とされ、当事者に予見可能性がない損害は対象とはならない(相当因果関係、因果の連鎖は無限に続くため、予見可能性の範囲に留めるという趣旨)。

損害賠償は原則として金銭でなされる。また、損害を受けた者に過失があるときは賠償額は減額され(過失相殺)、損害と同時に利益もあれば賠償額から控除される(損益相殺)。

なお、同じように損害の填補であっても、適法な行為(公権力の行使)によって生じた不利益に対する填補は、「損失補償」といわれて区別される。

尊属

親族関係のうち、ある人を基準にして先の世代にある血族をいう。血族とは血縁者のことであるが、民法では養子縁組によって生まれる親族も血族として扱う。例えば、父母・祖父母など(直系尊属)や、おじ・おばなど(傍系尊属)が尊属である。

尊属という概念が法的に重要だったのは、刑法で尊属殺を一般の殺人よりも重い刑に処するとされていたからであるが、その規定は違憲とされ(1973年4月4日最高裁判決)、削除されている。

なお、後の世代の血族を卑属という。

SOHO

Small-Office Home-Officeの頭文字で、小規模事務所や自宅で働く職場形態、もしくはその用途に対応した物件のこと。

近年では、都市郊外にコピー、FAXなどのOA機器を共用する賃貸型小規模SOHO施設も登場し、高齢者や主婦などがニュービジネスを展開するケースもある。

ソーラーチムニー

煙突内に上昇気流を発生させ、それを利用して発電する装置をいう。Solar updraft towerともいわれる。

太陽光によって高温となった空気を煙突内に導いて上昇させ、その気流でタービンを回すことによって発電する。風力発電の一種と考えてよい。

なお、発電に使うのではなく、太陽光で煙突内に上昇気流を発生させ、それによって効率的に自然換気する装置をソーラーチムニーと呼ぶ場合もある。この場合には空調設備の一種となる。

造作

建物の内部を構成する部材や設備をいう。

部材としては建具、畳、床、鴨居など、設備としては水道設備、空調設備などがこれに当たる。

なお、建築することをいう場合(「造作する」というような使い方)もあることに注意が必要である

 

造作買取請求権

借家契約の終了の際、借家人が建物に付加した造作を家主に時価で買い取らせることのできる権利をいう。

造作とは、畳、建具、電気・水道施設などをいい、その付加について家主の同意を得ていることが必要である。

民法の原則では、賃貸借契約の終了時には賃借人が付加した造作を収去しなければならないとされているが、造作買取請求権は、借家契約における例外規定である。ただし、造作の買取り義務を負わないよう契約上特約することができる(任意規定である)。

なお、造作買取請求が正当で有効である場合に、家主が代金を支払わない間は、同時履行の抗弁権(総務契約において相手方が債務を履行するまでは自分の債務を履行しないと主張する権利)によって、家屋の明渡しを拒絶される恐れがある。

増床

既存の建物において、増築しないで特定の目的のための床面積を拡大することをいう。

増床の方法には、デッドスペースの有効利用、建物空間の用途転換、同一建物内の他者が所有する空間の買収・賃借などがある。

また、企業や商業施設などが、オフィスや売り場面積を増やすこともいう。

ゾーニング

地域や建物を用途や機能によって区分し、その位置関係を定めることをいう。英語のzoning。

都市計画においては、土地利用形態を住居系、商業系、工業系等に分類し、土地を区分して指定するが、この計画はゾーニングである。あるいは、建築設計において、空間の用途や機能の配置を定めることもゾーニングである。

 

た行

耐火建築物

建築基準において、その主要構造部(壁、柱、床、、屋根、階段)が耐火性能を満たし、かつ、延焼の恐れのある開口部(窓やドア)に防火戸など火災を遮る設備を有する建築物をいう。

この場合に、耐火性能を満たすというのは、

1.主要構造部が耐火構造であること

2.屋内で発生する火災、および周囲で発生する火災による火熱に、当該火熱が終了するまで耐えることができるとする技術基準で定める性能(構造耐力、上昇温度などに関する一定の要件)に適合すること

である。

一定の特殊建築物や、都市契約で定められた防火地域内の一定の建築物は、耐火建築物としなければならない。

耐火構造

建築基準において、壁、柱、床その他の建築物の部分の構造が、耐火性能に適合する建築物の構造をいう。

この場合の耐火性能とは、通常の火災が終了するまでの間、当該火災による建築物の倒壊、および延焼を防止するために当該建築物の部分に必要とされる性能のことである。その技術的な基準としては、各構造部分の種類や建物の階数に応じて定められる一定時間(おおむね1~3時間)の間、火熱を加えても、各構造部分が構造耐力上支障のある変形、溶融、破壊その他の損傷を生じないものであることなどの要件が定められている。

例えば、鉄筋コンクリート構造やれんが造は、原則として耐火構造である。

耐久性向上改修

住宅の耐久性を高めるための改修であって、長期優良住宅(増改築)の認定基準を満たすための工事をいう。

耐久性向上改修の内容は、次の2つである。

1)構造躯体等の劣化対策
通常想定される維持管理のもとで、構造躯体の使用継続期間が少なくとも100年程度となる措置を講じる
2)維持管理・更新の容易性の確保
内装・設備について、維持管理(清掃・点検・補修・更新)を容易に行なうために必要な措置を講じる

耐久性向上改修を行なった場合には、一定の減税措置(長期優良住宅化リフォーム減税)の対象となる。

 

退去(退居)

賃借していた住宅を立ち退くこと。

 (1)まず、借主は賃貸借契約に定められた期限までに貸主に対して契約解除を通知し、(2)引っ越しの準備などを経て住宅から立ち退き、(3)借りていた住宅を貸主に返還する(鍵を引き渡す)手順で終了する。このとき同時に、(4)負担が必要な原状回復の費用を確定し、(5)預けていた敷金を精算することになる。

 なお、家賃は、原則として、退去するまでではなく、賃貸借契約を解除するまで支払わなければならない。

 

退去費用

賃貸住宅から退去する時に、借主が貸主に支払う費用。

賃借人は、民法の規定によって賃貸借が終了したときには、賃借物の使用によって生じた損傷(通常の使用収益によって生じた損耗及び経年変化を除く)を原状に復する義務(原状回復義務)を負うが、退去費用はその義務を履行するために支払う金銭である。

従って退去費用は、現状回復費用と同じで、「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧するための費用」(国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」)である。

また、賃借するときに敷金を預けている場合は、原則として敷金を退去費用に充当し、差額が返還・徴収される。

 

耐震改修促進法

(1)耐震化の促進のための規制措置
・既存耐震不適格建築物に対して、行政庁が耐震化の指導・助言すること
・不特定多数の者が利用する建築物避難路沿道建築物等のうち一定の建物に対して、行政庁が耐震改修を指示し、公表すること
・不特定多数の者が利用する建築物で大規模なもの等に対して耐震診断を義務付け、結果を公表すること
(2)耐震化促進のための措置
・行政庁が認定した耐震改修計画による改修について、既存不適格の継続、容積率等の特例を認めること
・行政庁が認定した区分所有建物の耐震改修について、決議要件を緩和すること(区分所有法の特例:4分の3→2分の1)
・建築物の耐震性が確保されている旨の認定を受け、その旨を表示すること

耐震基準

建物の耐震改修の促進のための措置を講ずるための措置を定めた法律。正式名称は「建築物の耐震改修の促進に関する法律」で、1995(平成7)に制定された。

耐震改修促進法が定める主な措置は、次の通りである。

地震の際に建物が安全であるために備えていなければならない構造上の技術的基準。建築基準法によって定められている。

耐震基準の考え方は1924(大正13)年に導入され、1950(昭和25)年の建築基準法施行時に従来よりも強化した基準として法定された。これを「旧耐震基準」という。その後、1981(昭和56)年6月1日からは、旧耐震基準を大幅に強化した基準を適用することとなった。この強化された基準を「新耐震基準」という。

新耐震基準は、およそ震度5程度の地震に対して建物の構造に損害がないように、および、およそ震度6強の地震に対して致命的な損害がなく人命を保護できるように定められている。また、基準への適合は、一次設計で構造耐力上主要な部分の地震時の応力度が許容応力度を超えないこと、二次設計で地震による変形に関する計算および材料強度による耐力計算を行って基準を満たすことの2段階で確認することになっている。

なお、地震は複雑な現象で、建物に対する影響もさまざまなかたちで及ぶから、耐震基準を満たした建物が大地震に際して確実に安全であるとまでは言い難い。

耐震構造

地震などによる水平方向の力に対して、十分に耐えることのできるよう設計された建築物の構造をいう。

その技術的な基準は建築基準法に基づいて定められているが、建築物の用途、規模、構造の種別、土地の状況に応じて異なる。

基本的には、

1.柱、、床、壁等を有効に配置して、建築物全体がこれに作用するに対して一様に構造耐力上安全であること

2.構造耐力上主要な部分は、建築物に作用する水平力に耐えるように釣り合いよく配置すること

3.構造耐力上主要な部分には使用上の支障となる変形または振動が生じないような剛性および瞬間的破壊が生じないような靱性を持たせること

とされている。

また、一定の建築物については、その安全性を定められた構造計算によって確かめなければならない(2005(平成17)年に発覚した構造計算書偽装問題は、この構造計算書が偽造されたことをきっかけに社会問題化したである)。

具体的な耐震設計基準については、大地震などを契機に強化されてきていて、現在は、1981(昭和56)年6月1日に定められた基準(新耐震基準)が適用されている。

なお、地震に対する安全確保の方法には、主要な部材の構造耐力を確保する方法(耐震構造)の他、振動の伝播を遮断・柔軟化する方法(免震構造)、振動を吸収する方法(制震構造)がある。

 

耐震診断

建物が地震に対して安全であるかどうかを調査・判断する作業。耐震診断によって明らかになった耐震性能が耐震基準を満たさないときには、耐震改修が必要とされている。

耐震診断の方法は、建物の構造、規模や用途、調査の難易などに応じて決定する。また、耐震性能は、構造体の耐震強度や塑性変形能力のほか、建物の形状、経年劣化の程度などを加味して評価する。

 

耐震ラッチ

地震のとき収納扉が開かないようにする器具。一定の振動が加わると自動的に扉に鍵がかかる仕組みである。

なお、耐震ラッチは扉が閉まった状態を保つ器具であって、戸棚の倒壊やガラス扉の破損を防ぐことはできない。

対面キッチン

ダイニングルームと開放的に向き合う配置となっている調理台。

調理室とダイニングルームとの間に大きな窓を設けて設置する方法、ダイニングの一角にキッチンを据え付ける方法などがある。

耐用年数

建物、機械、器具などが使用に耐えることのできる年数。材料や構造だけでなく、管理の状態によっても異なる。

また、財務会計においては、減価償却費の算定基準として耐用年数が定められている。これを「法定耐用年数」といい、たとえば住宅用建物の法定耐用年数は、木造が22年、鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造が47年、軽量鉄骨造(骨格材肉厚3mm超4mm以下)が27年などとされている。

実際の耐用年数と法定耐用年数とは異なるので、用語の扱いに注意しなければならない。

 

耐力壁

建築基準法第20条の規定に基づいて、地震力や風圧力による水平方向の力に対抗することができるように、筋かいを入れ、または構造用合板などを張った壁のことを「耐力壁」と呼ぶ。

建築基準法では「建築物は、自重、積載荷重、積雪、地震力、風圧力などに対して安全な構造でなければならない」として、すべての建築物が構造に関する基準を満たすことを要求している(建築基準法第20条第1号、同施行令第3章第1節から第7節の2)。
また、木造3階建てなどの建築物では、特に構造計算により安全性を確認することを義務付けている(建築基準法第20条第2号)。

この建築基準法第20条により、建築物は地震力・風圧力という水平方向の外力に十分に対抗できるような構造を有することが要求されており、この必要性を満たすために筋かいを入れ、または構造用合板等を張った壁を一般に「耐力壁」と呼んでいる。

耐力壁の構造は、建築基準法施行令第46条第4項の表(一)と昭和56年建設省告示第1,100号により詳しく規定されている。
それによれば、例えば在来工法の木造建築物において、柱・・筋かいから構成される壁は耐力壁となる。また枠組壁工法において一定の面材(構造用合板、パーティクルボード、石膏ボードなど)を張った壁は、筋かいがなくとも、耐力壁である。

なお建築物の形状や面積により、どれだけの耐力壁を備えるべきかという基準のことを「必要壁量」といい、この必要壁量の計算方法は建築基準法施行令第46条第4項に規定されている。

この必要壁量の計算方法では、建築物の下方階ほど強度の高い耐力壁を多く備えることが要求されている。これは地震力・風圧力とも下の階にいくほど多くの力がかかり、強い対抗力が必要になるからである。

また建築物の形状については、奥行きの長い建築物ほど多くの力がかかるため、必要壁量も多くなる。このため奥行きの長い建築物では、外壁だけでなく、内部を仕切る内壁(間仕切り壁)も耐力壁にする必要性が生じやすい。

タウンハウス

2階建ての連棟式住宅のこと。各住戸の敷地は、すべての住戸の所有者が共有してることが多い。

高さ制限

建物の高さの限度をいう。

いくつかの種類があるが、大きくは、建物全体の高さの制限と、相隣関係などによる斜めの線による制限(斜線制限)に分かれる。

建物全体の高さの制限には、都市計画で定められた、1.低層住居専用地域における高さの限度、2.高度地区における高さの最高限度または最低限度がある。

斜線制限には、1.道路高さ制限、2.隣地高さ制限、3.北側高さ制限、4.日影制限がある。

その適用の有無や具体的な数値などは、用途地域等に応じて異なるため、個々の都市計画等に照らして確認しなければならない。

 

長屋建て

1棟の建物を水平方向に区切って独立の住戸とする建て方またはその建築物をいう。「タウンハウス」ともいわれる。

各住戸の玄関がそれぞれ直接に建物外に接していること、隣の住戸と壁を共有していることなどが特徴である。古くは木造住宅であったが、近年は鉄筋コーンクリート造のものも多い。

たたき

「三和土」とも。建物内において、床を張らずに、地面のまま、もしくは叩き土、漆喰、コンクリートなどで叩き固めて仕上げられた土間のこと。

最近では、コンクリート仕上げのものが多い。

立退料

借地・借家の明渡しの際に、賃貸人から賃借人に支払われる金銭をいう。

私法上の明確な支払い根拠はなく、その意味や金額は、慣習や事情に応じてさまざまである。

なお、借地借家契約の更新拒絶や解除の際に必要となる「正当事由」の判断に当たっては、立退料の提供如何も考慮される。

建物状況調査

既存の建物について、構造耐力上の安全性や雨漏り・水漏れ等の観点からその状態を確認すること。インスペクションともいう。

建物状況調査は、既存住宅売買瑕疵保険に加入するときなどに実施されている。

宅地建物取引業者は、宅地建物取引業法に基づき、2018(平成30)年4月1日以降、建物状況調査に関して次のことを行なわなければならない。

・媒介依頼者に交付する媒介契約書に、建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項を記載すること
・重要事項として、買い主等に対し、建物状況調査の実施の有無、その結果の概要、建物の建築・維持保全の状況に関する書類の保存状況を説明すること
・売買等の契約の成立時に交付する書面に、建物の構造耐力上主要な部分等の状況について当事者の双方が確認した事項を記載すること

垂れ壁

天井から垂れ下がった形状の壁のこと。

建築基準法では、こうした垂れ壁であって、天井面から50cm以上、下方向に突き出しているものを「防煙壁」と呼ぶ。
この「防煙壁」は、火災により発生する煙の拡散を防ぎ、避難を容易にするための設備の一つである(建築基準法施行令第126条の2)。

 

タンクレストイレ

貯水タンクを使わない水洗トイレ。水道と直結して水洗する方法を用いる。

タンク付きトイレに比べて設備が小さい一方、水道の水圧、稼働のための電力が必要である。また、手洗のための整備を別途設けなければならない。

担保責任

特定物の売買において、目的物が契約不適合であった場合に、売り主が負わなければならない責任。詳しくは、「契約不適合責任」を参照。

特定物とは、取引当事者がその物の個性に着目して取引する物のことで、美術品、中古車、不動産(土地・新築建物・既存建物)などである。このうち、不動産については、その性格から担保責任が問われる場合が多い。

なお、工事の請負などにおいても、引き渡した完成物について担保責任がある。

代位弁済

債務を債務者以外の者が弁済し、その弁済者が債務者に対して求償権を取得する場合の弁済をいう。

債権者からみれば債務者に代わる者(代位する者)から弁済を受けることになり、債権者の求償権は弁済者に移るのである。

代位弁済には大きく2つ場合がある。
一つは、保証人、連帯債務者、抵当不動産の第三取得者など、弁済について正当な利益を持つ者による弁済で、この場合は弁済によって当然に求償権が移転する(法定代位)。

もう一つは、利害関係のない第三者が弁済する場合で、この場合にはその代位について債権者の承諾が必要である(任意代位)。

 

大規模建築物

建築基準法6条1項2号と3号に定める一定の大規模な建築物のことを「大規模建築物」と呼んでいる。

具体的には次の2種類がある。

1.木造の建築物で次の要件のどれか一つを満たすもの
1)高さが13mを超える
2)軒高が9mを超える
3)階数が3以上
4)延べ面積が500平方メートルを超える

2.木造以外の建築物で次の要件のどれか一つを満たすもの
1)階数が2以上
2)延べ面積が200平方メートルを超える

例えば鉄骨造の2階建ての建築物であっても、建築基準法の上では「大規模建築物」となるので、注意が必要である。

 

大規模修繕

分譲マンションの性能を維持し老朽化を防止するために、計画的に行なわれる修繕であって、多額の費用を要する修繕のことである(これに対して多額の費用を要しない計画的な修繕は「小規模修繕」という)。

具体的には、鉄部塗装工事・外壁塗装工事・屋上防水工事・給水管工事・排水管工事などの各種の修繕工事を指している。

これらの修繕工事を適切に行なうためには、分譲マンションの管理組合が「長期修繕計画」を作成し、修繕積立金を積み立て、大規模修繕を実施することが不可欠である(修繕工事の実施時期・費用等について詳しくは長期修繕計画へ)。

なお、大規模修繕を実施するためには、管理組合の集会で大規模修繕の実施を可決しなければならない。一般に、大規模修繕はマンションの形状や効用の著しい変化を伴わないため、区分所有者数の過半数かつ議決権の過半数の賛成で可決される。

代金減額請求

売買契約の履行において、引き渡された目的物が種類、品質または数量に関して契約の内容に適合しない場合に、買い主が売り主に対して、代金の減額を請求すること。

代金の減額を請求する権利は、契約不適合を原因とする債務不履行に対する請求権のひとつである。

代金減額請求は、まずは履行の追完を催告し、追完されないときに行なうことができる。もっとも、催告しても追完を受ける見込みがない場合などは、催告なしに減額請求することができるとされる。

代金減額請求をするためには、原則として、不適合を知った時から一年以内に不適合である旨を通知しなければならない。

このルールは、民法(債権関係)改正(施行は2020年4月1日から)によって明確化された。

第三種特定有害物質

土壌汚染対策法において、人の健康に被害を生ずる恐れが大きいものとして指定された26種類の特定有害物質のうち、農薬等に該当する5種類の物質のこと。

この第三種特定有害物質については、土壌汚染状況調査を実施するに当たっては、土壌溶出量調査を実施することとされている。

第三種特定有害物質は具体的には次の5種類である。

1.有機リン化合物(パラチオン、メチルパラチオン、メチルジメトン、EPN)
2.シマジン
3.チウラム
4.チオベンカルブ
5.ポリ塩化ビフェニル(PCB)

 

第二種特定有害物質

土壌汚染対策法において、人の健康に被害を生ずる恐れが大きいものとして指定された26種類の特定有害物質のうち、重金属等に該当する9種類の物質のこと。

この第二種特定有害物質については、土壌汚染状況調査を実施するに当たっては、土壌溶出量調査および土壌含有量調査を実施することとされている。

第二種特定有害物質は具体的には次の9種類である。

1.カドミウムおよびその化合物
2.六価クロム化合物
3.水銀およびその化合物
4.鉛およびその化合物
5.砒素およびその化合物
6.シアン化合物
7.セレンおよびその化合物
8.フッ素およびその化合物
9.ホウ素およびその化合物

 

ダイニング

食事をする部屋。英語のdining room。間取りを示す「◯LDK」のDである。居間や調理室と兼用する場合も多い。

なお、英語のダイニングは食事という意味であって、部屋を示す言葉ではない。例えば 、ダイニングテーブル(食卓)、ダイニングカー(食堂車)にように使われ、部屋を示すときにはダイニングルームとしなければならない。

 

DK

ダイニングは「食事室」、キッチンは「台所」であり、ダイニング・キッチンは「食事室兼台所」という意味である。

不動産広告を規制している「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」では、広告中に「DK」と表示する場合には、「食事室兼台所」として使用できるだけの広さと機能を備えていることが必要であるとしている(不動産の表示に関する公正競争規約第15条第25号)。

この場合に、最低必要なDKの広さの目安は、居室(寝室)数が1部屋のときには4.5畳、2部屋以上のときには6畳以上とされている。」

諾成契約

当事者の合意の意思表示のみで成立する契約

民法は、基本原則として、契約は締結の申込みに対して相手方が承諾したときに成立する旨を規定し、売買契約、賃貸借契約などほとんど全ての契約について諾成契約としている。

また、契約の成立には、法令による特別の定めがない限り書面の作成などの方式を備える必要はなく、任意の意思表示で足りる。

 

ダクト

空気調和や換気された空気を所定の場所に導くための長方形や円形の管路をいう。風道とも(ductは送管、導管の意味で、ガスや電気等の管も含む)。

また、空調や換気用の複数の管を内蔵するための空間(ダクトスペース)のことをいう。

DS

管類を配置するために建物に設けられている空間。英語のDuct Space。

ダクトスペースには、一般的に換気・空調のための通気管が配置されるが、そのほか、水道管・ガス管・電力線などをまとめて通す場合もある。

ダストシュート

ビルやアパートの各階廊下に設けられたゴミ投入口(ホッパー)にゴミを投棄すると、筒状の孔を経て最下部の収集口に集まるという塵芥投棄用設備。ゴミ・シュートとも。防災面、管理面から最近ではあまり採用されることはない。

断熱構造

熱の伝わりを防ぐ仕組みをいう。

断熱のためには、一般に断熱材を使用する。断熱材には、グラスウールなどの繊維系断熱材、フェノールフォームなどの発泡系断熱材、真空断熱材などがある。また、鉄筋コンクリート造における断熱方式として、断熱材を躯体の内側に設置する内断熱、外側に設置する外断熱の区別があるが、両者には、一長一短がある。

さらには、複層ガラスの採用、直射日光の遮蔽などによっても建物の断熱効果を高めることができるなど、断熱によるエネルギー消費の削減の可能性は幅広い。

チェスト

モノを収納する蓋付きの大きな箱型家具。英語のchestで、日本の「長持(ながもち)」や「櫃(ひつ)」とほぼ同じように使われる家具である。蓋を上げ下げして収納するもののほか、引き出しを用いて収納するものもチェストに含めるのが一般的である。

主要家具の一つで、部屋のなかの目立つ場所に置かれることが多く、装飾が施されている場合もある。また、腰掛や寝台としても利用されることがある。その素材は、伝統的には天然材であるが、金属などを用いたものもある。

地役権

地役権とは、他人の土地を自分の土地の利便性を高めるために利用することができるという権利である(民法第280条)。「通行地役権」などがある。

地価公示

最も代表的な土地評価である地価公示は、地価公示法にもとづき、国土交通省土地鑑定委員会が毎年3月下旬に公表する土地評価である。

地価公示では全国で選定された3万数千地点の「標準地」について、毎年1月1日時点を基準日として各標準地につき2名以上の不動産鑑定士等の鑑定評価を求め、その正常な価格を土地鑑定委員会が判定し、毎年3月下旬に公示する。この公示された価格を「公示地価」という。

地価公示によって評価された公示地価は、一般の土地取引価格の指標となるだけでなく、公共用地の取得価格の算定基準ともなっている。

地価税

個人または法人が、1月1日現在で所有している国内の土地等に課税される国税を「地価税」という。

 

(課税価格ー基礎控除額)×税率=地価税額で算出されます。

課税価格とは、課税される土地等の合計額であり、路線価などを基準に算出される。

蓄熱式床暖房

床に設置した蓄熱材を利用して暖房する方法。深夜電力で蓄熱材を暖め、日中は蓄熱材からの放熱によって暖房する。

一般に、蓄熱材としてコンクリートを用い、蓄熱材のなかに設置した管に深夜電力を利用してつくった温水を循環させて暖める仕組みが採用されている。従って、リフォームによって設置することは難しい。 

仲介手数料

宅地建物取引業者を通して不動産を売ったり買ったり、あるいは貸したり借りたりする場合に、媒介契約にもとづき、宅地建物取引業者に成功報酬として支払うお金のこと。
媒介手数料(媒介報酬)ともいう。

中間省略登記

不動産の所有権が、AからB、BからCへと移転した場合、本来ならば不動産登記簿には「AからBへの所有権移転登記」と「BからCへの所有権移転登記」という2個の移転登記が記載されるべきである。
しかし当事者(A・B・C)が相談のうえ、「AからCへの所有権移転登記」という1個の移転登記のみを申請し、登記するケースがある。このような登記を「中間省略登記」と呼んでいる。

中間省略登記は、権利が移転する実態を反映していない登記ではあるが、少なくとも現在の実態(Cが所有者であるという事実)には合致しているので、すでになされた中間省略登記は、当事者全員の合意があれば、有効であるものと解されている。

また不動産取引の実務上は、後日紛争になった場合に備えて、中間者(先ほどの例でいえば、登記簿上に現れないBを指す)から、中間省略登記をなすことについて異議がない旨の承諾書を徴収しておくのが望ましいといわれている。

中二階

一階と二階床の中間につくられた階。

中二階は、階高が低めで、床面積が一階より小さく、張り出しているかたちとなっている。バルコニーに似て、空間的に一階とつながるため開放的であるとされる。

また、二階以上の階について同様のかたちでつくられた階も「中二階」という。

長期修繕計画

分譲マンションの性能を維持し老朽化を防止するために、管理組合が作成する分譲マンションの長期的な修繕計画のことである。

長期修繕計画は、一般的に10年から30年程度の期間を対象として、マンションの各箇所に関する鉄部等塗装工事・外壁塗装工事・屋上防水工事・給水管工事・排水管工事などの各種の大規模修繕をどの時期に、どの程度の費用で実施するかを予定するものである。

1999(平成11)年度の建設省(現・国土交通省)の「マンション総合調査」によると、これらの大規模修繕のうち新築後5~6年で実施率が高まるのが鉄部等塗装工事である。
また新築後9~10年では外壁塗装工事と屋上防水工事の実施率が高まり、給水管工事・排水管工事は新築後15年以降に実施率が上昇する。
ただしマンションの建築・設備の仕様によってこれらの時期は大きく変化する。

長期修繕計画ではこうした大規模修繕の実施時期を定めるだけでなく、その費用についても収支計画を定めるのが望ましい。
大規模修繕の費用は原則として「修繕積立金」をとり崩すことで賄われる。また、マンションの管理規約により「駐車場収入の剰余金」が「修繕積立金」に組み入れられる場合も多い。
しかしこれらの収入だけでは大規模修繕の費用をまかなうのに十分ではないケースが非常に多いので、各大規模修繕の実施時期において、費用の不足分を各戸から一時金として徴収することも計画に組み込んでおく必要がある。

このように長期修繕計画は、分譲マンションの管理運営上非常に重要な事項であるので、通常は管理規約において長期修繕計画の作成を管理組合に義務付けている場合が多い。
ちなみに、国土交通省が作成した管理規約のモデルである中高層共同住宅標準管理規約では、次のような旨の規定を設けて、長期修繕計画の位置付けを明確化している。

1.長期修繕計画の作成は、管理組合の業務である(単棟型規約第31条)。
2.管理組合の理事会は、長期修繕計画の案を作成する(単棟型規約第52条)。
3.長期修繕計画を作成するには、集会の決議を行なう必要がある(単棟型規約第46条)。
4.修繕積立金は、一定年数の経過ごとに計画的に行なう修繕などに限って支出することができる(単棟型規約第27条)。

長期優良住宅

長期にわたり使用可能な質の高い住宅をいう。

その具体的な基準は明確には定まっていないが、単に物理的に長寿命であるだけでなく、ライフスタイルの変化などへの対応、住環境への配慮など、社会的に長寿命であることが必要であるとされる。「200年住宅」ともいわれる。
長期優良住宅の開発・普及は、優良な住宅ストックを形成するための重要な政策の一つであると考えられている。

2008年には、長期優良住宅の普及のために「長期優良住宅の普及の促進に関する法律(長期優良住宅普及促進法)」が制定され、i)長期使用に耐える構造(劣化対策、耐震性、維持管理・更新の容易性、可変性、省エネルギー性、バリアフリー性)を備え、ii)居住環境、iii)自然災害への配慮、iv)住戸面積、v)維持保全計画について一定の基準を満たす住宅を認定する制度(認定長期優良住宅制度)が創設されている。 

また、認定長期優良住宅の普及のために、税制上の優遇、容積率の制限緩和、超長期住宅ローンなどの措置が講じられている。

同時に、法律とは別に、長期間使用可能な住宅の先導的なモデルの開発や、住宅の建築確認、点検、保全工事などの情報(住宅履歴情報)を記録・保存する仕組みを整備し、その活用などによって優良な住宅の円滑な流通を促進することなども推進されている。

 

長尺塩ビシート

プラスチック系床材のうち、塩化ビニル系床材であって、発泡層を含んでいない、幅の広いロール状のプラスチックシートのことを「長尺塩化ビニルシート」または「長尺塩ビシート」と呼んでいる。

「長尺塩ビシート」は、ロール状であるため大きな床面の仕上げに適しており、同時に硬質で耐久性・耐摩耗性に優れている。このため、学校、病院、オフィスなどでよく使用されている。

丁番

2つの面を開閉できるようにつなぐ部品で、扉、蓋などに使われる。「蝶番(ちょうつがい)」と同義である。

基本的なしくみは、管付きの2枚の板を管に通した1本の軸(ピン)で連結し、ピンを回転軸として板を開閉することである。単純な丁番のほか、ばねによって自動的に閉まるもの(スプリング丁番)、開閉位置を任意に保つことのできるもの(トルク丁番)、複数の軸によってスライドしながら開閉するもの(スライド丁番)など、多くの種類がある。

張壁

構造耐力(自重、積載荷重、積雪、地震力、風圧力などを支えまたは対抗する力のこと)を負担しない壁である。

具体的には、耐力壁ではない間仕切り壁が張壁である。また近年、高層ビルの外壁に使用されているカーテンウォールも張壁である。

直接基礎

建物の荷重が、基礎を通じて直接的に地盤に伝達されるとき、この基礎を直接基礎という。

直接基礎には「独立基礎」「布基礎」「ベタ基礎」の3種類がある。

貯水槽水道

水道事業者から給水される水道水を一旦水槽に貯水し、そこから給水する方式をいう。マンションや事務所ビルでよく使われている給水方法で、貯水槽内の水及びそこから配水される水の水質等については、貯水槽の設置者が管理責任を負う。

なお、貯水槽の有効容量が立方メートルを超える貯水槽水道を「簡易専用水道」という。

賃借権

賃貸借契約によって得られる借主の権利をいう。

借主は契約の範囲で目的物を使用し収益できる一方、貸主に賃料を支払わなければならない。民法上、債権とされる。

賃借権は債権であるので、

1.登記しなければ第三者に対抗できない(賃貸人に登記義務はなく、登記がなければ対抗要件を欠くので、例えば目的物が譲渡されると新たな所有者は賃借権に拘束されない)

2.賃貸人の承諾なしに賃借権の譲渡・転貸ができない(承諾なしに第三者に使用・収益させたときには賃貸人は契約を解除できる)

など、物権に比べて法的な効力は弱い。

しかし、不動産の賃借権は生活の基盤であるため、賃借人の保護のために不動産の賃借権について特別の扱いを定めている(賃借権の物権化)。

すなわち、対抗力については、借地に関してはその上の建物の保存登記、借家に関しては建物の引渡しによって要件を満たすこととした。また、譲渡・転貸の承諾については、借地に関しては、建物買取請求権を付与し、さらには裁判所による承諾に代わる譲渡等の許可の制度を設け、借家に関しては造作買取請求権を付与した(いずれも強行規定である)。

そのほか、契約の更新拒絶や解約において貸主の正当事由を要件とすることを法定化し、判例においては、賃借権の無断譲渡・転貸を理由とした契約解除を厳しく制限する、賃借権にもとづく妨害排除請求権を承認するなど賃借人保護に配慮している。

一方で、借地借家の供給促進の観点から定期借地権、定期借家権が創設され、賃借権の多様化が進みつつある。

 

賃貸借

ある目的物を有償で使用収益させること、あるいはそれを約する契約をいう(賃貸借契約)。

賃貸借契約の締結によって、貸主(賃貸人)は目的物を使用収益させること、目的物を修繕すること等の債務を、借主(賃借人)は賃料を支払うこと、目的物を返還する際に原状回復すること等の債務をそれぞれ負うことになる(従って双務契約である)。

民法では、あらゆる賃貸借契約について、

1.契約期間は最長でも20年を超えることができない、2.存続期間の定めがない場合にはいつでも解約の申し出ができる、3.賃貸人の承諾がない限り賃借人は賃借権の譲渡・転貸ができない、4.目的物が不動産の場合には賃借人は登記がない限り第三者に対抗できない(賃貸人には登記義務がないとされるから結果として賃借人は対抗力を持つことができないこととなる)

等と規定している。

しかしながら、不動産の賃貸借は通常は長期にわたり、また、居住の安定を確保するために賃借人を保護すべしという社会的な要請も強い。そこで、不動産の賃貸借については、民法の一般原則をそのまま適用せず、その特例として、

1.契約期間を延長し借地については最低30年とする、2.契約の更新を拒絶するには正当事由を必要とする、3.裁判所の許可による賃借権の譲渡を可能にする、4.登記がない場合にも一定の要件のもとで対抗力を認める

等の規定を適用することとされている(借地借家法。なお、契約期間等については、定期借地権など特別の契約について例外がある)。

 

賃料

賃貸借契約によって賃借人が支払う対価をいう。

特約がない限り後払いである。また、地代・家賃については、事情変更による増減請求権が認められている。

なお、借主が実質的に負担するのは、賃料に保証金、預かり金等の運用益を加えた額(実質賃料)である。また、共益費など賃料以外の負担を求められることも多い。

 

チーク材

建物などの材料として使われる銘木(美しく趣がある木材)のひとつ。堅牢で耐久性に富み、水に強く色が美しいことから、建物の内装材や家具材だけでなく、造船材や彫刻材などにも使われている。

チーク材となる樹木がチーク(英語のteak)で、アジアの熱帯モンスーン地域に生育する落葉高木樹である。天然樹は伐採が強く規制され、育成林の材木が流通している。

 

通気筒

建物の室内と外気とをつないで気流を確保する太めの管をいう。換気、排煙、厨房排気、空調などのために多量の空気を円滑に流す役割を果たす。

通気筒には、一般に、ダンパ、ファンなど風量をコントロールするための装置が取り付けられている。また、通気筒を外付けすることなく、躯体構造と一体化して設置する場合もある。

通行地役権

通行地役権とは、通行という目的のために設定される地役権のことである(民法第280条)。

例えばAの所有地が、ある公道に面しているとする。
しかしAがその公道を使用すると、通勤の関係では遠回りになるので、できることならば、裏手にあるBの所有地を横切って、その向こうにある別の公道に出たいと考えているとする。

このときAがBの所有地を通行するには、AがBの土地の一部を賃借するという方法がまず考えられる。
しかしながら賃借権を設定するならば、その土地の一部をAが排他的・独占的に使用することとなる。そのためBの承諾を得ることが難しいし、また賃借料も高額になるであろう。

こうした場合によく用いられるのが通行地役権である。通行地役権の場合には、その目的が「Aの通行」に限定されているため、賃借権の場合に起きるであろう問題を回避することができるからである。

こうした通行地役権を設定するには、要役地の所有者(上記例ではA)と承役地の所有者(上記例ではB)との間で「地役権設定契約」を締結することが必要である。

この設定契約において地役権の対価(通行料の支払い)が定められるが、法律上は無償の地役権とすることも可能である。また地役権は登記することができる(不動産登記法第114条)。

継手

部材の長さが確保できないときに、2つ以上の部材を継ぎ足すことがある。
このときの接合部のことを「継手」という。

しかし「継手」は強度が非常に小さくなるので、できるだけ「継手」は行なわないことが望ましい。また、やむを得ず行なうときは金物で補強する必要がある。

 

つくばい

茶室に接した庭(茶庭・露地)に置かれる設備で、低く据えられた手水鉢(ちょうずばち)およびその周りに配置された役石(やくいし)によって構成される。

茶事の席に入る前に客人が手や口を清めるための場所として設置され、「つくばい(蹲踞)」という名称は、水で清める際にしゃがむ姿勢となることに由来する。

なお、茶庭ではない日本庭園にも、修景物の一つとして、つくばいが設置されている場合がある。

 

つくば方式

マンションの建設手法の一つで、定期借地権を活用してスケルトン・インフィル(SI住宅)を建設する方法をいう。スケルトン定借ともいわれる。

SI住宅は、構造・躯体(スケルトン)と内装・設備(インフィル)が分離され、耐用年数が長く、また居住形態の変化に柔軟に対応できる。そこでそのような特性を活かして、建物譲渡特約付き定期借地権(期間30年)を設定してSI住宅を建設し(入居者は地代を負担)、借地権期間終了後はスケルトン部分を地主に譲渡して賃借する方法(借家)に移行する。借家に移行後は、入居者は家賃を負担するが、スケルトンの譲渡代金を家賃と相殺することによって負担額を地代と同様の水準に押さえることができる。

なお、「つくば方式」という名称は、この方式が筑波研究学園都市において開発され、1996年に同地で初めて具体化したことに由来する。

土壁

土を主な材料とした壁。古くから使われている壁で、一般的な工法は、割り竹や細木を組んで下地(小舞)を造り、それに土に藁や砂を練り混ぜた材料を塗り込み、さらに仕上げ材を上塗りする。用いる材料や質感に応じて、京壁、大津壁、珪藻土壁などの種類がある。

耐火性に優れ、調湿作用があるとされる一方、施工に熟練が必要で、工事に要する期間が長い。

 

つなぎ融資

住宅・宅地の取得資金や工事代金に充てるため、公的な融資が実行されたり、不動産の売却代金を得るまでの間、一時的に資金を借りることをいう。

金融機関により融資条件はさまざまであるが、短期融資として取り扱われる。

公的融資の実行は土地・建物の登記後とされ、登記は決済後でないとできないため、つなぎ融資が必要となるケースは多い。また、住宅の買い換えなどの際にも、購入の後に売却することが多く、同時決済などの便宜を得ない限りはつなぎ融資が必要である。

 

土地面積や部屋の広さを測るときの単位。1坪おおよそ3.3平方メートルに相当する。

土地の売買契約においては、一般的に「1辺を6尺(約1.818m)とする正方形」が1坪であるという慣行が成立しているものと思われる。この慣行に従えば、1坪とは約3.3058平方メートルであるということができる。

なお不動産の広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」によれば、土地の面積や建物の床面積を広告で表示する場合には、必ずメートル法によって表示することとされている(不動産の表示に関する公正競争規約第15条第19号)。

ただしメートル表示と同時に、坪表示も併せて表示することは可能である。

 

坪単価

面積1坪あたりの価格。土地の価格水準を示すときに使われることがある。1坪=3.3058平方メートル。

「坪」は日本で使われていた面積の単位で、1辺が1間(=1.8182メートル)の正方形の面積である。また、300坪が1段(反)(=991.74平方メートル)、3,000坪が1町(=9917.4平方メートル)である。

妻入り

二つの屋根面が山の形に合わさった側(「妻」という)に出入り口がある建物構造。これに対して、妻と直角をなす側(「平」という)に出入り口がある構造を「平入り」という。

吊り戸棚

壁上部や天井に直接取付けられた棚。キッチンなどで流し台等の上部の空いた空間に設置され、小物の収納に利用する場合が多い。

2×4(ツーバイフォー)工法

北米で生まれた木造建築の工法。わが国における正式名称は「枠組壁工法」である。
断面が2インチ×4インチの木材を使用することから、このような名称が付けられた。

このツーバイフォー工法の最大の特徴は、木材で組んだ「枠組」に構造用合板を打ち付けることで、構造全体の強度を得ることである。

 

 

手洗いカウンター

便所に設置される手洗のための洗面台。蛇口、洗面ボウル、設置台で構成されている。

トイレ室のデザイン要素となるほか、収納スペースとしても利用される。

定期借地権

1992(平成4)年8月1日に施行された新借地借家法では、借地権を普通借地権と定期借地権に区分した。

普通借地権とは、借地権の存続期間が満了した際に、地主側に土地の返還を請求するだけの正当事由が存在しなければ、借地人が更新を望む限り自動的に借地契約が更新されるというものである。

これに対して定期借地権とは、借地権の存続期間が満了した際に、地主側の正当事由の有無にかかわらず、借地人は借地を地主に返還しなければならないというものである。

定期借地権には「一般定期借地権」「建物譲渡特約付き借地権」「事業用借地権」の3種類がある。

 

定期借家契約

平成12年3月1日の改正法施行により、借家契約時に貸主が「期間の満了により契約が終了する」ことを借家人に対して、公正証書などの書面を交付して説明する場合には、賃貸期間が終了すると借家契約も終了し、借家人は退去しなければならないとする契約。
原則として契約の更新はできず、再契約には貸し主・借家人双方の合意が必要である。

定期借家制度

新借地借家法(1992(平成4)年8月1日施行)の一部が改正されたことにより、2000(平成12)年3月1日に創設された制度。

従来の新借地借家法では、一部の例外(期限付き建物賃貸借)を除いて、貸主側に建物の返還を求めるだけの正当事由がない限り、貸主は借家契約の更新を拒否することができないとされていた。
しかし、2000(平成12)年3月1日の改正法施行により、借家契約時に貸主が「期間の満了により契約が終了する」ことを借家人に対して、公正証書などの書面を交付して説明する場合には、期間満了に伴い借家契約を終了させることができることとなった。
従って、2000(平成12)年3月1日以降の借家契約では「従来の借家契約」と「定期借家契約」のいずれかを当事者が選択できることとなった。

 

定期建物賃貸借

契約の更新がないことを特約した建物の賃貸借をいう。

「定期借家」ともいう。

通常の建物賃貸借契約は、その更新拒絶や解約に際して正当事由が必要とされ、賃貸借関係が長期化しやすい。そこで、借家の供給を容易にするなどのため、2000(平成12)年3月から、賃貸借期間を定めその後期間の更新をしない旨の特約をすることが認められた。この契約による賃貸借が、定期建物賃貸借(定期借家)である。

定期建物賃貸借契約を締結するには、貸主はあらかじめその旨を書面で借主に説明しなければならず、契約は公正証書による等書面でしなければならない。また、契約期間の終了に当たっては、期間満了の1年前から6月前までの間に賃借人に対し契約が終了する旨の通知をしなければならないとされている(その後の通知については、通知後6月の経過で契約を終了できる)。

 

邸宅

広くて大きな住宅。「屋敷(やしき)」も同じ意味である。近年は、戸建て住宅だけでなく、マンションの住戸についても使われるようになっている。

なお、「邸」は、もともと、諸候などが都にのぼったときに宿泊する場所のことである。

低炭素社会

温室効果ガスの排出量を自然が吸収できる範囲にとどめること(カーボンニュートラル)のできる社会をいう。

ただしこれは究極的な目標であり、低炭素社会という言葉は、それに向けて取り組むことに重点を置いて使われることが多い。

低炭素社会を実現するためには、
1.社会のあらゆるセクターが温室効果ガスの排出を最小化すること(カーボンミニマムの実現)
2.生活の豊かさの志向を大量消費から生活の質の向上に変革すること(消費者選択の変革)
3.自然環境を保全・再生して地球生態系の安定を確保すること(自然との共生)が必要であると考えられている。

スマートシティ・スマートコミュニティの整備や低炭素まちづくり計画の策定などは、いずれも低炭素社会に向けた取り組みの一環である。

抵当権

債権を保全するために、債務者(または物上保証人)が、その所有する不動産に設定する担保権のこと。債務者(または物上保証人)がその不動産の使用収益を継続できる点が不動産質と異なっている。

債権が弁済されない場合には、債権者は抵当権に基づいて、担保である不動産を競売に付して、その競売の代金を自己の債権の弁済にあてることができる。

 

抵当権の及ぶ範囲

抵当権は担保に取った不動産に及ぶだけでなく、その不動産に付属している物や権利にも及ぶ(民法第370条)。

従って、抵当権にもとづいて不動産を競売する場合には、付属している物や権利も一緒に競売されることとなる。

鉄筋コンクリート構造

鉄筋とコンクリートによって、柱・小梁・大梁・スラブ・壁を造り、すべての部分を一体化した構造のこと。

鉄筋コンクリートの部材は、引っ張る力にも、圧縮する力にも強いので、地震に対する安全性が高い構造となる。
また、すべての部材がコンクリートで一体化され、部材同士の接合部は剛であるので、建築学上の「ラーメン構造」となっている。

この鉄筋コンクリート構造のデメリットは、自重が大きいため、原則的には大空間建築や高層建築に向かないということである。

鉄骨構造(鉄骨造)

鉄骨造、S造とも。

柱とを「鉄骨」で作り、壁・床に「木質系パネル」「軽量気泡コンクリートパネル」「窯業系パネル」など使用した構造のこと。

主要な構造を形成する鉄骨の種類により「軽量鉄骨構造」と「重量鉄骨構造」に分けることができる。

鉄骨鉄筋コンクリート構造

鉄筋コンクリートに、鉄骨を内臓させた建築構造。

比較的小さい断面で、強い骨組を作ることができ、粘り強さもあるため、高層建築に多用されている。

 

テトラクロロエチレン

揮発性有機化合物の一つで、不燃性があり、脱脂洗浄力が高いため、ドライクリーニング用の溶剤としてクリーニング店でよく使用されている。比重が1.6と水より重いため、土壌中に漏れ出した場合は、長く土壌中に残留する傾向がある。
土壌汚染対策では、このテトラクロロエチレンを特定有害物質に指定し、テトラクロロエチレンによる土壌汚染を規制している。

テナント

事務所ビルや商業スペースの賃借人をいう。大型商業ビルにおいて、集客の中心となるのが「キーテナント」である。
 
テナントの業種構成や配置、賃料の設定などは、ビルの性格を決め、その収益性を左右する。

テラスハウス

2階建ての連棟式住宅のことをいう。
隣家とは共用の壁で連続しているので、連棟建て、長屋建てともいわれる。
各住戸の敷地は、各住戸の単独所有となっている。

テラゾ

白セメントに大理石の粒を入れて練り、板状にし、表面を研磨することにより、大理石に似た模様を作り出したものを「テラゾ」という。

大理石に似せた人造石である。

大理石以外の石の粒(花崗岩など)を入れたものも「テラゾ」と呼ぶ場合がある。

天空率

空が建築物に遮られていない程度を示す指標。建築基準において、建築物の高さを制限するときの基準として用いられる。

建築物の天空率は、次の手順で算定する。

1)地上に測定地点を中心とする半球(半径r)を想定し、その半球面に測定地点から建築物を投影する。

2)投影された建築物の半球上の影をさらに地平面に垂直に投影し、その投影面積を求める(面積Ab)。

3)想定した半球を地平面に垂直に投影した面積をAsとする(πr2乗となる)。

4)測定地点の天空率は、(As−Ab)/As である。

計画する建築物の天空率が、高さ制限(道路斜線制限、隣地斜線制限、北側斜線制限)に適合する建築物の天空率よりも大きければ、その高さ制限は、計画する建築物に対しては適用されない。

 

転出届

異なる市区町村に住所を移す場合に提出する書類。住民基本台帳法に基づき、提出の義務がある。

転出届の届け出先は移転元住所の市区町村窓口で、移転14日前から移転14日後の間に届け出さなければならない。届け出は原則として本人が窓口で行なうが、代理人に委任することや郵送で届け出ることも認められている。

転出届が受理されると、「転出証明書」が交付される。この転出証明書は、移転先の市区町村に「転入届」を提出するときに添付しなければならない。

市区町村は、健康保険、国民年金、各種給付などの住民サービスを担っているが、その事務の多くは住民票の記載に基づいて処理される。そして住所の移転による住民票の作成や消除は、原則として届け出に基づいて行なわれるため、届け出を怠ると不利益を被る恐れがある。

 

転貸借

所有者(A)から目的物を借りた賃借人(B)が、それを第三者(転借人、(C))に使用収益させることをいう。

いわゆる「また貸し」であり、賃借権の譲渡は転貸借とはいわない。

転貸借されてもAB間の賃貸借関係は残る。CはAとの契約関係はないが、Aに対して直接に賃料の支払い等の義務を負う。転貸借には、Aの承諾が必要で、これに反して転貸借がなされた場合には、AはAB間の契約を解除できるし、Cに対して目的物の引渡しを請求できる。

ただし、目的物が宅地建物である場合には、転貸借に関して特別の取扱いがされている。つまり、

1.承諾がない場合であっても当事者間の信頼関係が壊されない限りAの契約解除を許さない(判例による)

2.借地の転貸借について、裁判所がAの承諾に代わって許可を与えることができる

3.Aが承諾しない場合、Bに対して建物買取請求権、造作買取請求権を与える

という特例である。

なお、賃借権を第三者に譲渡する場合も、転貸借と同様に目的物の所有者の承諾が必要で、宅地建物についての承諾に関して特例があるのも同じである。

 

転抵当

抵当権者がその抵当権を他の債権の担保に供すること。この場合に、担保の対象となる他の債権を有する者が転抵当権者である。

転抵当は、保有する抵当権を処分する方法の一つで、抵当権者と転抵当権者の合意によって成立し、抵当権の付記登記を対抗要件とする。ただし、元の抵当権の債務者に通知し又はその承諾がなければ、当該債務者、その保証人等に対抗できない。抵当権者は、転抵当することによって債権を事前に回収するのと同様の効果を得ることができる。

転抵当権者は、元の抵当権に実行の要件が備わったときには、その抵当権を実行し、当該抵当権の被担保債権の限度において優先弁済を受けることができる。

 

天袋

2つの意味がある。

1.天井面に接して、もしくは近い位置に造られる戸棚のこと。押入上部や天井から吊り下げて設置されることが多い。
2.押入の上部にある、小さいふすまの付けられた収納部分のこと。

 

ディスクシリンダー錠

シリンダーの内部にディスクを並べて、それらの組み合わせを制御する鍵によって解錠できるようにした錠をいう。

鍵穴から錠を作動するシリンダーに比較的容易に接触できるため、ピッキング(鍵穴に器具を差し込んで解錠すること)に弱いとされているが、改良が進んでいる。

ディスポーザー

生ゴミを細断・破砕する装置。流しの排水口下部に取り付け、流れ落ちてくる生ゴミをカッターで破砕、水とともに下水道に流す。ガーベジ・クラッシャー(gabage crusher)ともいう。

ディベロッパー

不動産開発業者。英語のdeveloper。

土地や建物を改変・建設し、その価値を高める事業に携わる。事業を実施するためには、宅地建物取引業の免許が必要なほか、企画、資金調達、工事管理などを統合する管理能力が重要となる。また、不動産開発事業は、一般に、ハイリスク・ハイリターンの事業とされていることから、ディベロッパーには相応の資力が求められる。

ディンプルキー

 

シリンダーの作動によって制御される錠(シリンダー錠)の一つで、シリンダー内に並べられたピンの制御を、表面に多数の小さなくぼみ(ディンプル)が付いている鍵によって行なうものをいう。

鍵のパターンが非常に多く、鍵の複製が難しいのでピッキング(鍵穴に器具を差し込んで解錠すること)対策に優れているとされる。

DIY

自分自身でモノの製作や修理を行なうこと。Do It Yourself(あなたが自ら行なえ)の略語。

日曜大工、設備や器具の自己組み立て・自己修繕などは、おおむねDIYである。

なお、「自分でできることは自分で行なう」という考え方や態度をさす場合もある。この場合には、モノの製作などだけでなく、サービス活動も含めて広く捉えられている。

デザイナーズ住宅

住むためのデザインに優れている住宅をいう。明確な定義はないが、設計による付加価値を重視する。

一般に、外観だけでなく、住み心地、使い勝手、安全性、耐久性などが良好なものをいうことが多い。

デザイナーズマンション

コンセプトが明確でユニークさを帯びたマンション。和製英語である。

外観・内装に統一性をもたせ、空間感覚を高める設計の建物が多いが、明確な定義はない。また、一般的に、必ずしも著名な建築家が設計しているわけではない。

 

出窓

外壁から外部に突き出した窓のこと。

建築基準法では、外壁から外側に突き出した長さが50cm未満であれば、この突き出し部分は床面積から除外することとしている。このため、出窓の突き出しは50cm以下であることが多い。

電子契約

情報通信技術を利用し、コンピューター画面を介して電子データを用いて締結される契約。

電子契約の信頼性を書面契約と同水準で確保するためには、契約意思を表示する電子的な署名の仕組み、契約内容の改ざん防止する措置、契約内容を電子データとして保管し、真正性を証明するシステムなどが必要で、「電子署名法」「電子帳簿保存法」等の法令が整備されている。

なお、不動産特定共同事業契約の成立前の書面の交付や、建設工事の請負契約の締結に際しての書面交付は法令で義務付けられているが、これらについては、相手方の承諾を得たうえで、一定の要件を満たす電子的な交付や電子契約が認められている。一方、宅地建物取引業法において義務付けられている書面の交付や書面による契約については、電子データのみで実施することは認められていない。

 

DEN

一般的には書斎のこと。趣味を楽しむための部屋としても使用され、要するに動物の巣のようなプライバシーの高い室。
広さ・形の基準はなく、間取り図にDENと表示されることが多い。

 

等価交換方式

土地の上にマンションなどの建物をディベロッパーが建設し、土地と建物の評価額に応じて双方が土地と建物を取得する方法をいう。

地主は自己資金を必要とせず、土地の一部を提供することにより、等価の建物の一部を取得することになるのが特長。

 

登記簿謄本

ある不動産に関する1組の登記用紙のすべての写しのこと。

登記簿謄本の末尾に登記官が押印することにより、その内容が正しいことを証明している。
土地の場合、登記簿謄本はその土地に関する「表題部」「権利部」(甲区・乙区)の写しである。また建物の場合、登記簿謄本はその建物に関する「表題部」「権利部」(甲区・乙区)の写しである。

なお、1組の登記用紙の一部のみの写しは「登記簿抄本(とうきぼしょうほん)」という。
コンピュータシステムを導入している登記所では、登記簿謄本に代わるものとして「登記事項証明書」を交付している。

 

塔屋

ビルの屋上に造られた建物をいう。

一般に、エレベーターの機械室、階段室、空調・給水設備室などとして利用されている。

なお、塔屋を「ペントハウス」と称する場合があるが、そのときには、機械・設備室ではなく、建物の最上階に設けられた高級な居室を意味することもある。

 

通し柱

2階建て以上の木造建築物で、土台から軒桁まで1本の材で通された柱のこと。一般に建物の隅部などの要所に使われる。途中で桁・胴差などで中断されている短柱は管柱という。

特定賃貸借契約

住宅を第三者に転貸する事業を営むために締結する賃貸住宅の賃貸借契約。「マスターリース契約」とも言う。この場合、事業者は、併せてその住宅の管理業務を受託する契約を締結するのが一般的である。

特定賃貸借契約の内容は、家賃等賃貸の条件、契約期間、転貸する住宅の維持保全の実施方法、転借人の資格等転貸の条件などである。事業者は、契約を締結したときには、これらを記載した書面を契約の相手方に交付しなければならない。

また、特定賃貸契約を締結しようとする場合に、転貸事業者および契約勧誘者は、契約の相手方(賃貸住宅の所有者)に対して誇大に広告する行為および家賃の減額リスクなど相手方の判断に影響を及ぼす事項について故意に事実を告げずまたは不実を告げる行為が禁止されているほか、事業者は、契約の締結前に、家賃、契約期間等(重要事項)を記載した書面を交付して説明しなければならない。

これら特定賃貸借契約に関する規制は、賃貸住宅管理業法に基づくもので、違反すると業務停止処分や罰則が課されることがある。

 

特定転貸事業者

特定賃貸借契約によって賃借した住宅を第三者に転貸する事業を営む者。

特定転貸事業者は、特定賃貸借契約の締結をしようとする場合に、契約の相手方(賃貸住宅の所有者)に対して誇大に広告する行為及び家賃の減額リスクなど相手方の判断に影響を及ぼす事項について故意に事実を告げずまたは不実を告げる行為が禁止されるほか、契約の締結前に、家賃、契約期間等(重要事項)を記載した書面を交付して説明しなければならない。

また、事業者は、契約を締結したときには契約内容を記載した書面を契約の相手方に交付し、事業の内容や財産の状況を記載した書類を備え置いて閲覧に供さなければならない。

これらの義務は、賃貸住宅管理業法に基づいて課せられている。義務に違反した場合には、違反是正措置の指示、特定賃貸借契約に関する業務の停止命令、または罰則が課せられることがある。また、必要に応じて、業務に関する報告の聴取や営業所等への立入検査が実施される。

 

特定道路

建築基準法の容積率に関する規定では、幅15m以上の道路のことを「特定道路」という。

このような幅員の広い道路から近い距離にある建物については、一定の割合で「前面道路による容積率の制限」が緩和され、容積率の割増を受けることができる。
 

 

床の間

座敷に設けられ、掛け軸や花を飾る上段となった空間。書院造りにおける空間構成の特徴のひとつ。床の間とその脇の壁等との境にある柱を「床柱」という。

都市ガス

市街地に配管したガス管によって広域に供給されるガス燃料。

供給されるガスは、大半がメタンを主成分とする液化天然ガス(LNG)である。発熱量等に応じて規格が定まっていて、ガス器具もそれぞれの規格に適合していなければならない。規格の種類はいくつかあるが、ほとんどの都市ガスの規格は「13A」である。

なお、液化天然ガスは無色、無臭であるが、安全のために匂い(ガス臭)がついている。また、空気よりも軽い。

 

トタン屋根

トタンで葺いた屋根。荷重が小さく、比較的安価で、施工が容易である。一方で、耐久性、防音性、断熱性に難があるとされる。

「トタン」は、亜鉛メッキ鋼板の俗称で、鋼板に亜鉛を鍍金して錆びにくくした建材である。屋根材として用いるときには、通常、トタンの表面をさらに塗装する。

なお、金属で葺いた屋根を「金属屋根」といい、トタンのほか、ガルバリウム銅板、ステンレス、銅板などが使われている。

 

トップライト

天窓ともいう。

屋根に設けられる窓のこと。天井からの採光のために作られる。
壁面の窓に比べて、3倍の採光効果があるとされている。

戸袋

戸袋

雨戸を開けた際、収納するための造作物のこと。

徒歩所要時間の表示

不動産広告における距離の表示方法の一つで、一定の規則にもとづいて算出した主要施設から広告物件までの徒歩による所要時間をいう。

不動産の表示に関する公正競争規約では、実際のものよりも短いと誤認されるおそれのある表示を禁止しており、徒歩による所要時間は、道路距離80mにつき1分を要するものとし、1分未満は切り上げて算出すべきとされている。また、信号待ちや坂道、歩道橋等による影響は考慮しないのが通例である。

なお、主要施設としては、鉄道駅、最寄のバス停留所、学校などを用いることが多い。

 

トラス構造

トラス構造

部材を三角形を基本としてピンで結合した構造をいう。ピン結合であるため部材を曲げる力(モーメント)が発生せず、三角形を基本とするため形が安定するという特徴がある。
小屋組、トラス橋、鉄塔は、トラス構造による典型的な構築物である。また、軽量で曲げに強い構造を実現できるため、三次元構造によるドームや耐震化のための補強手法など、幅広く活用されている。

トリクロロエチレン

揮発性有機化合物の一つ。金属や機械部品の洗浄剤として非常に多用されており、精密機械工場などでの土壌汚染の主犯となることが多い。比重が1.4と水より重いため、土壌中に漏れ出した場合は、長く土壌中に残留し、広汎な地下水汚染を起こす傾向がある。
土壌汚染対策法では、このトリクロロエチレンを特定有害物質に指定し、トリクロロエチレンによる土壌汚染を規制している。

取引様態

不動産広告における宅地建物取引業者の立場(取引態様)のこと。

不動産の広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」によれば、不動産広告を行なう際には、不動産会社の取引態様が「売主」「貸主」「媒介」 「代理」のどれに該当するかを明確に表示しなければならないとされている。

ただし、「媒介」については「仲介」という言葉でもよいこととされている(不動産の表示に関する公正競争規約第15条第1号)。

トルエン

溶媒として用いられる有機化合物。英語のtoluene。

トルエンは、無色透明の液体で、水には大変溶けにくいが、アルコール類、油類などには極めて溶けやすいため、ペンキ、インク、接着剤、殺菌剤などの溶媒として幅広く使われている。

常温で揮発し、引火性があるほか、人体に対して麻酔作用や中毒性があるため、取り扱いには注意が必要である。また、土壌汚染や地下水汚染の恐れもある。

 

トレリス

格子状の垣や柵。英語のtrellisで、「格子垣」「格子柵」ともいわれる。

木や金属の細材を組み合わせて作られ、仕切り、垣根、窓覆いなどとして用いられる。この場合、つる植物を絡めたり、植物鉢を吊ったりすることが多い。

なお、トレリスと同じ意味の用語として「ラティス(lattice)」がある。

 

ドアクローザー

開けた扉を自動的に閉める装置。英語のdoor closer。押し引きで開閉する扉に用いられる。外部動力を備えておらず、扉を開くエネルギーをバネに溜めて、バネの力で閉まる。このとき、閉まる速度が減速装置によって調節される。

ドアスコープ

玄関などのドアに取り付け、外の様子を見ることのできるのぞき穴。穴に広角レンズがはめ込まれている。ドアスコープは和製英語で、英語ではpeephole(ピープホール)という。

同意権

他人のなす行為について、それを肯定する旨の意思表示をする法律上の権限。法律の規定によって、一定の者が行なう一定の行為について、法律上完全な効力が生じるためには特定の者の同意が必要とされている場合に、その同意する権能が同意権である。

同意権を定める規定は民法に多い。たとえば、未成年者が法律行為をするには原則としてその法定代理人の同意を得なければならないが、同意を得ないで行なった行為は取り消すことができるとされている。あるいは、被保佐人が不動産等に関する権利の得喪を目的とする行為などをするときには、保佐人の同意を得なければならず、同意を得ないでなした行為は取り消すことができる。

同意権が及ぶ範囲、同意する方法、同意を得ないで行った行為の効力などは法律に規定されていて、定められた同意権ごとに異なる。

 

動産

動産とは「不動産以外の物」のことである(民法第86条第2項)。
そして不動産とは「土地及び定着物」とされているので、動産とは「土地及び定着物ではない物」ということができる。
特に重要なのは、不動産に付属させられている動産(例えば家屋に取り付けられているエアコンなど)である。このような動産は「従物(じゅうぶつ)」に該当し、不動産実務でよく問題となる。

動線

建物内や都市空間において、人やモノが移動する場合の経路をいう。

空間設計に当たってその合理性、機能性などを判断する重要な要素となっている。たとえば、家事や日常的作業における動線は、短く、交差せず、シンプルであれば利便性が高い。一方、商業空間などにおいては、多様な動線によって賑わいが生まれる場合もある。

工場や売り場での動線は、生産の効率性や商品の売上高に大きな影響を与える場合が多い。

独立キッチン

他の部屋から独立して設置する調理のためのスペース。調理室。調理に伴う臭いなどが居室や食事室に波及しない一方、調理中のコミュニケーションに難があるとされる。   

独立型キッチンに対して、他の部屋と一体となった調理スペースを「オープンキッチン」という。

土間

一般に屋内の玄関部分を地面のまま、あるいは粘土に漆喰を混ぜて叩き込んだ三和土(たたき)で仕上げた土足空間をいう。

コンクリートやタイル貼りした床面のケースなども土間と称するようになった

 

ドレッサー

鏡付きのタンス。アメリカ英語のdresserで、「鏡台」「化粧箪笥」も同じ意味である。

ドレッサーは主として化粧のために使われるが、机などの用途もある。

なお、イギリスでは、dresserは、鏡付きのタンスではなく、皿類を展示収納する食器棚をさす言葉として使われている。

ドーマー

ドーマー

屋根から突き出した切妻の小屋根付き窓のこと。ドーマーウィンドウともいう。

採光と換気のために用いるが、最近は、外観上のデザインアクセントとして付けることもある。屋根面に完全にのったルーフドーマーウィンドウ、軒部分から立ち上がるウォールドーマーウィンドウがある。

な行

内見

不動産物件を実地に見学・調査すること。一般に、購入または賃借を検討するために実施する。

「内覧」とはほぼ同じ意味で使われている。

内装工事

建物室内の床、壁、天井などを仕上げる工事。建物の構造体と密接に関係する工事で、室内塗装、フローリングやカーペット類の敷設、壁板・壁紙・壁布類の貼り付けなどのほか、一般に、建具の設置、室内の基礎的装飾などのための工事を含む。

なお、照明器具、電気・通信設備、給排水設備、空調設備等の設置工事や家具類の配置工事は、通常、内装工事と区別され、別の工事である。

 

ナイトテーブル

ベッドのわきに置く小さいテーブル。収納スペースを備えたものもある。

携帯、眼鏡、本など置くなど、ベッドと組み合わせて使われることが多い。

 

ナイトスタンドともいう

長押

長押

柱の側面や鴨居の上部などに取り付ける化粧材のこと。

壁を装飾するための水平材で、断面は台形である。本来は、軸組を引き締める効果もあったとされている。取り付ける位置によっては天井長押、内法長押などと呼ぶ。

縄縮み

土地登記簿に記載された土地面積よりも、実際の土地の面積が小さいことをいう。

縄伸び

土地登記簿に記載された土地面積よりも、実際の土地の面積が大きいことをいう。

納戸

もともとは屋内に設けた衣類などを収納する部屋という意味であるが、不動産広告では採光のための窓がない(または窓が小さい)部屋のことを「納戸」と表示する。

建築基準法によれば、住宅の居室には、採光のための窓などを居室の床面積の7分の1以上の大きさで設けなければならない(建築基準法28条1項)。

従って、住宅の構造上、採光のための窓を設けにくい部屋は、建築基準法上の「居室」となることができない。そこで、住宅の販売広告等ではこうした部屋を「納戸」と表示することにしているのである。

また最近は「サービスルーム」、さらにはその頭文字を取って「S」と表示されることも多い。

なお、不動産広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」では、建築基準法の採光等の規定をクリアしていないために「居室」となることができない部屋は「納戸」等と表示することと定めている。

 

二戸一

独立した複数の住宅が、一つの建物として水平に連続している住宅の形態をいう。

連続建ての住宅を一般に「長屋」というが、それよりも各戸の独立性が高く、隣接する住戸と壁を共有しない例も多い。しかしながら、建築確認等においては、一つの建物として取り扱われる。

 

2項道路

建築基準法第42条第2項の規定により、道路であるものと「みなす」ことにされた道のことです。「みなし道路」とも呼ばれます。

二重サッシ

2つの窓を重ねた形式の窓をいう。外窓と内窓で構成されている。「二重窓」も同じ意味である。寒冷地で普及している形式である。

断熱効果や防音性能に優れているが、設置費用が嵩む。

なお、ペアガラスは、ガラスが二重となっているのであって、二重サッシではない。

二重譲渡

二重譲渡

同一物を複数の者に譲渡することをいう。

例えば、AがBに不動産を譲渡した後、Aが同じ不動産を第三者たるCに譲渡する場合はこれに該当する。

不動産の譲渡は、登記によって対抗要件を備えるため、Bの所有者が登記される前にCに譲渡することは可能とされる(登記完了までは、譲渡は完全には終了しない)。そして、最終的な譲受人となるのは、先に登記した者である。しかし、CがAB間の譲渡を知っていて(悪意)、信義則に反する動機等があるときには、登記がなくともBはCに対抗できるとされている。

なお、登記が遅れて不動産の引渡しを受けることができない被譲渡人は、Aに対して損害賠償などを請求することができる。また、動産についても二重譲渡はあり得るが、動産の対抗要件は占有である。

 

二重床工法

防振・遮音・断熱(防寒)を目的として床板を二重に張り、床板の間に空間をつくるもの。

スラブの上に根太、支柱を配置した「置き床工法」、床板を弾力性のある防振材で支持し、主要構造体と絶縁することによって音の伝搬を遮断する「浮床工法(単に浮き工法ともいう)」がある。

24時間換気システム

給気又は排気を、常時、機械によって行なう仕組み。新築住宅を建築する場合に設置が義務付けられている。

機械によって吸気・排気する換気効果が高い方法(第1種換気、難点は運転のためのコストが高いこと)、機械で吸気し自然に排気するクリーンルームなどで採用されている方法(第2種換気、難点は結露などの恐れがあること)、自然に吸気し機械で排気する住宅に多く使われている方法(第3種換気、難点は部屋ごとに吸気口を設置しなければならないこと)がある。

二世帯住宅

親世帯と子世帯が一緒に住まう住宅で、その状況を考慮された造りのものをいう。

少子化に伴う親子関係の密着度の増加、限られた土地の有効活用等が一緒に住まう理由の一つとして挙げられる。形状的にはいくつかのパターンがあり、それぞれのライフスタイルに合うものとする。いずれも税金や公的融資上の優遇措置がある。

 

二地域居住

都会に暮らす人が、週末などを定期的に、あるいは、年間の一定期間(1ヵ月以上とされる)を農山漁村で過ごす生活様式をいう。

団塊の世代の退職後の生活スタイルとして提唱されている。

日影規制

日影規制

建築物に対する斜線制限の一つで、日影の量を一定以下にするよう建築物の高さを制限することをいう。

日影の量は、冬至日において建築物が8時から16時(道の区域内においては9時から15時)までの間に発生する時間で規制され、敷地境界から5m・10mの測定ラインを設定して(ラインは地盤から一定の高さに設定する)、そのラインを越えて一定時間以上の日影を生じさせないようにしなければならないとしている。

具体的な規制基準(規制対象となる建築物、日影を生じてはならない時間数、測定すべき地盤からの高さ)は条例で定めるとされているが、用途地域の種類や建物の階層等によって異なる。日影規制に適合するには、建築物の高さが一定の斜線内に収まるようにしなければならない。

(右図は、日影規制の考え方を示す平面図である。5mラインでは4時間以上、10mラインでは2.5時間以上、日影を生じてはならないという規制がある場合に、この建築物の高さはその基準を満たしている。なお、図中の「日影線」は、冬至日にそれぞれの時間以上の間、日影を生じる境界を示す

 

ニッチ

廊下やホールなどの壁を凹状にえぐった部分のこと。

西洋建築によく見られる。草花や彫像等を収めるためのスペースで、飾り棚として使用されることが多い。

 

入居審査

住宅を賃貸するときに、賃借人としての適否を判断することをいう。貸し主またはその代理人が賃貸契約の締結に先立って行なう作業である。

入居審査に当たっては、賃借料の支払い能力、住宅利用の適切さなどを確認するのが一般的であるが、定まった基準はない。契約は双方の自由意志によるから、貸し主として自由に判断してよいが、不当な差別や人権侵害となることは避けなければならない。

また、宅地建物取引業者は、
ア)賃貸住宅の申込みに際して「本籍」欄や「国籍」欄のある申込書は使用しないこと
イ)入居審査のために得た情報について、目的外に使用しない、第三者に提供しない、安全に管理すること
などが求められる。

任意売却

住宅ローンの返済が困難になった場合に、抵当権が設定された住宅を法的手続き(競売)によらないで売却し、その代金によって残債務を解消する方法をいう。

住宅を売却するときには抵当権を抹消しなければならないが、任意売却はそれを債権者との協議によって行なうことができる。この場合、債権者の承諾が必要であるほか、売却を仲介する者の選任を求められるのが通例である。

任意売却は競売を回避する手法であるとともに、残債務の返済スケジュール等について交渉する余地を残した債務処理の方法である。例えば、転居費用の確保、引き渡し時期の調整、任意売却による返済金が債権額に満たない場合の対応などについて協議できる可能性がある。

壁面において、柱同士を水平方向につなぐ材のこと。
伝統的な日本家屋の真壁では、貫を利用して壁の下地を設けていた。

抜き行為

ある依頼者(売主・買主・貸主・借主)が、ある宅地建物取引業者との間で媒介契約または代理契約を締結しているにもかかわらず、他の宅地建物取引業者がその依頼者を誘引して媒介契約または代理契約を締結することを「抜き行為」という。

依頼者の側から見た場合、先行する宅地建物取引業者と後行する宅地建物取引業者との間で二重に媒介契約または代理契約を締結することになる場合もあれば、先行する宅地建物取引業者との媒介契約または代理契約を解除して、後行する宅地建物取引業者との間でのみ媒介契約または代理契約を締結する場合もある。

いずれにしても、先行する宅地建物取引業者からすれば、依頼者を「抜かれた」ものと捉えることができるため、トラブルを招きやすい行為である。

なお、依頼者と先行する宅地建物取引業者との間で締結されていた媒介契約が「専任媒介契約」や「専属専任媒介契約」である場合には、依頼者は当該媒介契約に従って違約金を支払うこととなる可能性があるので、注意が必要である。

また、依頼者と先行する宅地建物取引業者との間で締結されていた媒介契約が「一般媒介契約(明示型・非明示型)」である場合には、依頼者は明示義務や通知義務を怠れば、当該媒介契約に従って違約金を支払うこととなる可能性がある。

ヌック

住宅の片隅にあるこじんまりとした居心地の良い場所。英語のnook。

建築設計によって設置するというよりは、ライフスタイルによって自然に生まれるような空間である。

ヌックとなる場所は、キッチンの奥、リビングとキッチンの間、廊下の隅、階段下などの小さなスペースで、居心地がよく寛げることが重要な条件となっている。

布基礎

連続フーチング基礎ともいう。
建物の土台に沿って、切れ目なくフーチングを築造した形状の基礎である。
建物の土台と布基礎は金物で緊結されている。
なお、布基礎は通常は鉄筋コンクリート造である。

 

根切り

地盤を掘削することをいう。

建築のために深さ1.5m以上の根切りを行なう場合など一定の根切り工事に関しては、建築基準法に基づき、施工図の作成、山留め(崩落を防ぐための壁)の設置など、施工に伴う危害を防止するために必要な措置を講じなければならないとされている。また、条例の定めによって、根切り工事の着工前に、工事計画を届け出なければならない場合もある。

熱効率

投入した熱エネルギーが仕事や有用なエネルギー(電力など)に変換される割合をいう。

この割合を高めることでエネルギー消費がより合理化できると考えられており、給湯機器や空調機器の性能を評価する指標とされる。

なお、熱効率は、1を超えることはできず、また、熱エネルギーを取り出すときに使用する熱源の温度によって決まる次の効率(カルノーサイクルの理論的熱効率)を超えることもない。

カルノーサイクルの理論熱効率=1-(低熱源の絶対温度/高熱源の絶対温度)

内燃機関の正味熱効率は30%程度、火力発電所の平均熱効率は40%程度とされている。

今後、建物や建築設備等について環境負荷の削減が要求されるようになるが、熱効率は、その場合の評価指標の一つとして使われることになる。

熱伝導率

伝導による熱の移動のしやすさを表す単位。物質面に垂直に1ケルビン/メートルの温度勾配があるときに、その面の1平方メートルの面積を通して1秒間に流れる熱量(W/m K)で表す。一般に、固体の熱伝導率は大きく、気体は小さい。

主な物質の熱伝導率は、空気(0℃)0.0241、水(0℃)0.561、鉄(0℃)83.5、銅(0℃)403、ガラス(常温)0.55~0.75、コンクリート(常温)1、綿(常温)0.03である(「理科年表」(自然科学研究機構国立天文台編)による)。

根抵当

継続的な取引によって生じる不特定の債権を担保するための仕組みをいう。

契約によって極度額を定め、増減し変動する多数の債権について、極度額の範囲内で担保することができる。これらの債権は将来確定するものであるが、債権が消滅しても、根抵当権は極度額の範囲で存続することとなる。

根抵当が認められるためには、担保する債権の範囲および債務者をあらかじめ定めておかなければならず、根抵当権の対象となる債権は、

1.指定した特定の継続的取引契約または取引の種類から生じる債権

2.特定の原因によって継続する債権

3.手形・小切手債権

に限られる。例えば、金融機関との信用取引や商社等との継続的な購入契約により生じる債権がこれに該当する。しかし、一切の債権を一括して担保するような抵当権(包括根抵当権)は認められていない。

なお、根抵当の対象となっている債権が譲渡されたときには、根抵当権はこれをカバーしない(随伴しない)が、あらかじめ定めた期日の到来や取引の終了等によって元本(担保の対象となる債権)が特定されると(元本の確定)、通常の抵当権と同様、債権の移転とともに抵当権も移転することになる。

 

根抵当権

継続的取引などによって生じる不特定の債権について、定めた限度額を限度として担保する抵当権をいう。担保する債権が特定されないことに特徴がある。民法の規定に基づく権利である。

根抵当権を設定するには、限度額の他、担保する債権の範囲及び債務者を定めなければならない。

通常の抵当権と違って、個々の債権に対する附従性(主たる権利と運命を共にする性質)や随伴性(主たる権利の移転に従って移転する性質)がない。ただし、根抵当権が担保すべき元本が生じない状態になったとき(根抵当権の確定時)以降は、通常の抵当権と同様に附従性や随伴性を帯びることとなる。

なお、根抵当権は、根抵当権設定者の承諾を得れば、譲渡、分割、一部譲渡(共有化)することができる。この場合、譲渡された根抵当権は、譲渡人の債権ではなく、譲受人の債権をその担保すべき債権の範囲で担保することとなる。

根保証

将来発生する不特定の債務を保証すること。賃貸借、売買取引、貸金などの関係が継続する場合に、それによって生じるすべての債務を保証する契約である。
根保証は、保証の上限額(極度額)を定めなければならない。また、保証期間は一般に任意であるが、貸金等債務については3年間(最長5年)が限度である。保証は、破産・死亡などの事情があれば打ち切りとなる(貸金等債務以外の債務については、主債務者の破産等を除く)。

 

農振法

 

総合的に農業の振興を図るべき地域の整備に関し、必要な施策を計画的に推進するための措置を定めた法律である「農業振興地域の整備に関する法律」の 略称。1969(昭和44)年に制定された。
この法律では、農用地の確保や農業経営の近代化等を図るべき地域を農業振 興地域に指定し、その地域に関して、農用地区域等の指定、農業基盤の整備、農業上の土地利用の調整などを内容 とする農業振興地域整備計画を定めることとしている。
さらには、その計画を達成するため、土地の交換分合、農用地区域内における開発行為の制限などの措置を規定する。

 

納税証明書

税金を納めたことを証明する書類。税金の種類や証明内容に応じていくつかの種類があり、納税を担当する部署に申請して交付を受ける。
たとえば、所得税や法人税の納税証明書は税務署が交付するが、(1)納付すべき税額、納付した税額及び未納税額等の証明、(2)所得金額の証明(個人は申告所得税または申告所得税及び復興特別所得税に係る所得金額、法人は法人税に係る所得金額)、(3)未納の税額がないことの証明、(4)証明を受けようとする期間に滞納処分を受けたことがないことの証明の4種類がある。
なお、税金の賦課に関する証明書には、納税証明書のほか、課税証明書(住民税の課税額の証明)や公課証明書(固定資産税等の課税証明)がある。

 

農地法

農地の権利移動や転用の制限、利用関係の調整、遊休農地に関する措置などを定めた法律。1952(昭和27)年に制定された。
耕作者の地位の安定と農業生産の増大を図り、食料の安定供給の確保に資することを目的としている。

2009(平成21)年の法改正によって、農地の賃貸借に関して大幅に制限が緩和され、農業生産法人だけでなく、一般の法人、NPO等が、農地を借りて営農できるようになった。
一方、農地について所有権、賃借権等を有する者は、その適正で効率的な利用を確保する責務を負う旨の規定も追加された。

軒先

屋根の外壁から突き出た部分が「軒(のき)」で、その先端部分をさす。「軒端(のきば)」も同じ意味である。

軒先には装飾的な加工が施される場合があるほか、雨樋(軒樋)が取り付けられていることが多い。

なお、「軒先」は、家屋の外壁付近をさす言葉として使われることもある。

 

延べ面積

建築物の各階の「床面積」の合計のこと。
なお、容積率を算出する際には、次の部分の床面積は延べ面積から「除外」できる扱いとなっているので、注意する必要がある。

1.自動車車庫・自転車置場に供する部分の床面積(床面積の合計の5分の1まで)
2.建築物の地階(その天井が地盤面からの高さ1m以下にあるものに限る)の住宅の用途に供する部分の床面積(住宅の用途に供する床面積の合計の3分の1まで)
3.共同住宅については、共同住宅の共用廊下・共用階段・エントランスの部分の床面積(限度なし)

延床面積

建築物の各階の「床面積」の合計のこと。

なお、容積率を算出する際には、次の部分の床面積は延べ面積から「除外」できる扱いとなっているので、注意する必要がある。

1.自動車車庫・自転車置場に供する部分の床面積(床面積の合計の5分の1まで)
2.建築物の地階(その天井が地盤面からの高さ1m以下にあるものに限る)の住宅の用途に供する部分の床面積(住宅の用途に供する床面積の合計の3分の1まで)
3.共同住宅については、共同住宅の共用廊下・共用階段・エントランスの部分の床面積(限度なし

のみ(鑿)

木材や石材の加工に使う工具。刃先で材料を削り取ることによって加工する。

木材用の鑿(のみ)は、刃と柄で構成され、柄の頭を槌で打ったり(叩き鑿)、柄を手で押したり(押し鑿)して使う。刃先の形や用途によって細かく分類され、大工が必須とする工具である。

また、石材用の鑿は、断面が円形の先が尖った鋼鉄製の工具で、ハンマーで叩いて用いる。石工のほか、石材彫刻のためにも必須の工具である。

 

法地

宅地として使用できない斜面部分のことをいう。
自然にできたもの、切り土や盛り土の際に人工的につくられたものの両方を含む。また、敷地補強等のための擁壁設置に伴う斜面も法地である。「法面」と呼ぶこともある。

不動産広告において表示される宅地面積は、法地を含む平面投影面積であるが、一般的には法地面積が別途表示されることはない。ただし、
1.傾斜地を含む土地であって、傾斜地の割合が土地面積のおおむね30%以上を占める場合(マンションおよび別荘地等を除く)または傾斜地を含むことにより土地の有効な利用が著しく阻害される場合(マンションを除く)は、その旨およびその面積
2.土地の有効な利用が阻害される著しい不整形画地および区画の地盤面が2段以上に分かれているなどの著しく特異な地勢の土地についてはその旨
3.土地が擁壁によっておおわれない崖の上または崖の下にあるときはその旨
を、それぞれ明示すべきとされる(不動産の表示に関する公正競争規約による)。

法面

宅地としては利用できない切り土や盛り土における傾斜面のこと。「法(のり)」ともいう。

暖簾

部屋の仕切りとして吊り下げる布。もともとは、日差し、風塵、人目などを遮るためのものであるが、インテリアとして用いられる場合も多い。

また、商家や飲食店が、目印のために屋号などを染めて軒先に垂らす布も暖簾である。

なお、企業会計において、企業結合・企業買収の際に買収会社の投資額が被買収会社の受入純資産の額を上回った場合には、その差額を「のれん」と呼び、無形固定資産として計上され償却の対象となる。

 

ノンスリップ

すべり止めのための部材。階段踏板の先端部分などに取り付けられ、摩擦力を増す役割を担う。

金属や合成樹脂を素材に加工されているが、その形式はさまざまである。

ノンリコースローン

借入人が保有する特定の資産(責任財産)から生ずるキャッシュフローのみを原資に債務履行がなされる融資をいう。
「ノンリコース」とは、その資産以外に債権の取立てが及ばない(非遡及である)という意味である。不動産の証券化などにおいて利用されることが多い。ノンリコースローンにおいては、高度なリスク判断が必要とされ、日本の金融機関は、最近になって手がけるようになった。

これに対して、資産等を担保にするほか、個人保証などにより当該資産等の範囲を超えた債権取立てがなされる(遡及する)融資を「リコースローン」という。いわゆる「担保融資」は、通常、リコースローンである。

なお、不動産の証券化等においては、ノンリコースローンを受けるのは、一般的に特別目的会社や信託受託者であって、責任財産の当初保有者(オリジネーター)ではない。

ノーマライゼーション

障害者が一般の人と同様の日常生活を送ることのできる環境を整備し、その人権を保障する考え方。英語のNormalization。

ノーマライゼーションは、1950年代ごろにヨーロッパで提起され、1981年の国際障害者年をきっかけに広く認知された。最近は、障害者だけでなく、社会的なマイノリティや高齢者を含めた幅広い社会的弱者を対象とする考え方に拡大され、福祉の基本理念とされるようになっている。

ノーマライゼーションが目指すのは、社会的弱者が普通(ノーマル)に暮らせるように社会環境を整備し、誰もが人として当たり前の日常生活を営むことであって、自立を支援することではない。

は行

ハイカロリーバーナー

標準的なガスバーナーの2倍以上の火力を持つガスバーナーを「ハイカロリーバーナー」という。

また、ハイカロリーバーナーを組み込んだ2口以上のバーナーを持つガスコンロ(ガステーブル)のことを「ハイカロリーバーナー」と呼ぶこともある。

標準的なガスバーナーは、強火の場合で1時間当たり約2,000キロカロリーの熱量を発生させる。この熱量とは、20度の2Lの水を約5分で100度に沸騰させるという熱量のことであるが、実際には外部に逃げる熱量が50%以上あるため、10分近くかかる。

これに対して、ハイカロリーバーナーは1時間当たり4,000キロカロリー以上の熱量を発生させることができ、調理時間を大幅に短縮するだけでなく、中華料理のような強い火力を必要とする調理も家庭でできるようにしたものである。

またハイカロリーバーナーでは、火力が外部に逃げることを防ぎ、かつ鍋の取っ手が加熱されることを防止するために、炎が上向きに立ち上がるようにしたタイプや炎を内向きにしたタイプなど、熱効率を大幅に高めた機種が開発されている。

また、高火力による油の飛び散りへの対策として、ガスコンロ(ガステーブル)の表面をフッ素樹脂加工や結晶ガラスとし、調理後の掃除を簡単にしたタイプも発売されている。

 

ハイサッシ

高さが床面から天井まである背の高いサッシ。

ハイサッシは開口部を広く取ることができ、リビングに設けられることが多い。マンションでハイサッシを設けることができるかどうかは梁の位置に左右されるが、窓上部に梁が張り出さない工法であれば設置可能である。

排出水

水質汚濁防止法で指定された「特定施設」を設置する工場・事業場等(特定事業場)から、河川・湖沼・沿岸等の公共用水域に排出される汚水
排出水については、それに含まれることが許容される有害物質等の濃度に関する基準が定められ、事業者は、汚染状態を測定して結果を保存する義務を負っている。
なお、特定事業場から公共下水道に放出される汚水は「排出水」ではないとされている。

 

排水基準

排出水に含まれることが許容される有害物質等の濃度に関する基準。水質汚濁防止法に基づき命令(排水基準を定める省令)で定められている。
排水基準を満たしているかどうかを監視するため、水質汚濁防止法は、有害物質や生活環境に被害を生ずる恐れがあるような汚水等を排出する施設を「特定施設」として指定し、これを設置する事業者について、次の義務を課している。
1.特定施設を設置する際に、事業者が事前に都道府県知事に特定施設設置等の届出を行なうことを義務付け、その届出において報告する事項により、排水基準を満たす構造等を備えていることを確認する。
2.特定施設を設置する事業者に対して、排出水および特定地下浸透水の汚染状態の測定を義務付け、排水基準を遵守していることを記録させる。

 

ハイツ

高台に立地する住宅。英語のheights。

もとは丘など高い場所をさす英語だが、建物の立地特性を示す不動産用語としても使われるようになった。

ハウスダスト

室内の細かい塵・ほこり。英語ではhouse dust。綿ぼこり、花粉、土、スス、ダニ、菌類などの混合物で、肉眼では見えにくい。
軽いため、空気中に舞い上がり漂いやすい。また、アレルギー性の疾患を引き起こす抗原(アレルゲン)となっている。その除去のためには、こまめな掃除、空気清浄機の使用、防ダニ対策などが有効であるとされる。

 

掃き出し窓

床面まで開いている窓。窓の下枠位置が床より低く、室内の塵埃をそのまま屋外に排出できる。

旗竿地

袋地から延びる細い敷地で道路(公道)に接するような土地をいう。
その形が竿のついた旗に似ていることから旗竿地と称される。

建築基準法では、建物の敷地について、道路に接する間口が2m以上なければならないとされているが、旗竿地は、その基準を最低限度で満たす土地である。公道からのアクセスの不便さ、周囲すべてを隣地に囲まれているという敷地環境、比較的低い地価水準などが特徴とされる。

ハッチ

船の甲板、建物の床や屋根に設けた昇降のための開口部。または、間仕切り棚などに設けて両側から使用する開口部。英語のhatch。

発泡ウレタン

ポリウレタン(polyurethane)に発泡剤(炭酸ガス等)を加え発泡・固化させた材料。発泡スチロールのような軟質のものと、硬質ウレタンフォームのような硬いものとがある。いずれも、断熱効果、防湿性、気密性に優れるとされている。

硬質ウレタンフォームは建材として使用されて、主な用途は、断熱材や充填剤である。その使用方法には、工場で生産した板状の発泡ウレタンフォームを貼り付ける方法と、工事現場で薬剤を混ぜ、施工箇所に吹き付けて化学反応によってポリウレタンを発泡・硬化させる方法(吹きつけ型発泡ウレタン)とがある。

 

幅木

壁の最下部で床に接する所に水平に設けられた化粧材のこと。

壁の最下部を物がぶつかる等の損傷や汚染から保護し、床の納まりを良くする。木材、石、タイル、金属板、プラスッチック等が用いられる。

 

はめ殺し窓

開閉できない、枠に直接ガラスなどが固定された窓。「はめ殺し」ともいう。

小屋組や床組の荷重を二点支持により水平や斜めの状態で支える横材のこと。
柱などと連結して、上方からの荷重を鉛直方向に流し、地面に力を伝える重要な構造部材である。

 

ハロゲンヒーター

ハロゲンランプ(石英管内にタングステンフィラメントを内蔵し、ハロゲンガスを封入したもの)を熱源とする調理用ヒーターのこと。
ハロゲンランプが放射する光の80%以上が熱(赤外線)であることに着目し、この放射熱を調理に応用したものである。

ハロゲンヒーターの特徴として、熱効率がガスバーナー(ガスコンロ)に比べて高いこと、火力が強いことが挙げられる。また、熱源であるハロゲンランプの寿命は5,000時間から1万時間程度である。

ただしハロゲンヒーターでは、土鍋、ガラス鍋、ホーロー鍋などは使用することができない(超耐熱ガラス鍋・耐熱ホーロー鍋は使用できる)。

なお最近は、ハロゲンランプを使用した暖房器具も発売されており、この暖房器具もハロゲンヒーターと呼ばれている。

販売受託

売主から委託を受けて、不動産の販売業務を行なうことをいう。
その業務範囲は、販売企画、広告、売買の代理・媒介、登記支援、金融の斡旋などである。不動産開発事業において、事業の初期段階からマーケティングをなどの業務を担い、売主と共同で事業を推進することもある。

販売の受託費用は、一般に、販売する不動産の価格に組み込まれている。

媒介

私法上の概念で、他人間の契約等法律行為の成立に向けて行う事実行為をいう。代理や取次と違って、法律行為ではないとされる。

不動産取引における宅地建物取引業者の立場(取引態様)の一つでもあり、不動産の売買・交換・賃貸借について、売主と買主(または貸主と借主)との間に立って取引成立に向けてなす活動がこれに該当する。

なお、「仲介」は「媒介」と同じ意味である。

媒介契約

不動産の売買・交換・賃貸借の取引に関して、宅地建物取引業者が取引当事者の間に立ってその成立に向けて活動するという旨の契約をいい、売主または買主(賃貸借取引の場合には、貸主または借主)と宅地建物取引業者との間で締結される。

宅地建物取引業法は、媒介契約について、契約内容を記した書面の交付義務、媒介報酬の制限などを規定しているほか、媒介契約に従って行なう活動の方法等についてそのルールを定めている。

媒介報酬(仲介報酬)

宅地建物取引業者の媒介により、売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者が媒介契約に基づき、依頼者から受け取ることができる報酬のこと。

この報酬の額は、媒介契約または代理契約に基づき、依頼者と宅地建物取引業者の間で約定されるものである。
またこの報酬の額の上限は、宅地建物取引業法により国土交通大臣が告示で定めるものとされており、宅地建物取引業者はその告示の規定を超えて、報酬を受けてはならないという制限がある。

このような宅地建物取引業法の規定を受けて建設省告示「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額を定める件」(いわゆる報酬告示)が定められている。
報酬額の制限の概要は次の通りである。

1.報酬が発生する場合
宅地建物取引業者の媒介または代理により、売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者は依頼者に報酬を請求することができる。しかし、宅地建物取引業者自らが売主または貸主として売買・交換・貸借が成立した場合には、その売主または貸主である宅地建物取引業者は取引当事者の立場にあるので、買主または借主に報酬を請求することはできない。
また、この報酬は成功報酬と解釈されており、原則として売買・交換・貸借が媒介または代理により成立した場合にのみ報酬請求権が発生するとされている(標準媒介契約約款の規定等による)。

2.売買の媒介における報酬額の上限
売買の媒介の場合に、宅地建物取引業者が依頼者の一方から受けることができる報酬額の上限は、報酬に係る消費税相当額を含めた総額で、次の通りである(報酬告示第二)。

1)売買に係る代金の価額(ただし建物に係る消費税額を除外する)のうち200万円以下の部分について…5%+これに対する消費税額
2)200万円を超え400万円以下の部分について…4%+これに対する消費税額
3)400万円を超える部分について…3%+これに対する消費税額

例えば、売買に係る代金の価額(建物に係る消費税額を除外)が1,000万円の場合には、200万円の5%、200万円の4%、600万円の3%に、それぞれに対する消費税額を加えた額が依頼者の一方から受ける報酬額の上限となる(ただし、この額には報酬に係る消費税相当額を含む)。

3.交換の媒介における報酬額の上限
交換の媒介の場合には、交換する宅地建物の価額に差があるときは、いずれか高い方を「交換に係る宅地建物の価額(ただし、建物に係る消費税額を除外する)」とする(報酬告示第二)。
例えば、A社がX氏と媒介契約を結んでX氏所有の800万円(消費税額を除外後)の宅地建物を媒介し、B社がY氏と媒介契約を結んでY氏所有の1,000万円(消費税額を除外後)の宅地建物を媒介して交換が成立したとすれば、A社の報酬額の上限は800万円でなく、1,000万円をもとに計算する。(ただし、この額には報酬に係る消費税相当額を含む)。

4.貸借の媒介の場合
宅地または建物の貸借の媒介において、宅地建物取引業者が依頼者双方から受けることのできる報酬の上限は、合計で借賃(借賃に係る消費税額を除外する)の1月分+これに対する消費税額である(この額には報酬に係る消費税相当額を含む)。ただし、居住の用に供する建物の賃貸借については、依頼者の一方から受け取ることのできる報酬は、媒介依頼の際に当該依頼者の承諾を得ている場合を除いて、借賃の1月分の0.5倍+これに対する消費税額以内でなければならない(報酬告示第四)。

なお、宅地または非居住用の建物(店舗・事務所など)の賃貸借において、権利金が授受されるときは、その権利金の額を上記2.の「売買に係る代金の額」とみなして、売買の媒介の場合と同様に報酬額の上限を算出することが可能である(報酬告示第六)。

5.代理の場合
売買・交換・貸借の代理において、宅地建物取引業者が依頼者の一方から受けることのできる報酬額の上限は、上記2.3.の2倍である(報酬告示第三)。また、賃借の代理においては、一方から受け取ることのできる報酬額の上限は借賃の1月分+これに対する消費税額であり、取引の他方からも媒介等の報酬を得る場合には、両者からの報酬の合計額はこの額を超えてはならない(報酬告示第五)。
なお、双方代理は、民法で原則として禁止されていることに注意が必要である。

6.複数の宅地建物取引業者の関与
複数の宅地建物取引業者が一個の売買等の媒介・代理に関与する場合には、報酬額の上限の規定は、それらの業者の受ける報酬額の合計額について適用する。

7.特別の依頼に係る広告費用
依頼者が特別に依頼した広告の料金に相当する額は、上記の1.~6.のほかに、宅地建物取引業者が依頼者から受けることができる(報酬告示第七)。

バランスがま

浴室内に設置される風呂釜のこと。浴槽の脇に設置するタイプの風呂釜である。浴槽と風呂釜が接しているため、エネルギーの損失が少なく経済的という

利点があります。

バランスがまは浴槽にためた水を沸かす機能だけでなく、追い焚き機能・沸かし直しの機能を持つ。またシャワー機能をもつ機種もある。

ただし台所・洗面台への給湯機能は持たない。

バリアフリー

高齢者や身体障害者など、体の不自由な人々の行動を妨げる物的・心理的障害を取り除くという意味。

バリアフリーデザインはその障害となる物を除去し、生活しやすいよう設計されたものである。段差をできる限りつくらずにスロープ等を用いることも一つの手法である。

 

バルコニー

建物の壁面から突き出した床の部分を「バルコニー」といいます。ベランダともいいます。

バルコニー・ベランダはマンションの場合、共用部分とみなされるので、各

住戸の専有面積に算入されません。

また、緊急時には避難通路となりますので、避難の支障となる物品を置いたり、避難の邪魔になるような使い方をしたりすることは出来ません。

PS

上下水道管(さらにはガス湯沸器など)を収納したスペースのこと。住戸の外部(玄関脇など)に設置されているのが一般的である。

このパイプスペースの中に電気・ガス・水道のメーターを納めているときは、「MBPS」と表示されることがある。

なお、このPSやMBPSは、住戸の外部にあるときは住戸の使用面積(専有面積、賃貸面積)には一般的に算入されない。

 

パイン材

松を素材とする建材。家具材として使われる場合が多い。パイン(pine)は、英語で松を意味する。

松の樹種は多いが、パイン材となる特定の樹種は定まっていない。パイン材は、一般に、温かみがあり、柔らかく加工しやすく、美しい木目がある。また、独特の香りを発すること、時間とともに色合いが変わることなどが特徴とされる

 

パッシブ換気

建物内外の温度差を利用して、機械動力に頼らず換気する方法。パッシブは英語のpassive(受動的)である。

家屋の床下から取り入れた空気を暖め、暖気が上昇し、冷気が下降する性質を動力にして室内を循環させることによって換気する。このとき、排気は、暖気の一部を煙突などを利用して屋外に逃すことによって行なう。

なお、機械動力に頼らない別の換気方法として「自然換気」があるが、これは換気口を設けるだけである。

パティオ

スペインやラテンアメリカなどの住宅に見られる中庭。

一般的には、多彩なタイル張りの床、噴水、植木などで構成された中庭。スペインやラテンアメリカなどの住宅に見られる。

 

パラジクロロベンゼン

衣服等の防虫剤やトイレ等の消臭剤として利用されている化学物質。昇華して強い臭気を発する白色の固体である。化学構造は、ベンゼンの二塩化物で、化学的な名称は1,4-ジクロロベンゼン、化学式はC6H4Cl2である。高濃度のパラジクロロベンゼンは、健康に害を及ぼす恐れがあるとされ、使用に当たって注意が必要である。

パラペット

次の2つの意味がある。

1.陸屋根(水平な屋根)の周囲を取り囲むように設置された低い壁
2.店舗の屋上や、店舗の正面の上方に取り付ける壁

1.の意味のパラペットは、落下防止や雨水の浸入を防止するために設置されるものであり、2.の意味のパラペットは主に看板を取り付けるために設置されるものである。

パラボラアンテナ

衛星からさまざまな情報を受信するためのお椀型のアンテナのこと。一般的には、衛星放送受信用のアンテナ(BSアンテナ)のことを指す。
最近のマンションでは、各住戸でそれぞれ設置する必要がないよう、あらかじめ共用のパラボラアンテナを設置し、各住戸への配線によって衛星放送が見られるようにしたものも多い。

パラボラとは放物線のことで、アンテナの内部が放物線の用に半円を描いているところから、この名前がついた。放物線の焦点は光が集まる点としての性質を持っており、この原理を生かし、アンテナに届いた電波は、中央部に設置された受信機に集められる。

パラボラアンテナは電波指向性が高いため、アンテナを電波のくる方向へある程度正確に向ける必要がある。

パーゴラ

パーゴラ

イタリア語で葡萄棚という意で、蔦・藤などのつる性植物を絡ますように造ったトンネル状の棚のこと。
開放的であると同時に、植物による日除けのスペースであり、庭園における景観的美しさも兼ね備えている。

 

パース

透視図法、すなわちある点から放射状に線を引いて投影した図のこと。

物を立体的に表現し、平・立面図に比べてイメージを把握しやすい。従って、建築物の完成予想図としてよく用いられる。描く部分によって外観透視図・室内透視図がある。「パースペクティブ」とも。

 

光ファイバー

ガラスやプラスチックの細い繊維を芯として光を通す通信ケーブルのこと。通信データを光の信号でやり取りするため、高速・大容量の情報通信が可能になる利点がある。

ADSLの通信速度が2Mbps~数十Mbps(bpsは1秒間に1ビットのデータを送信できるという単位)であるのに対して、光ファイバーでは計算上は100Mbpsの通信速度が出るとされている(ただし、現時点では設備上の問題から100Mbpsは実現しないことが多い)。このため光ファイバーは、映画などの動画を配信できる次世代の情報通信技術として注目されている。

なお、光ファイバーを各家庭へ引き込むことを「FTTH」(Fiber To The Home)というが、ここから転じて、家庭用の光ファイバー通信サービスのことを「FTTH」と呼ぶ場合がある。

引き戸

戸板を溝やレールで導き、横に滑せて開閉する戸。開閉の方式には、一枚の戸板を滑らす「片引き」、二枚の戸板を一筋の溝・レールによって滑らす「両引き」、二筋以上の溝・レールでそれぞれ戸板を滑らす「引き違い」などがある。

引渡し

物を支配する権能(占有権)を相手に移転すること。売買や賃貸借によって生じる民法上の概念である。現実に占有状態を実現することだけでなく、占有を移転する旨の意思表示も引渡しとされる。

引渡しを受けることは、動産に関する物権譲渡の対抗要件とされている。一方、不動産に関する物権譲渡の対抗要件は登記であって引き渡されることではないが、引渡しを受けることは、譲渡された事実を確定する上で重要な行為である。

建物の引渡しは、通常、鍵を渡すことによって行なわれる。

土地の引渡しは、建物付きであるか更地であるかによって費用の負担や手続きが異なる。たとえば、建物付きの土地を更地で引渡す場合には、引渡し前に、建物を解体し、埋蔵物を確認し、建物の滅失を登記するなどの作業が必要となる。一方、現況での引渡しであればこれらの手続きは不要である。いずれの場合も、引渡しを受けたら占有の事実を示す標識等を設置することが望ましい。

家屋開口部の上に取り付けられた片屋根をいう。

あるいは、和風建築において、建物主要部(母屋)の外側に付加された空間をさす場合もある。「庇を貸して母屋を取られる」ということわざでの「庇」はこの意味である。

卑属

親族関係のうち、ある人を基準にして後の世代にある血族をいう。血族とは血縁者のことであるが、民法では養子縁組によって生まれる親族も血族として扱う。たとえば、子・孫など(直系卑属)やおい・めいなど(傍系卑属)が卑属である。

なお、先の世代の血族を尊属といい、同世代の血族は尊属・卑属のどちらでもない。

筆界特定制度

登記されている土地の区画線(筆界)を現地において特定するための制度をいう。
不動産登記法で定められている。

筆界は登記によって確定しているが、その現地における位置が明確に特定されているとは限らない。その場合に、登記上の所有者等の申請によって、筆界特定登記官が、筆界調査委員による調査およびその意見を踏まえてその位置を特定することができるとされる。これが筆界特定制度である。

なお、筆界は土地の所有者等の合意などによっては変更できない他、筆界と所有権の境界とが必ず一致しているとは限らないことに注意が必要である。

ひな壇

桃の節句で雛人形を飾る段々状のステージが原意。
宅地を開発する際、平坦に整地できない場合、自然の起伏を活かすか、段々状に土を削ったり(切り土)、盛ったり(盛り土)する。どちらが良いかは一概に言えないが、ひな壇造成された土地の場合、一般に盛土部分の地耐力は切土部分より弱い。またひな壇の上部のほうが、湿気が少ないとされている。

 

被保佐人

 

精神上の障害があるために、保佐人を付けられた者のこと。
保佐とは「たすける」という意味である。

精神上の障害により物事を判断する能力が著しく不十分である者について、家庭裁判所は、本人・配偶者・親族などの請求に基づいて審判を行ない、「保佐開始」の決定をし、「保佐人」を職権で選任する(民法第11条、第876条の2)。
こうした手続きにより保佐人を付けられた者のことを「被保佐人」と呼ぶ。

この「被保佐人」の制度は、2000(平成12)年の民法改正によって創設されたもので、それ以前は「準禁治産者」という名称であった。
被保佐人は、財産に関わる重要な法律行為(不動産売買や不動産賃貸借など)を自分だけでは有効に行なうことができない。
こうした重要な法律行為を行なうには保佐人の同意が必要であり、もし保佐人の同意を得ないで重要な法律行為を行なった場合には、後でその法律行為を取り消すことが可能である。
ただし重要でない法律行為や、日用品の購入などは有効に自分だけで行なうことができる(民法第12条)。

従って、被保佐人との契約を行なうには、その保佐人の同意を必ず取得するべきである。

被補助人

精神上の障害があるために、補助人を付けられた者のこと。

精神上の障害により物事を判断する能力が不十分である者について、家庭裁判所は、本人・配偶者・親族などの請求に基づいて審判を行ない、「補助開始」の決定をし、「補助人」を職権で選任する(民法第14条、第876条の7)。
こうした手続きにより補助人を付けられた者のことを「被補助人」と呼ぶ。

この「被補助人」の制度は、精神上の障害の程度が軽微な人について、法律行為を円滑に行なうことができるように、2000(平成12)年の民法改正によって創設された制度である。
被補助人は、精神上の障害の程度が軽微であるので、重要な法律行為であっても基本的には単独で有効に行なうことができるが、家庭裁判所が必要と判断した場合には、特定の重要な法律行為について、補助人の同意が必要とされたり、補助人が法律行為を代理する場合がある(民法第16条、第876条の9)。

どのような法律行為について「同意」や「代理」を必要とするかは、本人、配偶者、親族などの請求によって家庭裁判所が審判する(民法第16条、第876条の9)。

従って、被補助人との契約を行なうには、その補助人と事前に協議するべきである。

平入り

二つの屋根面が山の形に合わさった側(「妻」という)と直角をなす側(「平」という)に出入り口がある建物構造。これに対して、妻に出入り口がある構造を「妻入り」という。

平屋(フラットハウス)

地上階層が1階だけの建物。フラットハウスは和製英語で、英語ではone-storied building(ワン ストーリード ビルディング)、one-story house(ワン ストーリー ハウス)などという。

ヒートアイランド現象

都市部の高温化現象のこと。

この現象を防止するには、日中のコンクリートの熱吸収を抑制するとともに、蒸発する水分量を増やして熱の放散を促進することが必要である。
建築物の屋上に設けた緑地(屋上緑化)は、その両面で大きな効果を発揮する。

ヒートショック

室温の急激な変化によって生じる健康上の障害。室温が急激に変化すると体表面の温度変化に応じて血圧が大きく変動し、その結果、血圧の急上昇によって心筋梗塞、不整脈、脳卒中が、急低下によってめまい、失神が起きやすくなるからである。

高齢者に起きやすい。また、室温が変化しやすい場所は、冬季の脱衣場、浴室、トイレなどである。

 

ヒートポンプ

熱媒体(冷媒・熱媒)を圧縮・膨張させることによって熱を移動させる装置。英語のheat pump。
熱は放置すれば必ず高温部から低温部に移動するが(熱力学第二法則)、熱媒体を圧縮・膨張しながら循環させることによって、熱を低温部から高温部に移動させることができる。ヒートポンプは、この原理を用いた装置である。
一般的なヒートポンプは、熱媒体を圧縮して放熱させる装置(圧縮機・凝縮器)、熱媒体を膨張させて吸熱させる装置(膨張弁・蒸発器)、装置を作動させる動力および熱媒体が循環するための配管で構成されている。たとえばエアコンの冷房は、熱媒体を圧縮して発生する熱を外気に放出し、室内に循環したその熱媒体を膨張させて室内の熱を吸収する仕組みによって作動する。また、この循環を逆転すれば暖房となる。
ヒートポンプを用いると、大気、地中熱、地下水、排熱等の熱エネルギーを利用することができるため、熱媒体を圧縮・循環させるために必要なエネルギー(投入エネルギー)の約3〜6倍のエネルギーを利用することができる。エコキュートなどが省エネルギー製品とされているのは、このような仕組みを用いているからである。

 

ビアジェ

フランスにおける高齢者の所有不動産に関する特殊な売買契約のこと。
高齢者が住宅を買い主に売却し、その対価として、買い主から高齢者に対して高齢者が生存する期間に限り毎月一定額の金銭が支払われ、しかも高齢者はその住宅に終生住み続けることができるという契約である。

高齢者から見れば、長生きをするほど買い主からの受取金額が増えていき、しかも家賃を支払うことなく住み続けることができるので、長生きが有利である。しかし買い主から見れば、高齢者が長生きをするほど不利となる。このように、ビアジェは買い主にとって危険性の高い契約であるが、その反面、住宅を通常よりも低額で取得できる可能性があるというメリットがある。

フランスではすでにローマ時代からこのビアジェという売買契約が行なわれていたという。現在ではフランスでは年間4,000件以上といわれるビアジェの成約件数があり、不動産取引の約2%を占めているとされている。

このように、ビアジェがフランスで普及している理由としては、
1.フランス民法典にビアジェが明文化されていること、2.フランスの法制度では、不動産売買契約が官吏である公証人によって必ず確定・認証されるため、複雑な不動産売買契約が法律上安全に締結できること
などが考えられる。

ビオトーブ

野生生物の棲息できる最小空間を表すドイツ語。都市から失われる自然を回復するための対策として、自然環境を積極的に整備・育成するため、緑地帯や人工池、河川をつくったりする工夫が施されている。

近年では特定の生物種に限定せず、多様な野生生物が棲息できる生態系としての湖沼、湿地、草地、雑木林などをビオトープと呼ぶようになっている。残った自然を保全する保全型ビオトープや、壊された自然を復元する復元型ビオトープなどが全国各地で実践されている。

BIM

建築物に関する情報を統合的に活用するための業務システム。英語のBuilding Information Modeling(ビルディング インフォメーション モデリング)の略語である。
建築物の設計・施工・維持管理のための情報をデータベース化して、これらの業務を効率よく、円滑に実施するためのシステムである。その特徴は、建築物を3次元のモデルとして構築し、そのモデルにさまざまなデータを付加することである。建築物のモデルを基盤にしてデータベースが構築されるため、多用途に利用できる使いやすい道具となっている。

 

ビルトイン

あらかじめ壁面などに組み込んで用いられる方式、すなわち造り付けのこと。
ビルトインエアコン、ビルトインクローゼットなどがよく見られる。室内における出っ張りを減らし、すっきりと美しく納めることができる。

 

BS(BS放送)

静止衛星を利用した放送サービス。BSは英語のBroadcasting Satellitesの略語。

BS放送は、衛星から直接に電波を受信するため、テレビ塔などから受信する地上波放送に比べて、電波が建物や地形の影響で乱れることがないとされているほか、大容量の情報を伝達できるためチャンネル数が多い。
受信のためにはパラボラアンテナが必要であるが、パラボラアンテナで受信した信号を、光ファイバー、ケーブル、インターネットなどで配信するサービスを利用することもできる。

なお、衛星放送には、BS放送のほか、CS(Communication Satellites)放送がある。BS放送は放送専用の衛星を利用しているが、CS放送は通信事業用の衛星を利用するという違いがある。放送のしくみはほぼ同じである。

ピクチャーレール

額縁などを吊り下げるために壁面に設置されたレール。英語のpicture rail。額長押ともいう。レールにはフックが付いていて、そのフックに吊り紐を掛ける。

ピッキング

錠前を、鍵を使わず器具を用いて開錠すること。英語ではlock picking(ロックピッキング)という。
ピッキングによる犯罪に対処するために高性能シリンダー錠などが開発されているが、これは通常のシリンダー錠に比べて防犯効果が相当に高いとされている。
なお、鍵を使わない開錠方法には、ピッキングのほか、錠を破壊して開ける破錠、室内側のサムターンを外側から回す手法(サムターン回し)などがある。

 

ピロティ

本来はフランス語で「杭(くい)」のこと。そこから派生して、建築物を柱だけで支え、1階部分が自由に通り抜けできるようになった建築スタイルのことを「ピロティ」と称するようになった。

現在の建築用語では、1階部分の一部にあり、2階の重みを柱だけで支えた空間のことを「ピロティ」と呼んでいる。

このピロティは駐車スペースや作業場に使用しやすいので、オフィスビルやマンションで多用されている。

また一戸建て住宅でも、2階部分を1階部分より大きくすることで、1階にピロティを設け、駐車スペースとすることがある。

ピロティの面積

ピロティの面積は、建築基準法では次のように扱われる。
1.床面積の計算
主に通行専用の用途であれば、建築基準法上の「床面積」に含まない。
しかし、自動車車庫として使用する場合には「床面積」に含めなくてはならない。
2.建築面積(いわゆる建坪)の計算
ピロティは建築面積に含める必要がある。

 

PRE

Public Real Estateの略で、「公的不動産」をいう。

地方公共団体等が保有する各種の不動産に着目して、その管理・活用を合理的なものにすべきという認識を背景にしてつくられた用語である。
地方財政を運営する視点から、遊休・未利用の不動産の活用、非効率な不動産利用の見直しなどの取組みがなされているが、そのような取組みを「PRE戦略」ということもある。

しかしながら、地方公共団体等が保有する不動産は、企業不動産(CRE)とは違い、公共・公益目的のために利用しなければならないと考えられることから、その活用についてはより慎重で幅広い検討が必要である。

PER

Price Earnings Ratioの略称で、株価を1株当たりの純利益で除して算出した指標をいう(PER=株価/純利益(1株当たりの))。
「株価収益率」と訳される。

投資に当たって、その価値を判断する目安としてよく活用される代表的な指標の一つであり、一般に同業他社や過去の水準と比べて、PERが小さいほど投資先として有利(株価が相対的に低い)と考えられている。しかしながら、その水準は投資先の業績だけでなく、金融情勢、制度的要因、投資先業界の動向など多面的な影響を受けるため、比較に当たって留意しなければならない。

REITについても同様の指標を算出できるが、PERは比較することが重要で、比較するに足る十分なデータ数が必要である。

PC造

プレキャストコンクリートを使用した建築構造のこと。

鉄骨の骨組にプレキャストコンクリートをはめ込むことによって造られる建築構造である。

この建築構造は工事期間とコストが少なくて済むため、賃貸マンションなどに多用されている。

Pタイル

プラスチック系床材であって、タイル状に成型されているものを「プラスチックタイル」または「Pタイル」という。

Pタイルには、その材料によって、塩化ビニル系タイル、アスファルト系タイル、ゴム系タイルなどの種類がある。

ただし、一般的に「Pタイル」という場合には、塩化ビニル系タイルのうち硬質のもので、大きさが30cm×30cmのものを指していることが多い。

この一般的な意味でのPタイルは、硬質で耐久性・耐磨耗性に優れており、学校、オフィス、商業施設で多用されている。

PP分離

住宅の間取りの方法のひとつで、居間など家族以外も利用する空間(パブリック空間)と、寝室や浴室など家族のみが利用する空間(プライベート空間)とを切り離して配置することをいう。

ファサード

建物(主に店舗)を正面から見た場合の外観のこと。
パラペットの看板と店頭部分の両方をまとめて「ファサード」と呼ぶ。

 

ファミリークローゼット

家族の衣類をまとめて収納する空間やタンス類をいう。ファミリークローゼットは和製英語である。

ファミリークローゼットを設ける場合には、一般に、部屋ごとのクローゼットは設置しない。

ファンコンベクター

室外から温水を導入して空気を暖め、ファンで室内に送風する暖房器具。英語のfan-convectorで、convectorとは、対流式の暖房器具のことである。

利用する温水は、室外の熱源機で加熱され、配管によって室内の温水コンセントまで導かれたのち、コンセント接続でファンコンベクターに流入する。そして、空気を暖めたのち、再びコンセントを通じて室外機に還流する。

熱源はガスによる場合が多いが、室外で燃焼するため換気の必要性が低い。
また、ファンコンベクターは移動できるが、接続のために温水コンセントを設置しなければならない。

なお、循環する熱媒体として、温水ではなく不凍液を使うものもある。

風除室

玄関の外側に設置された小さな部屋。「玄関フード」ともいわれる。

外気の流入や風の吹きつけを緩和し、室内の温度を保つ効果がある。北海道などで、冬季に風雪や冷気が流入するのを防ぐために設置されることが多い。また、冷暖房の効率を高めるために、ビルディングの入口に設置されることもある。

付加一体物

抵当権の効力は「不動産に付加してこれと一体を成したる物」に及ぶとしており、これを通常「付加一体物」と呼んでいる(民法第370条)。
この付加一体物とは、具体的には、土地の附合物、建物の附合物、建物の従物、土地の従物である。

1.附合物
附合物とは不動産に附合した動産をいう(民法第242条)。
具体的には、分離できない造作は建物の附合物であり、取外しの困難な庭石は土地の附合物である。従って、附合物は「構成部分」といい換えることもできる。
なお、権原のある者が附合させた物は、附合物であっても、抵当権の効力は及ばない。

2.従物
主物に附属せしめられた物のことを「従物」という(民法第87条第1項)。
例えば、建物に対する畳・建具、宅地に対する石灯籠・取外し可能な庭石などが従物である。
従物は、本来、付加一体物に含まれないと考えられていたが、不動産の与信能力を高めようとする社会的要請から、次第に従物も付加一体物に含めるとする解釈が主流となり、現在に至っている。
なお、抵当権設定後に付加された従物については、かつて判例は抵当権の効力が及ばないとしていたが、最近では抵当権の効力が及ぶとする判例も見られるようになっている。

3.従たる権利
借地上の建物に対する土地賃借権のように、主物に附属せしめられた権利を「従たる権利」と呼んでいる(詳しくは従たる権利へ)。判例は、抵当権の効力は当然にこの従たる権利にも及ぶとする。

袋地

ある土地が他の土地に囲まれているために、公道に出るには他の土地を必ず通行しなければならない場合には、この囲まれている土地のことを「袋地」という。

附合物

不動産(または動産)に附合した動産のことを「附合物」という(民法第242条)。
具体的には、分離できない造作は建物の附合物であり、取り外しの困難な庭石は土地の附合物である。従って附合物は「構成部分」と言い換えることもできる。

附合物は不動産の構成部分であるから、不動産を売買すれば当然に附合物を売買したことになり、また不動産に抵当権を設定すれば、当然に抵当権の効力は附合物に及ぶことになる(詳しくは付加一体物へ)。

なお、権原のある者が附合させた物は、附合物であっても、抵当権の効力は及ばないとされている(民法第242条但書)。

不実告知

取引の勧誘などにおいて客観的事実と異なる説明をすること。
消費者契約(宅地建物の販売・賃貸契約もこれに当たる、ただし事業のためのものは除く)においては、重要事項について不実告知がなされて消費者が誤認した場合には、契約を取り消すことができる。
また、宅地建物取引業法は、宅地建物取引業者が重要事項等の説明において不実告知をした場合には、国土交通大臣又は都道府県知事は業務停止等を命令できるとしている。

 

木の骨組みの表裏に紙や布を張った引き戸で、和室の間仕切りとして使われる建具の一つである。通常、骨組みの枠となる縁と開け閉めのための引手が付けられている。「襖障子」「唐紙」も同じ意味である。
表面に文様や図案を描いて、部屋を装飾する役割も担っている。たとえば、襖絵はその一例である。

 

普通借地権

借地借家に関する法制度は、かつては借地法・借家法の二本立てであったが、1992(平成4)年8月1日に借地借家法が施行されたことにより、一本化された。

この新借地借家法(1992(平成4)年8月1日施行)にもとづく借地権であって、定期借地権ではない借地権のことを「普通借地権」と呼ぶ。

これに対して、旧借地法にもとづく通常の借地権のことを「旧法上の借地権」と呼ぶことがある。

普通借地権と旧法上の借地権の間には、次のような違いがある。

1.旧法上の借地権は、あらかじめ存続期間を定めなかった場合には、非堅固な建物(木造を指す)については存続期間を30年とし、堅固な建物については存続期間を60年としていた。
しかし、普通借地権では建物の堅固・非堅固による区別がなく、あらかじめ存続期間を定めなかった場合には存続期間を30年とした。
2.旧法上の借地権は、建物が老朽化し、朽廃した場合には、借地権が自動的に消滅することとされていた(旧借地法第2条、第5条)。しかし、普通借地権にはこうした朽廃による消滅の規定がない。

このようにいくつかの相違点があり、しかも現在でも、旧法上の借地権による借地と普通借地権による借地が並存しているため、不動産広告等では両者の違いを明記することが多い。

不動産鑑定

不動産の鑑定評価に関する法律(昭和38年法律第152号)に基づき、不動産鑑定士または不動産鑑定士補が不動産の経済価値を判定することをいう。

不動産の経済価値を判定する方法としては、金融機関による担保評価や、不動産会社による簡易査定などがあるが、不動産鑑定は公式かつ最も信頼性の高い方法であるといえる。

地価公示における標準地の評価や、都道府県地価調査における基準地の評価は、不動産鑑定によって行なわれる。

また民事裁判において、相続された不動産の評価や、金融機関が担保とする不動産の評価が問題になるケースでは、不動産鑑定士または不動産鑑定士補に依頼し、不動産鑑定を行なうのが一般的である。

不同沈下

建物荷重や外力の作用によって、場所によりむらがある沈み方で地盤下に沈下する現象。
傾斜や地盤の状況、基礎の形状等が原因となり、地震時に軟化現象等を引き起こすことによって起きる。建築物の構造に障害を引き起こす可能性のある場合は、地盤改良、基礎形状の見直し等有効な対策を講じる必要がある。

 

踏面

階段の水平部分。一方、階段の一段当たりの高さを「蹴上げ」という。

その寸法については、階段の用途などに応じて基準が定められている(建築基準法施行令)。

フラット35

住宅ローンのひとつで、民間金融機関と(独)住宅金融支援機構が連携して提供する長期固定金利のものをいう。民間金融機関が住宅資金を融資したうえでその債権を住宅金融支援機構に譲渡し、機構はその債権を証券化して資金を調達するというしくみによって運営される。
フラット35の融資期間は最長35年でその間の金利は固定されている。また、融資の対象となる住宅は、住宅金融支援機構の定める技術基準に適合していなければならない。住宅を建築する場合のほか、新築住宅の購入、中古住宅の購入、借り換えの場合にも利用できる。

 

フラット35S

フラット35の利用において、省エネルギー性能や耐震性・バリアフリー性などに優れた住宅の取得については借入れ金利を一定期間引き下げる制度をいう。
省エネルギー性能等に優れた住宅を取得する場合の「フラット35Sエコ」と、耐震性・バリアフリー性等に優れた住宅を取得する場合の「フラット35Sベーシック」の二つの種類がある。なお、優良性の基準は複数あり、それに応じて、金利の引下げ期間、金利引下げ幅、融資率が異なる。

 

フリーレント

建物等の賃貸契約において、一定期間賃料を無料とすることをいう。

賃料相場等への影響を避けながら実質的に賃料を割安にする手法であり、販売促進の方法の一つである。

 

主として事務所ビルの賃貸に際して採用されることがあるが、住宅賃貸においても採用する例が現れている。

風呂がま

浴槽に溜めた水をガスで瞬間的に加熱し、風呂を沸かす機器のこと。「ガス風呂がま」ともいう。
風呂がまは、ガス給湯器の一種ではあるが、台所・洗面台への給湯機能は持たず、風呂の湯沸し機能・追いだき機能・沸かし直し機能だけを持つ。また、シャワー機能を備えている機種とそうでない機種がある。

風呂がまは設置場所により次の3タイプに分かれる。
1.浴室内設置タイプ(これを特に「バランスがま」という)
2.浴室外屋外設置タイプ(浴室に隣接した戸外に設置するタイプのこと)
3.浴室外屋内設置タイプ(浴室に隣接した室に設置するタイプのこと)

浴室内設置タイプは、浴室内の浴槽の脇に設置する風呂がまであり、排気筒を浴室から戸外へ通じるように設ける必要がある。

浴室外屋外設置タイプは、浴室に隣接した戸外に設置し、排気筒を設けないものである。
浴室外屋外設置タイプは、浴室に隣接して風呂がま用の小さなスペースを屋内に設けて、そのスペースに設置するものであり、排気筒を戸外へ通じるように設ける必要がある。

なお近年では、台所・風呂等への給湯と、風呂の追いだき・沸かし直しを1台で行なうことができる「ガスふろ給湯器」が普及しつつある。

フローリング

木板や木質材料による床板のことを一般に「フローリング」という。

フローリングには、単層フローリング(無垢材(一枚の厚い天然木単板)を多数敷き詰めたもの)と、複合フローリング(単板を重ねて表面に天然木単板を接着した板材を多数敷き詰めたもの)の2種類がある。

近年では、コストが安く、変形・伸縮が少ない複合フローリングが主流となっている。

フローリングには下階に床衝撃音が響くという短所がある。これを克服するには、フローリングとクッション材を複合した商品(複層フローリング)を使用することが有効である。

フーチング

基礎の底部を幅広くした構造のこと。
断面は「T」の字を逆さまにしたような形状となる。

このフーチングを地盤面の下に埋め込むことにより、基礎全体を水平方向に安定させると同時に、地盤の支持力を高めている。

VOC

常温で揮発する有機化合物(揮発性有機化合物)。英語のVolatile Organic Compoundsの略語。その種類は100種類以上あるが、代表的なVOCは、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、メタノール、ジクロロメタンなどである。塗料、印刷インキ、接着剤、洗浄剤などに使用されていて、「有機溶剤」の多くはVOCである。
NOXとともに光化学大気汚染をもたらす主要な原因物質であり、発がん性など人体に有害な影響を及ぼすものやシックハウス症候群の原因となるものもある。また、ごく微量であっても臭気、目・鼻・喉への刺激、めまい、頭痛などを引き起こすことがあり、化学物質過敏症の原因になるとも考えられている。
VOCのうちベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタンについては環境基準が定められている。また、大気汚染防止法に基づきVOC(排出口から大気中に排出され、また飛散したときに気体である有機化合物、ただし、メタンなど光化学反応性が極微の8種類の物質を除く)について、施設の類型(塗装、接着、洗浄など)ごとに排出基準値が定められ、排出できる濃度が規制されている。

 

物件

物を直接に支配する権利をいう。
その典型は所有権である。

そもそも財産を支配する権利には、「物権」と「債権」の2つの類型がある。物権は、すべての人に対して権利を主張できる絶対的な財産支配権であるのに対して、債権は、特定の人にある要求をする権利であって第三者には権利を主張できない相対的な請求権である。このように、物権の基本的な性格は、その絶対的排他性にある。

絶対的排他性を確保するため、物権には、
1.後に成立した物権や内容が抵触する債権に優先する効力(優先的効力、ただし借地借家の賃借権(債権である)などの例外がある)
2.物権の内容の円満な実現が妨げられ、または妨げられる恐れがある場合に、妨害を除去・予防するため必要な行為を請求する権利(物権的請求権または物上請求権と呼ばれる。具体的には、返還、妨害排除、妨害予防の請求権)
が与えられている。また、排他性の帰結として、同一物に対して同一内容の物権は一つしか成立しない(一物一権主義、だからこそ、土地を筆に分けて各筆をそれぞれに一物とするのである)。

また、すべての人に対する権利であることから、物権の変動は公示しないと第三者に対抗できないとされる(公示の原則)。対抗要件は、不動産に関する権利変動については「登記」、動産に関する物権譲渡については「引渡し」である。

さらには、物権は、法律で定められた以外のものを新たに創設することはできないとされている(物権法定主義)。民法で定められているのは、所有権のほか、地上権(他人の土地を借りて使用できる権利)、地役権(他人の土地を自己の土地のために供し得る権利)、抵当権(優先的に弁済を受ける権利)、占有権(物に対する事実上の支配により認められる権利)などである。また、慣習法上の物権も判例により認められており、温泉権や流水利用権はこれに当たる。

物上保証人

ある人(A)が他の人(B)に対して債権を有している場合に、Aが債権を保全する手段の一つとして、「第三者(C)の財産に対してAが抵当権を付ける」ことがある。
これは第三者Cが、Cの財産をBのために差し出すということであり、このような方法による債権の担保を「物上保証」という。また、このときのCを「物上保証人」という。

 

物納

税金を金銭以外のもので納入する方法をいう。
税金は金銭で納付することが大原則であるが、相続税についてのみ例外的に相続財産による物納が認められる。その際には、延納(納税の延期)によって金銭で納付することが困難である事由と、税務署長の許可が必要である。

物納できる財産として、
1.国債・地方債、2.不動産・船舶、3.社債・株式・証券投資信託または貸付信託の受益証券、4.動産
の順序が認められているが、管理・処分に不適当な財産は除外される。その評価額は、相続税課税の際の評価によるとされ、納められた財産は、通常、競売に付され換金される。

なお、税の滞納などの際に財産が差し押さえられることがあるが、これは物納とはまったく違う手続き・方法である。

歩留まり

製品を加工する場合の、原材料に対する出来高の割合。例えば、材木から柱を加工する場合、鋼材から金属製品を加工する場合などの加工効率を示す。

また、多数の製品を製造する場合の、製造数に対する検査合格製品数の割合(品質検査合格率)を意味することもある。
さらに意味を広げて、例えば、アンケート調査の歩留まり(回収率)、ダイレクトメールの歩留まり(返信率)、広告の歩留まり(問い合わせ率)などのように使われることも多い。

ブレース構造

鉄骨構造のうち、柱、梁のほかに「筋かい」を使ったものをいう。ブレースは英語のbraceで、「筋交い」のことである。

なお、鉄鋼構造の種類には、ブレース構造のほか、柱と梁のみで構成するラーメン構造、多数の三角形を組み合わせたトラス構造がある。

ブロック塀

直方体の建材(ブロック)を積み上げて造った塀。ブロックの素材として、石材、煉瓦、コンクリートが使われる。狭義には、コンクリートブロックを使った塀を指すこともある。

地震時の倒壊の恐れなど、その安全性について点検する必要がある。国土交通省は、ブロック塀の外観を点検するチェックポイントとして、1)高さが地盤から2.2m以下であること、2)厚さが10cm以上(高さが2m超2.2m以下の場合は15cm以上)であること、3)控え壁があること(塀の高さが1.2mを超えるときに、塀の長さ3.4m以下ごとに塀の高さの1/5以上突出した控え壁)、4)コンクリートの基礎があること、5)傾き・ひび割れがないこと、の5つを示し、ひとつでも不適合があるときには専門家に相談することを推奨している。

ブローカー

売買の仲介人をいう。
一般に、株式や不動産の取引を仲介する者をさす。

仲介とは、取引当事者の間に立って、両当事者の取引について、その成立のために斡旋・助言等の活動をすることであり、自らが取引当事者の立場に立つことはない。いったん物件を買って他者に転売する活動(自己売買)をする者は、「ディーラー(Dealer)」と呼ばれて区別される。

仲介人が、その仲介活動の過程で取引当事者になる(自分が買主または売主になる)ことは、取引の公正を阻害する恐れがあり、金融商品取引法はそのような行為を禁止している(向かい呑みの禁止)。不動産取引については、法令の明文で禁止されているわけではないが、信義則(信義誠実の原則)に照らせば同様に避けるべき行為である。

分譲

土地や建物を分割して譲渡すること。たとえば、「宅地分譲」は広い土地の一部を宅地として売り渡すこと、「分譲マンション」は一棟の建物及びその敷地を複数に区分して売り渡された住戸(区分所有している建物)である。
通常、分割した土地や建物の所有権を売買契約によって移転する方法で行なわれる。

 

分筆

土地登記簿上で一筆の土地を、数筆の土地へと分割すること。

プラスター

鉱物性の粉末と水その他の材料を練り合わせ液体状の材料で、時間の経過とともに硬化するもの。左官材料などに用いられる。
英語では「plaster」と表記する。

 

プレキャストコンクリート

英語表記は「Precast Concrete」。
工場であらかじめ製作された鉄筋コンクリートパネルのことである。
現場で鉄筋コンクリートの壁等を製作するには時間と費用がかかるが、プレキャストコンクリートを使用することによって建築に要する時間とコストを大幅に削減することが可能となった。

 

併用住宅

居住の用に供する建物空間(居住部分)と、店舗、事務所など業務の用に供する建物空間(業務部分)とが合わさって、一つの建物となっている住宅。それぞれの部分は区分され、それぞれ独立して利用される。

住宅に関する各種の制度を併用住宅に対して適用する場合には、居住部分の床面積が全体床面積の半分以上を占めなければならないとされていることが多い。

なお、併用住宅に対して、全部が居住の用に供される建物を「専用住宅」という。

壁面収納

部屋の壁面全体を収納に利用すること。そのための収納家具をさす場合もある。
部屋の広さを大きく妨げることなく大容量の収納場所を確保できるとされている。壁面加工の要否、収納スペースの形、収納部材の材質などに応じて、その様態はさまざまである。

 

変動金利型

住宅ローンのうちで、借入れ期間中に借入れ金利が変動するものをいう。
変動する場合の金利は、長期プライムレート等に一定率を上乗せしたもの(住宅ローンプライムレート)を基準として決定され、原則として年2回見直しされる。返済金額は金利が変動するごとに変わるが、返済金額の増減を一定期間反映させない(つまりその期間中は返済金額が一定である)という方法が取られることもある。

変動金利型に対して、借入れ期間の金利が固定されている住宅ローンもあり、これを「固定金利型」という。一定の条件の下で、固定金利と変動金利を選択できる「固定金利選択型住宅ローン」もある。

ベイウィンドウ

ベイウィンドウ

出窓(張出し窓)のこと。
もともとはサンフランシスコで湾の景色を見るために設けられたベイビューウィンドウのことであったが、現在は出窓の総称として使われる。
長方形、多角形、弓形等がある。

 

ベランダ

建物の壁面から突き出した床の部分。英語のveranda。通常、屋根がついている。和室の「縁側」もほぼ同義である。
マンションの場合、共用部分とみなされるので、各住戸の専有面積に算入されない。またマンションの各住戸の所有者は、ベランダに物を置いて火災時の避難に支障をきたしてはならないとされている。
なお、建築基準において、ベランダの外端からの距離が1mを超える内側部分は、建築面積に算入される。

 

ペアローン

住宅資金を借りるときに、必要な借入額を2つに分割し、2人(例えば夫婦)がそれぞれの額を独自に借り入れる方法。この場合、お互いの債務について、相互に連帯保証人になる。pair-loanは和製英語。
ペアローンでの融資審査は各自が受け、各自がそれぞれの借入額の債務者となる。あたかも、住宅を共有物とし、その共有持分に対してそれぞれ融資するかたちであるが、本来同一である給付を無理に分割するなど、変則的な融資方法である。
ペアローンは、必要資金の全部ではなく分割した借入金のみの債務者となることが「連帯債務」と、債務を保証するのではなく債務者となることが「連帯保証」と、それぞれ異なる。

 

保安林

農林水産大臣等の指定により伐採・開発行為等が規制される森林をいう。

保安林の指定の目的は、水源のかん養、土砂の流出・崩壊防備、風水害防備などであるが、保安林においては、立木の伐採、土地の形質の変更等について許可・届出が必要となる。

日本全国の森林の4割弱が保安林に指定されている。また、指定目的が消滅したときや公益上の理由が生じたときには指定が解除される。

方形屋根

四角錐の形をした屋根。寄棟屋根や切妻屋根は、屋根の頂上部が直線になるが(主棟がある)、方形屋根の頂上部は隅棟が四方から集まって点状になっている。
方形屋根の建物は、平面が正方形で長短がない。

 

報酬額の制限

宅地建物取引業者が受け取ることのできる報酬額について限度が定められていることをいう。

宅地建物取引業者による媒介または代理によって、宅地建物の売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者は、媒介契約または代理契約に基づき、依頼者から所定の報酬を受け取ることができ、その報酬の額は、媒介契約または代理契約において、依頼者と宅地建物取引業者の間で約定される。

この場合に、宅地建物取引業法は、報酬の額の上限を国土交通大臣が告示で定めるものとし、宅地建物取引業者はその告示の規定を超えて、報酬を受けてはならないという制限を課している。これに基づいて定められているのが、国土交通省告示「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」である。

定められている報酬額の制限の概要は次のとおりである。

1 報酬が発生する場合
宅地建物取引業者の媒介または代理により、売買・交換・貸借が成立した場合に、宅地建物取引業者は依頼者に報酬を請求することができる。しかし、宅地建物取引業者自らが売主または貸主として売買・交換・貸借が成立した場合には、その売主または貸主である宅地建物取引業者は取引当事者の立場にあるので、買主または借主に報酬を請求することはできない。
また、この報酬は成功報酬と解釈されており、原則として売買・交換・貸借が媒介または代理により成立した場合にのみ報酬請求権が発生するとされている(標準媒介契約約款の規定等による)。

2 売買の媒介における報酬額の上限
売買の媒介の場合に、宅地建物取引業者が依頼者の一方から受けることができる報酬額の上限は、報酬に係る消費税相当額を含めた総額で、次のとおりである。(報酬告示第二)

1)売買に係る代金の価額(ただし建物に係る消費税額を除外する)のうち200万円以下の部分について…価額の5%+これに対する消費税額
2)200万円を超え400万円以下の部分について…価額の4%+これに対する消費税額
3)400万円を超える部分について…価額の3%+これに対する消費税額

例えば、売買に係る代金の価額(建物に係る消費税額を除外)が1,000万円の場合には、200万円の5%、200万円の4%、600万円の3%に、それぞれに対する消費税額を加えた額が依頼者の一方から受ける報酬額の上限となる(この額には報酬に係る消費税相当額を含む)。

3 交換の媒介における報酬額の上限
交換の媒介の場合には、交換する宅地建物の価額に差があるときは、いずれか高いほうを「交換に係る宅地建物の価額(ただし、建物に係る消費税額を除外する)」とする。(報酬告示第二)
例えば、A社がX氏と媒介契約を結んでX氏所有の800万円(消費税額を除外後)の宅地建物を媒介し、B社がY氏と媒介契約を結んでY氏所有の1,000万円(消費税額を除外後)の宅地建物を媒介して交換が成立したとすれば、A社の報酬額の上限は800万円でなく、1,000万円をもとに計算する。(この額には報酬に係る消費税相当額を含む)。

4 貸借の媒介の場合
宅地または建物の貸借の媒介において、宅地建物取引業者が依頼者双方から受けることのできる報酬額の上限は、合計で借賃(借賃に係る消費税額を除外する)の1月分+これに対する消費税額である(この額には報酬に係る消費税相当額を含む)。ただし、居住の用に供する建物の賃貸借については、依頼者の一方から受け取ることのできる報酬は、媒介依頼の際に当該依頼者の承諾を得ている場合を除いて、借賃の1月分の0.5倍+これに対する消費税額以内でなければならない。(報酬告示第四)

なお、宅地または非居住用の建物(店舗・事務所など)の賃貸借において、権利金が授受されるときは、その権利金の額を上記2の「売買に係る代金の額」とみなして、売買の媒介の場合と同様に報酬額の上限を算出することが可能である。(報酬告示第六)

5 代理の場合
売買・交換・貸借の代理において、宅地建物取引業者が依頼者の一方から受けることのできる報酬額の上限は、上記2または3の2倍の額である。ただし、売買・交換の相手方からも報酬を受ける場合には、報酬の合計額は2または3によって算出した額の2倍を超えてはならない。(報酬告示第三)

また、賃借の代理においては、一方から受け取ることのできる報酬額の上限は借賃の1月分+これに対する消費税額である。ただし、取引の他方からも媒介等の報酬を得る場合には、両者からの報酬の合計額はこの額を超えてはならない。(報酬告示第五)

なお、双方代理は、民法で原則として禁止されていることに注意が必要である。

6 低廉な空家等の売買・交換に関する特例
代金の額が400万円以下の宅地建物であって、通常の媒介・代理と比較して現地調査等の費用を要するもの(低廉な空家等)の取引の媒介・代理に当たっては、依頼者たる売主または交換を行う者から受ける報酬について、当該現地調査等に要する費用を加えることができる。ただし、現地調査等に要する費用を加えた合計報酬額は、18万円+これに対する消費税額を超えてはならない。(報酬告示第七・第八)

7 複数の宅地建物取引業者の関与
複数の宅地建物取引業者が一個の売買等の媒介・代理に関与する場合には、報酬額の上限の規定は、それらの業者の受ける報酬額の合計額について適用する。

8 特別の依頼に係る広告費用
宅地建物の売買・交換・貸借の媒介・代理に関しては、上記の1〜7によるほか報酬を受け取ってはならないが、依頼者が特別に依頼した広告の料金に相当する額については、この限りではない。(報酬告示第九)

保佐人

被保佐人に対して、保佐開始の審判のときに、家庭裁判所が職権で選任する保佐人のことである(民法876の2条)。

保佐とは「たすける」という意味である。
保佐人は、重要な財産行為について同意する権限を持つ(民法12条)。

保証会社審査

家賃等の保証契約を締結する際になされる審査をいう。連帯保証人なしで住宅を賃借する場合に必要となることが多い。

保証契約は、家賃滞納等があった場合に、保証会社が賃借人に代わって賃貸人へ代位弁済を行ない、弁済金を賃借人へ請求する旨を約するもので、賃貸人、賃借人、保証会社の三者が締結する。この契約に当たって、保証会社は、賃借人について、家賃を負担する能力があるか、賃借した住宅を適切に利用するか、迷惑行為などをなさないかなどを審査するが、これが「保証会社審査」である。

保証会社審査をパスしないと賃貸契約を締結することができないから、この審査が実質的に入居審査の役割を果たす場合が多い。

なお、保証会社は、賃貸借の保証人ではなく、賃貸借契約には関与しない。

保証金

建物の賃貸借契約時に、借主が貸主に支払う一時的な金銭。その法的な意味は一様ではないので、内容を十分に確認する必要がある。

保証金には、敷金と同じように借主に対する賃料債務等を担保するものであって債務がなければ退去時に返還されるものと、権利金、礼金と同じように一時的な対価として支払われ退去時に返還されないものとがある。

また、保証金の一部として「敷引」が定められている場合には、礼金と同じようにその金額は返還されない。

なお、敷金によって担保される債務には、退去時の原状回復義務が含まれるが、その対象となる損傷は、通常の使用による損耗や経年変化を除くとされ、これらの回復は賃借人の義務ではない。

保留床

市街地再開発事業において、権利変換後に事業施行者に帰属することとなる事業によって建築された建物(施設建築物)の敷地・床をいう。

市街地再開発事業では、事業前に存在する権利の所有者に対しては、原則としてその権利に応じて施設建築物の敷地・床(権利床)が与えられるが(これを「権利変換」という)、保留床は、権利者に与えられずに残された敷地・床である。

保留床は、いわば事業によって新しく生み出された不動産価値が具体的な形になったものであると考えることができる。
事業施行者は、帰属した保留床を処分して事業資金に充当することが一般的である。

保留地

土地区画整理事業を実施した際に、事業主体が取得する宅地のことを「保留地」という。

土地区画整理事業では、事業が施行される区域内のすべての宅地は、従来の宅地所有者に交付される新しい宅地(換地)となるのが原則である。
しかし、事業にかかる費用を捻出する等の目的のために、施行区域内の一部の宅地は換地とせず、その土地を事業主体が取得することができるとされている。このような土地を「保留地」という(土地区画整理法第96条)。

保留地は、将来的には事業主体が一般人に売却して、その売却代金を事業費用に充てることが多い。

ホルムアルデヒド

揮発性有機化合物(VOC)の一つで、アルデヒド基(-CHO)を持つ化合物の代表とされる。化学式はCH2O。メタナールまたは酸化メチレンともいう。

無色で刺激臭のある気体で、毒性が強く、水に溶けたものはホルマリンといわれる。フェノール樹脂、尿素樹脂などの原料となるほか、安価なために、接着剤、塗料、防腐剤などとして広く用いられている。

建材や家具に使用されるホルムアルデヒドが原因となってシックハウス症候群を発症することがあるため、その濃度について指針がある他、建築物への使用が規制されている。例えば、ホルムアルデヒドを含む建材の使用面積が制限されている。また、家具や建材からのホルムアルデヒドの発散に対応するため、マンションなど特に気密性の高い住宅においては、原則として常時換気が可能な構造の機械換気設備等の設置が義務付けられている。

本下水

下水道が完備されている区域を「下水道の処理区域」という。
下水道の処理区域では、汚水を各住戸の浄化槽で浄化する必要がなく、汚水をそのまま公共の下水道管(汚水管)へと放流することができる。
このことを不動産業界では、公共の下水道管(汚水管)が完備しているという意味で、「本下水」と呼んでいる。

ただし、不動産販売のパンフレット等では「下水:公共下水道へ直接放流」のように表記するほうが一般に理解しやすいと思われる。

本間(京間)

建築の基準尺で、主に近畿・中国・四国・九州で使用される単位。「京間」「関西間」「本間間(ほんけんま)」も同じ意味である。
本間の尺度は、畳寸法を基準とする畳割においては、6尺3寸×3尺1寸5分(約1.91m×約0.955m)の畳を用いる。また、柱の心々間を基準とする柱割においては、1間を6尺5寸(約1.97m)とする。
本間で用いられる畳の大きさは、田舎間(江戸間)や中京間などよりも広い規格である。
なお、住宅の居室等の広さを畳数で表示する場合においては、畳1枚当たりの広さは1.62平方メートル(各室の壁心面積を畳数で除した数値)以上の広さがあるという意味で用いることとされている(不動産の表示に関する公正競争規約施行規則)。

 

ホールダウン金物

布基礎にあらかじめ埋め込んでおく棒状の金物で、アンカーボルトよりも長い。
ホールダウン金物は、1階の床組の水平材(これを土台という)にあけておいた穴にとおして、柱の側面にボルトで締めて緊結する。つまりホールダウン金物は、柱と布基礎を緊結するものである。
特に3階建て住宅などでは、水平方向の力がかかるときに柱が土台から浮き上がることがあるが、ホールダウン金物はこの浮き上がりを防止する効果がある。

 

ボイド

意識的につくられた構造物がない空間をいい、例えば建物の吹抜けがこれに当たる。

ボイドを設けることは、建築デザインにおける技法の一つであり、ビルディングだけでなく、戸建て住宅でも採用されることがある。

ボイドのある建物は開放感があるが、一方で空調や照明に特別の注意が必要であるとされる。

防音工事

建物内外の音の伝搬を遮断するための工事。二重窓や防音ガラスの設置、壁面への防音材の付加、床材の遮音化などがある。また、防音室を設置する方法もある。

防音サッシ

遮音効果が高いサッシ。

遮音の性能は音響透過損失(遮蔽物を透過するときに減少する音量)で測るが、JISは、遮音性能を低い順にT-1からT-4までの4つの等級に分けている。防音サッシは、少なくともT-1の等級(中高周波数帯で25dBの音響透過損失があるレベル)を満たしている。

なお、遮音性能T-1及びT-2のレベルは単板ガラスや複層ガラスの一重サッシで対応でき、T-3のレベルは防音合わせガラスの一重サッシまたは二重サッシで、T-4のレベルは二重サッシで対応できるとされている。

防音室

遮音性が高い部屋。室外への音の伝達を防ぐために、密閉して空気振動の漏れを遮断すること、壁や床を加工して振動の伝播を押さえることなどの対策が施されている。一方で、室内の音環境を良好に保つ設計が要求される場合もある。

防音室のタイプには、部屋全体を防音化したものと、ユニット化して移動できるものの2種類がある。

防火構造

建築基準法において、建築物周囲で発生した火災による延焼を抑制するため、一定の防火性能を有する構造のこと「防火構造」といいます。

この防火構造は、外壁及び軒裏の構造に適用されます。また、同法施工例では、火災による加熱後も、耐力壁である外壁に関して一定の耐力を維持し、外壁及び軒裏に関しては加熱物燃焼温度以上に上昇しないことなどが定められている。

防火構造

建物の外壁や軒裏について、建物の周囲で火災が発生した場合に、外壁や軒裏が延焼を抑制するために一定の防火性能を持つような構造のことである(建築基準法2条8号)。
このため、防火構造は一般に「外壁・軒裏防火構造」と呼ばれることも多い。

よく似た言葉として「耐火構造」「準耐火構造」があるが、「耐火構造」「準耐火構造」は建物内部で火災が起きた際にも、当該建物自体の倒壊や周囲への延焼を防ぐような構造を指している。
これに対して、防火構造は、建物の周囲で火災が起きたときに、当該建物が火災に巻き込まれないために必要とされる外壁や軒裏の構造のことである。

具体的には、防火構造の詳しい内容は告示(平成12年建設省告示1359号)で規定されている。例えば木造建築物の場合には、その外壁において屋外側を鉄網モルタル塗り、屋内側を石膏ボード張りとすることにより、防火構造とすることができる。

建築物を防火構造としなければならないのは次のようなケースである。
1.防火地域の一定の付属建築物
防火地域で、平屋建ての付属建築物(延べ面積が50平方メートル以下のものに限る)を建てる場合は、耐火建築物や準耐火建築物にしないことが可能である。しかしこの場合には、当該建築物は防火構造とする必要がある(建築基準法61条)。
2.準防火地域の地上1階または地上2階の建築物
準防火地域では、地上1階または地上2階の建築物(延べ面積が500平方メートル以下のものに限る)は、耐火建築物や準耐火建築物にしないことが可能である。
しかし、そうした場合でも、その地上1階または地上2階の建築物が木造等である場合には、外壁・軒裏を防火構造としなければならない(建築基準法62条2項)。
3.準防火地域の3階建て建築物
準防火地域では、3階建ての建築物(延べ面積が500平方メートル以下のものに限る)は、耐火建築物や準耐火建築物にしないことが可能である。
しかし、そうした場合には「3階建て建築物の技術的基準」に適合する必要があるとされている(建築基準法施行令136条の2)。
この「3階建て建築物の技術的基準」では、3階建て建築物の外壁と軒裏は必ず防火構造としなければならないとされている。

防火設備

火災の延焼、拡大を防止するため建物に設置される設備。耐火・遮炎性能を備えていなければならない。
建築基準で定められている防火設備には、次の2種類がある。
・特定防火設備:防火区画・防火壁・外壁の開口部、避難階段の出入口部分などに設置し、1時間以上の耐火・遮炎性能がある防火戸、防火シャッターなど
・防火設備:外壁・防火区画の開口部に設置し、20分以上の耐火・遮炎性能がある網入りガラス、そで壁など
建築基準では、防火地域および準防火地域内の建築物について、その外壁開口部で延焼のおそれのある部分に、防火設備を設置しなければならないとしている。
なお、広い意味では、防火戸、防火シャッター等のほか、火災報知設備や消火設備を含めて「防火設備」ということもある。

 

防犯ガラス

破壊が難しく、侵入を防ぐ効果の高いガラス。2枚のガラスの間に外力への抵抗性が大きい特殊フィルムが挟み込むことで、割れにくく、破るために時間を要する構造となっている。

防犯効果は、挟まれている特殊フィルムの厚さや材質によって異なるが、割るのに5分以上を要する抵抗性能が必要と考えられている。

ボンエルフ

歩行者の快適性を考慮しながら、歩行速度程度の自転車や低速自動車の通行を可能にした歩車融合型のコミュニティ道路。車の速度を歩行者と同じ程度まで低下させるために、通行部分の蛇行やハンプ(路上の凹凸)を設置している。オランダ語で「生活の庭」の意。

ボンエルフ

ボンエルフ

歩行者の快適性を考慮しながら、歩行速度程度の自転車や低速自動車の通行を可能にした歩車融合型のコミュニティ道路。車の速度を歩行者と同じ程度まで低下させるために、通行部分の蛇行やハンプ(路上の凹凸)を設置している。オランダ語で「生活の庭」の意。

ボーリング調査

地盤の状態を明らかにするため、地面に深い穴を掘って調査すること。ボーリングは英語のboringで、和語で「試鑽」「試錐」とも言う。
ボーリング調査で明らかになるのは、土質・地質、層序、地盤強度(N値等)、杭の支持層深度、地下水位などである。サンプリングによって地盤の状態を詳細に調査できるため、建物の基礎工事、地下構造物工事などのほか、土壌汚染や液状化リスクの判定などのためにも利用される。
なお、地盤の状態を調査する方法には、ボーリング調査のほか、貫入試験、載荷試験、物理探査などがある。

 

POM

ポリアセタールpolyacetal。金属を代替するプラスチックの一種である。単位となっている分子構造はオキシメチレンで、POMは、その重合体を意味するポリオキシメチレンpolyoxymethyleneの略語である。
力学的な性質や耐熱、耐久性が金属に似ていて、機械部品、電気部品、住宅用材などとして幅広く使われている。このような金属を代替するプラスチックを「エンジニアリングプラスチック」というが、ポリアセタールはその代表的なもののである。

 

ポーチ

建物の入り口部分で、建物の屋根とは別の庇(ひさし)を持ち、建物の外壁から突き出している部分を「ポーチ」という(建築用語では庇型ポーチという)。
ただし、建物の外壁に大きなくぼんだ空間を造り、そのくぼみの内側に玄関ドアを設けた場合もその空間を「ポーチ」ということがある(建築用語では寄り付き型ポーチという)。

 

ポーチの面積

一戸建て住宅の場合、ポーチの面積は、建築基準法では次のように扱われる。

1.床面積の計算
庇型ポーチ、寄り付き型ポーチのどちらでも、主に通行専用の用途である限りは、建築基準法上の「床面積」に含まないこととされている。
しかしポーチが通行専用ではなく、例えば車庫や作業場として使用される場合には、建築基準法上の「床面積」に含める必要がある。

2.建築面積(いわゆる建坪)の計算
庇型ポーチ、寄り付き型ポーチのどちらでも、建築面積に含める必要がある。

ただし庇型ポーチで、庇を支える柱がない場合には、庇が外壁から突き出した長さが1m以下であれば建築面積から除外される。

ま行

前家賃

建物の賃貸契約の際に支払う翌月分の家賃。ほとんどの家賃は月払いであるが、契約時には、契約月の家賃を日割り計算して支払い、さらに、前家賃として翌月分の家賃を加えて支払うことが多い。

なお、家賃が発生する日付は、契約日とする場合が多いが、入居日からとする場合もある。

膜構造建築物

膜材料と圧縮部材を組み合わせて構成された建築物。膜材料は圧縮力に耐えないので圧縮部材と組み合わせる必要がある。その組み合わせ方によって、吊構造、空気膜構造などの形式がある。

膜材料には主に人工繊維が使われるが、防水性、耐火性、気密性などが要求される。

膜構造建築物は比較的低いコストで大空間を確保できる、柔軟にデザインできるなどの特徴がある一方、断熱・防音・遮音性能に劣る、加重に弱いなどの弱点がある。

間仕切り壁

建築物の内部空間を仕切るための内壁のことであり、室と室とを区画する壁のことである。
間仕切り壁は、耐力壁(地震力、風圧力に対抗する壁)である場合もあれば、そうでない場合もある。

 

マスターリース

商業用不動産を賃貸する場合に、建物を一括して賃貸し、その賃借人が実際の賃借人にさらに賃貸する方法がある。マスターリースは、この場合の一括の賃貸借をいう。また、マスターリースによって賃借した者が実際の賃借人に賃貸することを「サブリース」という。

マスターリースによって、不動産所有者は賃貸業務をアウトソーシングし、賃借人はサブリースによって不動産の賃貸経営を行なうことになる。

なお、不動産の証券化において、もとの不動産産所有者(オリジネーター)が証券化の対象となる不動産(所有権はオリジネーターから信託会社、特定目的会社などに移転する)をそのまま賃借することもマスターリースである。

マスティンバー

大体積の木質集成材。英語のmass timber。これを構造材として用いる建築工法が「マスティンバー工法」である。
木板を積層・接着して成形した大型の建材で、圧縮・張力強度が高く、品質が安定している。主に建築構造体として用いられ、CLT、LVL等の種類がある。
なお、木材は、鉄やコンクリートに比べて、強度重量比が小さく(軽い割に強い)、生産・製造や廃棄・再利用に伴う環境負荷が少ないなどの特性がある。一方で、耐火性、耐久性(虫害や湿気に弱い)、消音性に劣るなどとされる。これらの性質は、マスティンバーも同様である。

 

町屋

店舗(商業等の空間)を併設する市街地住宅。一般に、通りに面して店舗があり、その奥に居住空間が設けられている。通りに面する間口は狭く奥に長い空間構成で、通りに面して均等に建ち並ぶことが多い。

町家は、伝統的な構法による木造建築物であることが多く、またまち並みを形成する場合もあり、その再生、活用によって都市再生や地域の活性化を図る取り組みが進められている。

窓先空地

共同住宅における火災時の避難を容易にするために、共同住宅の敷地のうち、1階の住戸の窓に直面する敷地部分において、幅員数mの空地を設け、その空地を避難経路として利用できるようにしたものである(空地とは建築物を建てられていない土地という意味である)。

この窓先空地の制度は、東京都や横浜市など一部の自治体でのみ実施されている制度である。根拠法令は建築基準法第40条と、同条に基づき地方自治体が独自に制定する地方自治体の条例である(この条例の名称は「建築安全条例」「建築基準条例」などであり、地方自治体により異なる)。

最も厳しい窓先空地制度を実施している東京都では、東京都建築安全条例においておよそ次の1.から3.のようなルールを設けており、このルールを満たさない共同住宅は建築確認を取得することができない(以下は東京都建築安全条例第19条より要約)。
1.共同住宅の住戸には、住戸の床面積の合計に応じて、次の数値以上の幅員を持つ「窓先空地」に直接面するような窓を設けなければならない。
1)耐火建築物の場合
200平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が1.5m
200平方メートルを超え、600平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が2m
600平方メートルを超え、1,000平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が3m
1,000平方メートルを超えるもの:窓先空地の幅員が4m
2)耐火建築物ではない建築物の場合
100平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が1.5m
100平方メートルを超え、300平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が2m
300平方メートルを超え、500平方メートル以下のもの:窓先空地の幅員が3m
500平方メートルを超えるもの:窓先空地の幅員が4m

2.窓先空地から道路・公園・広場等までを幅員2m(住戸の床面積の合計が200平方メートル以下の場合には幅員1.5m)以上の通路で避難上有効に連絡させなければならない。
3.上記1.2.の住戸の床面積の合計には、道路に直接面する窓を有する共同住宅の住戸は算入しないものとする(例えば、1階の全住戸を道路に面する窓を持つ構造とすれば、1.2.の規制は適用されない)。

間取り

部屋の配置。居間、寝室、台所、浴室などの位置関係や、それぞれの部屋のかたち・広さによって示される。

間取りを図面化したものを「間取図」といい、通常は方位、縮尺が示されている。

なお、「◯LDK」のような表示は、部屋の位置関係が不明であって、間取りを示すものではない。

マネー・ロンダリング

マネー・ロンダリングとは、犯罪などの不正行為によって得た資金の出所を分からなくし、正当に得た資金のように見せかける行為。

報道では「マネー・ロンダリング」の表記が多く使われるが、資金洗浄ともいう。

マホガニー

家具などの材料として使われる銘木(美しく趣がある木材)のひとつ。mahoganyは英語名で、和名は「桃花心木」である。
マホガニーは、加工しやすく、狂いが小さく、耐久性に優れる。木目が美しいため、古くから、家具材、彫刻材、楽器、模型、内部装飾材などとして使われている。
樹木としてのマホガニーは、センダン科マホガニー属に属する常緑高木で、キューバン・マホガニー、ホンジュラス・マホガニー(オオバ・マホガニー)、メキシカン・マホガニーの3種に分類されている。これらの樹木は、資源保護のため、ワシントン条約によって天然木の取引が制限されている。

 

マリオン

建物の開口部に設ける垂直な部材。英語のmullionで、和語の「方立(ほうだて)」と同じ意味である。
建物荷重を支える構造材ではなく、開口部の横架材を支えるとともに、開口部を縦に区切る役割を担っている。一般的に、高層建築のカーテンウォールを構成する部材の一つとされ、素材は、アルミニウムが多い。

 

丸太組工法

建物工法の一つで、丸太材などを水平に積み重ねて壁をつくっていく工法をいう。
校倉造りは丸太組工法そのものであり、ログハウスはこの工法による建物である。

メンテナンス次第で半永久的な耐久性が期待でき、耐震性や断熱性・遮音性に優れているとされる一方、他の木造系工法に比べてコストが高く、工期が長くなりやすい、開口部の大きさが制約されやすいなどともいわれている。

マルチメディアコンセント

電源コード、電話回線、LANケーブル、テレビ受信ケーブルなどを配線と接続するための受け口(コンセント)が一つにまとめられた接続器具。和製英語である。

異なる用途のコード・ケーブル類を一箇所で接続することができる。

マンション

日本におけるマンションは、一般的には、鉄骨コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造で、3階建て以上の分譲共同住宅・賃貸共同住宅を指している。ただし、賃貸共同住宅の場合にはPC造・重量鉄骨造であっても、マンションと呼ばれることがある。

本来、マンションは英語では「大邸宅」を指す。日本におけるマンションは、欧米では「アパートメント」と呼ばれている。

未完成物件の売買の制限

宅地建物取引業者が、未完成物件を売ることを原則的に禁止するという規制のこと。これは、一般消費者を保護するための措置である(宅地建物取引業法第33条の2)。

1.概要
宅地建物取引業者が自ら売主になって、未完成の宅地または建物を、造成中または工事中の段階で販売することは、原則的に禁止されている(法第32条の2本文)。これは、売買取引に精通していない一般の買主を保護するための規定である。

2.未完成物件の売買が許される場合
しかし、造成中の宅地の分譲や、工事中の建物の分譲がまったく行なえないことになっては不動産実務上、非常に不便であることは明らかである。
そこで、法第33条の2第2号では、「未完成物件に関する手付金等の保全措置」を講じることを要件として、未完成物件の売買を許すこととした。
具体的には、「未完成物件に関する手付金等の保全措置」が行なわれている未完成物件については、造成中・工事中であっても、未完成物件の売買契約(予約を含む)を締結してよいこととした。

ここで「未完成物件に関する手付金等の保全措置」とは、法第41条第1項に規定されている「工事完了前の売買に係る手付金等の保全措置」のことである。
これは、工事完了前に買主が交付する手付金等について、銀行が保証し(保証委託契約)または保険会社が保証保険を付する(保証保険契約)という保全措置である。

3.手付金等保全措置が不要な未完成物件の場合
なお、手付金等の額が代金の5%以下でかつ1,000万円以下であれば、法第41条第1項の「工事完了前の売買に係る手付金等の保全措置」を講じなくてよいとされている。
このような手付金等保全措置が不要な未完成物件については、手付金等保全措置を行なわないままで、未完成物件の売買契約(予約を含む)を締結してよい、とされている。

4.適用範囲
この「未完成物件の売買の制限」(法第33条の2)は、消費者を保護するための規定である。
従って、宅地建物取引業者同士の売買については、未完成物件であっても、手付金等保全措置をまったく講じないで売買することができる(法第78条第2項)。

水循環基本法

健全な水循環を維持・回復するための施策を包括的に推進することを定めた法律で、2014(平成26)年に制定された。

同法は、1)水利用に当たっては水循環に及ぼす影響を回避・最小とすべきこと、水循環は流域として総合的かつ一体的に管理されなければならないことなどの基本理念を定めるとともに、2)水循環基本計画の作成、3)雨水浸透能力や水源涵養(かんよう)能力を有する森林、河川、農地、都市施設等の整備による流域における水の貯留・涵養機能の維持・向上、水量の増減や水質の悪化等水循環に対する影響を及ぼす水の利用等に対する規制措置などの施策の推進、4)水循環政策本部の設置、などを定めている。

水回り

給排水のための設備が設置されている区画。台所、洗面所、浴室などが該当する。

水回りの維持管理に当たっては、水漏れ、水詰まり、水たまりなどについて注意しなければならない。

みぞかき補償

同一の土地所有者に属する一団の土地の一部を収用することで、収用されない残地に、通路、みぞ、かき、さく、その他の工作物の新築、改築、増築、修繕、盛り土、切り土をする必要が発生する場合がある。
このとき起業者は、これに要する費用を損失補償しなければならない。これを一般的に「みぞかき補償」と呼んでいる(土地収用法第75条)。

この「みぞかき補償」は、起業者自らが工事を代行することがある。

みなし道路

幅が4m未満の道路であって、建築基準法第42条第2項の規定により、道路であるものと「みなす」ことにされた道路のこと。

その法律の条項の名称を取って「2項道路」と呼ばれることが多い。

建築基準法第43条では、建築物の敷地は「建築基準法上の道路」に2m以上の長さで接していなければならないと定めている。

ここでいう「建築基準法上の道路」は、原則として幅が4m以上あることが必要とされている(建築基準法第42条第1項)。

しかしながら、わが国の現況では、幅が4m未満の道が多数存在しているため、次の1.~3.の条件を満たせば、その道を「建築基準法上の道路とみなす」という救済措置が設けられている(建築基準法第42条第2項)。

1.幅が4m未満の道であること
2.建築基準法が適用された際にその道に現に建築物が立ち並んでいたこと
3.特定行政庁(知事や市長)の指定を受けたことでの救済措置による道路のこと

これらを、その条文名をとって「2項道路」と呼んでいるのである。

こうした2項道路に面している土地については、道路中心線から2m以内には建築ができないという制限(セットバック)があるので特に注意したい。

ミングル

一つの住戸に、家族ではない人が半ば共同で居住するかたちをいう。シェアハウスによる居住形態の一種。ミングルは英語のmingleであるが、和製英語として使われる。

ミングルでの居住は、それぞれの居室は独立しているが、台所や浴室は共同で利用することとなる。

無過失責任

私法上の概念で、損害の発生について故意・過失がなくても損害賠償の責任を負うことをいう。

民法の一般原則では、損害賠償責任を負わなければならないのは故意・過失がある場合に限るとされているが(過失責任主義、この場合その立証責任は被害者が負う)、一定の場合には無過失による損害発生について賠償責任を負わなければならないとされている。例えば、工作物の設置・保存の瑕疵についての所有者責任、鉱害や原子力災害に対する事業者責任、大気汚染・水質汚濁についての事業者責任、製造物責任などは無過失責任である。

無過失責任を求める背景には、社会に対して危険をつくり出している者は、危険を防止する能力を有していることなどから、それによって生じる損害に対して重い責任を負わなければならないという考え方(危険責任)、利益を上げる過程で損害を与えた者は、利益あるところに損失も帰すべきだから、利益から賠償しなければならないという考え方(報償責任)の2つがある。

なお、無過失責任に近い責任として「中間的責任」があるが、これは、損害発生について無過失であることの立証責任を加害者に求めるもので(立証責任の転換)、例えば、工作物占有者の責任、使用者責任、責任無能力者の監督者責任などがこれに該当する。

無垢材

製材したままで用いる木材。一本の樹木から切り出される。
樹木の性質がそのまま保たれ、湿度を調節する性能(調湿性)や感触の良さに優れているとされる。床材、天井材などのほか、構造材としても使われる。
無垢材に対して、複数の板・角材を集成・接着して作った木材が「集成材」である。

 

棟木

屋根の最高部に、桁と平行に配される部材をいう。
「むねき」「むねぎ」とも。

これを組むことで建物の骨組みが完成するので、その際に「上棟式」(その主催者は棟梁である)を行なって工事の無事完了を祈る慣習がある。

棟上げ

棟木を納めること、もしくはそのときに行なう儀式のこと。
新築への祝福と神の守護に感謝を示し、同時に無事建設されることを祈願する。建築工事の着工と完了の中間にあり、建物の形態がおおよそ整った時点を指す。

 

名義貸しの禁止

宅地建物取引業者が他人に名義を貸して営業(または表示行為・広告行為)を行なわせることは、法律上禁止されている(宅地建物取引業法第13条)。これを名義貸しの禁止という。
具体的には次のとおり。

1.名義貸しによる営業の禁止
名義を貸して他人に営業させることは、宅地建物取引業法の免許制度の根本をゆるがす重大な違反行為である。
そのため、名義を貸した側には「名義貸しの禁止」の規定が適用され(法第13条第1項)、3年以下の懲役または100万円以下の罰金(または両者の併科)という重い罰則が予定されている(法第79条第3号)。

2.名義貸しによる表示行為・広告行為の禁止
名義貸しによる営業については上記1)の罰則が適用されるが、実際に営業を行なわない場合(または営業が事後的に立証できない場合)であっても、看板における名義の使用(表示行為)や広告における名義の使用(広告行為)という事実があれば、そうした名義貸しによる表示行為・広告行為があったこと自体が宅地建物取引業法上の処罰対象になる。

具体的には、名義を貸して表示行為・広告行為を行なわせた側には、「名義貸しの禁止」の規定が適用され(法第13条第2項)、30万円以下の罰金が予定されている(法第82条第2号)。

ちなみに、名義を借りた側に対する処罰については下記のとおり。

名義を借りて営業を行なった者が「無免許営業等の禁止」(法第12条第1項)に該当する場合には、3年以下の懲役または100万円以下の罰金(または両者の併科)という重い罰則が適用される(法第79条第2号)。
また、名義を借りて表示行為・広告行為を行なった者が「無免許営業等の禁止」(法第12条第2項)に該当する場合には、30万円以下の罰金が予定されている(法第82条第2号)。

メザニンローン

通常のローンよりもリスクが高い資金供給をいう。英語でMezzanine loan。リスクとリターンが、通常の融資や社債と出資との中間的な水準にある。

メザニンローンの例として、劣後ローン(返済順位や清算時の配当順位等が他の債権に劣後する債券)、優先株(配当支払いや残余財産の分配が普通株に優先する株式)などがある。

メゾネット

マンションにおいて、上下2階にまたがる住戸のことを「メゾネット」といいます。住戸に吹き抜けなど広い空間を設けるかとができるなど、立体的な空間を生み出すことができます。

MEMS

マンションで使用する電力等を建物全体について管理する仕組み。英語のMansion Energy Management System(マンションエナジーマネジメントシステム)の略語。
MEMSは電力使用を住戸ごとに管理するのではなく、建物を単位に管理する仕組みである。その主な機能は、建物について、電力消費量等を計測し視覚化すること、電力使用の状況を分析・診断すること、空調・照明設備等を制御することである。この場合、各住戸の電力使用についてどの程度介入するかが課題となる。

 

めやす賃料表示

住宅を借りる場合の費用負担を、一定の方法によってわかりやすく示すことをいう。

(公財)日本賃貸住宅管理協会(日管協)が提案している。

住宅を借りる場合には、純粋な賃料のほか、敷金、礼金、契約更新料などさまざまな費用を負担する必要があり、しかもそれらの負担について地域による違いがある。そこでその把握を容易にし、トラブル等を未然に防止するなどのために、賃料を示すための共通の方法が必要であるとして提案された。共通の方法によって算定・表示されるのが「めやす賃料表示」である。

めやす賃料は、賃料、共益費・管理費、敷引金、礼金、更新料を含み、賃料等の条件の改定がないものと仮定して、4年間(定期借家の場合には契約期間)賃貸した場合の1ヵ月当たりの金額として算定される。従って、めやす賃料には、仲介手数料、更新手数料、原状回復費用、賃貸保証会社への保証委託料などは含まれない。

面格子

本来は、断面が丸や平角の鉄棒を窓などの開口部に取り付けたもの、すなわち鉄格子である。
現代ではアルミ製(枠付き)のものが多い。防犯対策として台所の窓等に設ける。

 

免震工法

建築物の上部構造と絶縁させた基礎部分(免震層)に積層ゴムなどの免震装置を設置し、建物に入る地震力や振動を少なくし、かつ直接建物に伝わらないようにする構造のことです。

建物自体だけでなく、設備機器・給排水管・ガラスなどの転倒・破損を軽減・防止します。

MB

電気・ガス・水道のメーター(計器)をまとめて収納したもの。
住戸の外部(玄関脇など)に設置されているのが一般的である。なお、上下水道管用のスペース(パイプスペース)の中にこのメーターボックスを納めているときは、「MBPS」と表示されることがある。

 

木質バイオマス

木材に由来する再生可能な有機性資源。「バイオマス」は英語のBiomassで、生物体を原料にしたエネルギー資源の総称である。

木質バイオマスには、間伐材、林地残材、製材端材、オガクズ、解体材などさまざまなものがある。再生可能エネルギーのひとつとして、主にボイラーなどの燃料として利用されているほか、バイオマス発電も始まっている。

木造

建物の主要な部分を木材とした建築構造のこと。

木造の工法は、大きく分けて「在来工法」「伝統工法」「枠組壁工法」に分類されている。

木造軸組工法

在来工法ともいい、木造建築物の工法の一つ。
「在来工法」とは、「伝統工法」をベースとしながら、第二次大戦後の技術革新で新たに生まれた木造建築物の工法である。

この「在来工法」は、「木造軸組工法」「在来軸組工法」「在来木造」「木造軸組」などのさまざまな呼び方がされるが、その内容は基本的に同じである。

「在来工法」の特徴としては次のことが挙げられる。

1.鉄筋コンクリート製の「布基礎」(連続フーチング基礎)を採用し、土台と布基礎をアンカーボルトで緊結する。
2.筋かいを入れて、プレート等で止めつけることにより、軸組全体を安定させる。
3.壁材に構造用合板を採用する等により、壁に強度を与える。
4.その他、材の接合部(仕口)に多様な金物を用いて、軸組全体を補強する。

これらの工夫により構造的に強い木造建築が初めて可能となった。

ちなみに建築基準法では、木造建築物についてさまざまなルールを設けているが、これらのルールの前提として想定されているのはこの「在来工法」である。

木造ビル

木材を構造材として用いた中高層建築。中高層建築の大部分は、鉄⾻造や鉄筋コンクリート造であるが、木造技術の開発・進展によって、構造材に木材を用いる中高層建築が広がりつつある
木造ビルの工法は、伝統的な木造軸組工法ではなく、マスティンバー(体積が大きな木質集成材)を用いる工法、木質パネルや集成材複合部材を用いる工法、木質集成材を軸材に用いる工法(集成材ブレース構造)などが採用されている。
木造ビルの普及に当たっては、耐久性、耐震性、耐火性、衝撃音遮断性能等が課題とされ、技術開発が進められている。また、建築基準において、CLTを用いた建築物の一般的な設計法等が定められるなど、制度的な制約が緩和されつつある。

 

元付け

宅地建物の売買の仲介において、顧客から直接に売買の依頼を受けている立場にあることをいう。

一方、そのような依頼を受けた売買の相手方(売る依頼ならば買い手、買う依頼ならば売り手)を発見・仲介することを「客付け」と呼ぶ。

宅地建物の仲介業務においては、元付けを担う業者(元付け業者)と客付けを担う業者(客付け業者)が異なり、両者が共同して取引を成立させることが多い。

物置

日常生活に使う雑貨等を収納・保管するスペース、部屋または建物。
 
物置は居住のために使う従属的な部屋・建物であって、物品の収納・保管を主目的とする「倉庫」とは異なる。
 
建物として設置する「物置」の登記上の扱いは、不動産登記規則で定められた建物の種類としての「倉庫」には該当せず、同規則による区分に該当しない建物として、「物置」で登記できる(不動産登記事務取扱手続準則)。

 

盛り土

傾斜のある土地を平らな土地にするために、土砂を盛ること。宅地造成のための工法として広く使われている。これに対し、土砂を切り取ることを「切り土」という。

盛り土は、土砂を積み上げただけでは、地盤沈下、地震時の滑動崩落(地滑り的変動)や液状化、大雨による崩落や土砂流出などが起きやすい。転圧や地盤改良工事によって、これらを防ぐ必要がある。特に、大規模盛土造成地については、変動予測調査を実施し、危険箇所の滑動崩落防止工事を進めていくことが重要である。

宅地造成工事規制区域内の土地において、i)高さ1mを超える崖を生じる盛り土、ii)高さ2mを超える崖を生じる切土、iii)盛り土と切り土をあわせて高さ2mを超える崖を生じる造成工事、iv)面積500平方メートルを超える盛り土・切土を同時にする場合には、着手する前に、知事(または政令市・中核市・特例市の市長)の許可を受ける必要がある(宅地造成等規制法8条1項・同施行令3条)。ただし、都市計画法による開発許可を受けて工事する場合は、改めて宅地造成等規制法の許可を得る必要はない。

モルタル

セメントと砂に、水を加えて練り合わせたもの。
左官材料として多用される。

 

門扉

門に設置する扉。建物の外構設備のひとつである。
門扉の形式は、一般の扉と同様に、前後に開く方法(開戸)または左右に引く方法(引き戸)に分かれる。また、開き方によって、建物側に開く「内開き」、建物側の逆方向に開く「外開き」の種類や、一枚の扉を回転する「片開き」、二枚の扉を回転する「両開き」などの方式がある。
なお、門扉を設置せず、開いたままの門もある。

 

や行

家賃債務保証

住宅の賃貸借契約に当たって、家賃債務を担保するために求められる保証をいう。

連帯保証人を立てる方法が一般的であるが、それに代わって、家賃滞納の場合に一時的に立替え払いするサービス(家賃債務保証サービス)が活用されることもある。

家賃債務保証サービスは、
1.借主が、保証会社に保証料を支払ったうえで債務保証を委託し、
2.保証会社は、貸主と家賃債務を保証する契約を締結し、
3.家賃滞納が発生した場合には、保証会社が貸主に家賃を立替え払いし、
4.後日、保証会社が借主に立て替えた金額を求償する
という仕組みで運営されている。

家賃債務保証サービスをめぐっては、連帯保証人の依頼が難しくなっているなかで、借主の信用を補完することによって住居を確保しやすくする役割を果たしているという評価がある一方、立て替えた家賃金額の取立てのために、保証会社による執拗な督促、無断での鍵の交換や室内への侵入などの不適切な行為がみられるという批判もある。

家賃保証会社

賃貸住宅の賃借人が負う家賃支払債務について、連帯して保証する会社。

家賃保証会社の連帯保証責任は賃借人との保証委託契約によって成立する。委託契約の締結に当たっては、家賃保証会社が賃借人の家賃支払能力等について審査するのが通例である。

契約が成立すれば、賃借人は保証料を支払い、家賃保証会社は、賃借人が家賃支払債務に関して不履行が生じた場合に賃借人に代わって代位弁済する。この場合、代位弁済した家賃保証会社は賃借人に対する求償権を得ることとなる。

家賃保証は、従来、連帯保証人によることが多かったが、保証人に予期しない負担を負わせる可能性があること、保証人を依頼することが難しいことなどから、それに代わって、家賃保証を業務とする営業(保証ビジネス)が広まった。

家賃保証会社は、賃貸人の債務負担能力の審査、代位弁済した家賃の求償などを担うことから、健全な業務運営を確保し、賃借人の利益を保護する必要がある。そこで、国土交通省は、家賃保証会社が登録するしくみ(家賃債務保証業者登録制度)を創設した(2017年10月)。この制度によって、登録した家賃保証会社は、保証業務の実施に当たって、契約前の重要な事項に関する説明・書面交付、賃借人毎の弁済履歴を記録した帳簿の備付け、受領した家賃等についての自己の財産との分別管理、暴力団員等への求償権の譲渡等の禁止などのルールを遵守しなければならないとされている

屋根

建物の上部に設ける覆い。屋根は、雨露、風雪、寒暑を防ぐために設けられ、建物構造の一部となる。
屋根のかたちには、二つの面が棟で山型に合わさる「切妻屋根」、山型の二面とその両端を斜めに切る二面で構成する「寄棟屋根」、傾斜した四つの面が頂点で合わさる「方形屋根(ほうぎょうやね)」、一つの傾斜面の「片流れ屋根」、水平面の「陸屋根(ろくやね)」、切妻屋根の両端に傾斜面を付加した「入母屋屋根(いりもややね)」などがある。
屋根材としては、粘土瓦、セメント瓦(プレスセメント瓦、コンクリート瓦)、スレート(化粧スレート、天然スレート)、金属(銅、トタン、ガルバリウム鋼板等)が用いられるほか、陸屋根の屋根材には、アスファルト、モルタル、防水シート等の防水材が使用される。また、古民家のなかには茅や藁を用いるものもある。
なお、屋根を仕上げることを「葺く」といい、屋根を「瓦葺」「スレート葺」「茅葺」などに分ける場合もある。

 

床組

木造建築物において、床面を支えるための骨組のことを「床組」という。

在来工法の木造住宅の場合、一般的に次の4種類の床組が使われている。

1.束立て床
「根太・大引・床束・土台」から構成される1階部分の床組のこと。
2.根太床
「根太・胴差し」から構成される床組のこと。廊下などに用いる。「単床」とも呼ぶ。
3.梁床
「根太・床梁・胴差し」等から構成される2階部分の床組のこと。
一般的な在来工法の木造住宅ではこの「梁床」を使用する。「複床」とも呼ぶ。
4.組床
「根太・小梁・梁・胴差し」等で構成される2階以上の部分の床組のこと。
床面積が大きい場合、下階の柱が少ない場合、3階建て住宅の場合などに使用される。

床下換気

耐震性を高める布基礎が普及した結果、床下の湿気により、土台が木材腐朽菌のせいで腐食するなどの問題が起きるようになった。

そのため法律(建築基準法施行令第22条)では、床下の換気について、「壁の長さ5mごとに布基礎に換気用の穴(300平方センチメートル以上)を設けて、その換気孔にねずみの侵入を防止するための格子などを付けること」を義務付けている。

ただし、他の有効な床下防湿の措置を講じたときは、換気孔を設ける必要はない。

床下換気口

木造住宅の基礎部分に設けられる換気口。建築基準法は、床下の防湿措置を義務づけているが、床下換気口の設置はその方法の一つである。この場合、換気口は少なくとも5mごとに設けなければならないとされている。

なお、床下換気口を設置する代わりに、基礎と土台の間に隙間を設けて換気する方法(基礎パッキング工法)が採用されることもある。

床暖房

床下に熱の発生源を配置することで、部屋全体を温めるシステムを「床暖房」という。

最近の新築マンションでは、ほとんどに導入されています。

この床暖房のシステムには、大きく分けると、

給湯器で沸かした温水を床下のパイプに循環させる温水式と

発熱体を内蔵したパネルを床下に設置する電気式の2種類がある。

床面積

建築物の各階において、壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の面積をいう(建築基準法施行令2条1項3号)。

なお具体的な床面積の判定の方法については、建設省(現国土交通省)が、通達(昭和61年4月30日付建設省住指発第115号)によって詳しい基準を設けている。

ゆとり返済制度

ゆとり返済制度とは、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の長期固定金利住宅ローン返済方法のひとつ。「段階金利」と呼ばれる、返済5年目まではほぼ利息のみを支払う形で返済金額を抑え、6年目以降から段階的に金利上がっていくという制度で、返済する者の負担を軽減するために実施された。

ゆとり返済制度は頭金が0円からでもローンが組めるという国の政策であったが、後に制度は廃止されている。

年金融資による「ステップ返済」も同様の返済方法であったが、こちらも後に廃止。

現在の長期固定金利住宅ローンは「フラット35」と名前を変えており、最長35年の全期間固定金利住宅ローンとなっている。

資金の受取時に返済終了までの借入金利と返済額が確定する。

ユニットバス

槽、天井、壁、床などを工場で成形・製造し、現場で組み立てる方法で設置する浴室をいう。

浴槽だけでなく、洗面台やトイレをセットにしたものもある。

ユニバーサルデザイン

デザイン思想の一つで、「できるだけ多くの人が利用可能であるようにデザインする」という考え方をいう。
ロナルド・メイス(ノースカロライナ州立大学ユニバーサルデザインセンター所長)が提唱したもので、文化や言語の違い、老若男女の差、障害・能力の如何を問わずに利用することができるように施設・製品・情報をデザインすることを目指している。

その原則として、
1.公平に使えること(Equitable use)、2.高い自由度で使えること(Flexibility in use)、3.使い方が簡単ですぐにわかること(Simple and intuitive use)、4.必要な情報がすぐ認識できること(Perceptible information)、5.誤った使い方が危険につながらないこと(Tolerance for error)、6.身体への負担が小さいこと(Low physical effort)、7.接近・利用のための十分な大きさ・空間を確保すること(Size and space for approach and use)(これらをユニバーサルデザインの7原則という)
が提示されている。

なお、「バリアフリー」は障害者を想定したデザイン原則であるが、ユニバーサルデザインはこれを含むより広い概念である。

UHFアンテナ

UHF(極超短波、Ultra High Frequency)を受信するためのアンテナ。UHFは周波数300MHz~3GHzまでの電波で、地デジ放送、携帯電話、無線LANなどの通信に使用されているが、テレビ放送に使用されているのは470~710MHzの帯域である。
地デジ放送を受信するために必須の装置である。その種類には、八木式アンテナ、平面アンテナ、室内アンテナがある。

設置するときには、受信電波の電界振動方向(偏波面)とアンテナの感度(動作利得)を確認しなければならない。

U字溝

断面がU字型の排水溝。コンクリート製で、その大きさと形はJIS規格で定められている。U字溝は工場で大量生産され、それを現場で連結して用水路や排水路を建設する。

用益権

私法上の概念で、他人の土地を一定の目的のために使用収益する権利をいい、用益物権ともいわれる。

用益権とされるのは、民法で定める地上権、永小作権、地役権、入会権のほか、特別法による鉱業権、漁業権などである。
なお、用益権は、担保物権とともに制限物権を構成する。

要役地

地役権とは、自分の土地の利便性を高めるために、他人の土地を利用することができるという権利のことである(民法第280条)。
この地役権が設定されている場合において、利便性を高めようとする土地(すなわち自分の土地)のことを要役地という。

例えばAが、自分の所有地から公道に出るために、Bの所有する土地を通行しようとして、Bの所有地の一部について通行地役権を取得し、通行路を作ったとする。
このときAの所有地は、通行路の開設によって利便性を高めているので、Aの所有地は「要役地」である。

要緊急安全確認大規模建築物

耐震性について安全の確認が義務づけられた次の大規模な建築物をいう。

i)病院、店舗、旅館等の不特定多数の者が利用する一定規模以上の建物
ii)老人ホーム、小中学校、幼稚園・保育所等の避難確保上特に配慮を要する者が利用する一定規模以上の建物
iii)危険物貯蔵所等の危険物を取り扱う一定規模以上の建物

要緊急安全確認大規模建築物の所有者は、耐震診断を実施し、2015(平成27)年末までにその結果を地方公共団体に報告しなければならない。また、診断結果は公表されるとともに、所有者は必要な耐震改修などに努めなければならないとされている。

養生

コンクリートやモルタルを硬化させて性能を安定させ維持できるよう保護すること、また、左官や塗装の仕上がり面を防護することをいう。
cureには療養、治療という意味があるように、水分を補給したり、温度条件を保つなどの対応が必要で、こうした行為を含めて養生という。

 

要除却認定マンション

耐震性が不足していること、外壁の剥落等により危害を生じる恐れあること、または、バリアフリー性能が確保されていないことが認定されたマンションをいう。認定は、管理組合の申請に基づき特定行政庁が行なう。
要除却認定マンションについては、区分所有者、議決権および敷地利用権の持分価格の各5分の4以上の同意によって、当該マンションの敷地を売却する旨の決議(マンション敷地売却決議)をすることができる。
 
また、要除却認定マンションの建て替えにより新たに建築されるマンションで、一定の敷地面積を有し、市街地環境の整備・改善に資するものについては、容積率制限が緩和される。

 

容積率

「建築物の延べ床面積」÷「敷地面積」で表される割合を「容積率」といいます。建築基準法では、環境保持の面から用途地域並びに前面道路の幅員に応じて容積率を制限しています。

要物契約

当事者の合意のほか、物の引き渡しなどの給付があって初めて成立する契約。
民法改正(債権法関係、2020年4月施行)までは、消費貸借、使用貸借、寄託の契約が要物契約として規定されていた。しかしながら、近代民法は当事者の合意のみによる契約成立(諾成契約)を基本原則としていること、要物性を厳格に適用すると不都合な場合があることなどから、判例は、これらの要物契約の成立について要物性を緩和して解釈している。
そこで、民法改正(債権法関係)によって、消費貸借(書面によるもの)、使用貸借、寄託の契約は諾成契約に改められ、現在は、消費貸借契約のうち書面によらないもののみが要物契約とされている。

 

擁壁

崖を覆う人工の壁のこと。土圧を受け止め、土の崩壊を防止する設備である。主に、敷地と道路に高低差がある場合や、敷地の背後に崖がある場合に設置される。

擁壁は、単に崖を補強するものではなく、土砂の崩壊を防止することが重要な役割である。過大な基礎圧力、水位の上昇等が加わったときに、転倒・滑動せず、安定性を保つ性能を備えていなければならない。

擁壁の種類は、構造によって、重力式擁壁、半重力式擁壁、片持ち梁式擁壁、控え壁式擁壁、支え壁式擁壁、石積・ブロック積擁壁などに分類できる。

なお、建築基準によって、高さが2mを超える擁壁を造る場合には、建築主事の建築確認を受ける必要がある(建築基準法88条1項・同施行令138条1項5号)。

浴室

入浴のための部屋。バスルーム(Bathroom)は、最低限の設備として、浴槽と給排水装置が必須である。通常は、シャワーや洗い場が設置されている。
湿気に対する備えが必要で、壁と床は防水施工とし、十分な換気を確保しなければならない。また、プライバシーの確保も重要である。
浴室の施工は、一般に、通常の室内工事と同様に設計・施工する方法で行われるが、設備、壁、床をモジュール化して生産し、組み立て方式で設置する方法(ユニットバス)もある。
なお、日本の一般住宅では浴室は入浴機能に特化した部屋であるが、浴室に洗面台やトイレを併せて設置し、身体を清潔に保つための機能を集約した部屋とする場合もある。

 

寄棟屋根

寄棟屋根

屋根形式の一つで、四方に勾配があるかたちのもの。大棟に四方から隅棟が集まり、屋根が四面に分かれている。

ら行

ライフライン

都市機能を維持し日常生活を営むために必須の設備をいう。
電気・ガス・水道等、通信設備、人の移動・物流手段などがこれに当たる。大きな自然災害が発生した場合に、被災者の生活を支えるために最優先で確保すべき設備であるとされ、阪神・淡路大震災以降、よく使用されるようになった言葉である。

 

ラティス

格子状の平面で出来ているフェンス。英語のlattice fence(ラティス フェンス)。一般に木製で、格子は細長い板を直角または斜めに組み合わせて作られている。
ラティスは、園芸に使われるほか、ベランダなどの仕切り塀や日除け覆として利用されている。通風を保ちつつ、視界を遮ることができる。

 

ランニングコスト

不動産などの資産を維持管理するために必要な費用。英語のrunning cost。電気料金等、点検費、清掃・補修費など継続的に必要な費用のほか、大規模修繕費など定期的に発生する費用を含むコストである。
ランニングコストは、資産を維持するために必要不可欠な費用であるから、資産の保有に当たって十分に確認しなければならない。
なお、ランニングコストに対して、資産を保有する際に一回限り負担する買収費や手続き費用を「イニシャルコスト」という。

 

欄間

日本の伝統建築で、鴨居と天井の間に設けられた開口部のこと。
高窓ともいう。

 

ラーメン構造

高層の新築分譲マンションの販売広告で「ラーメン構造」「鉄骨ラーメン構造」「重量鉄骨ラーメン構造」と表示されていることがある。具体的には次の2通りがある

1.「鉄骨鉄筋コンクリート構造」のことを指している場合
「鉄骨鉄筋コンクリート構造」では、鉄骨の柱と鉄骨の梁で荷重を受け、水平方向の外力に対抗する。そのため、コンクリート壁の量を削減することが可能となり、壁の位置や開口部を比較的自由に変更することができるというメリットがある。
また風力・地震などの外力にも強く、高層マンションで多用される。

その反面、「鉄骨鉄筋コンクリート構造」は柱と梁が太くなり、居室の内部空間がやや狭く感じるというデメリットもある。このデメリットを克服するために、柱と梁を外壁に突き出したデザインにするという工法(これを「アウトフレーム工法」という)が採用されることがある。

2.「鉄筋コンクリート構造」のことを指している場合
鉄筋にコンクリートを巻くことにより、鉄筋コンクリート製の柱・梁を形成する場合には、その柱・梁が強固な骨組となるので、「ラーメン構造」となる。
これも1.と同様に、壁量を削減し、壁の位置や開口部を比較的自由に設けることができるというメリットを持つ。

実際の新築分譲マンション広告で「ラーメン構造」とうたわれるときは、上記1.の「鉄骨鉄筋コンクリート構造」を指すことが多い。
また最近の超高層マンションでは、上記1.2.と異なるラーメン構造(鉄骨の代わりに鋼管を使用した「鋼管コンクリート構造」など)が採用されることがある。

立体換地

土地区画整理事業の換地において、従前の土地または借地権に替えて、施行者の処分する権限のある建築物の一部およびその敷地の共有持分を与えること。土地区画整理法に基づくしくみである。

立体換地は、土地と建物とを一体的に整備する手法の一つで、これを活用することによって、地権者のさまざまな土地利用ニーズに応え、空地等の集約化や街区の再編等を図ることができると考えられている。

リネン庫

タオル・シーツ類を収納するスペース。洗面台に付置する収納スペースではなく、単独のスペースとして設置される。

リネン(英語のlinen)は、もともとは亜麻でつくられた布のことであったが、タオル、シーツ、テーブルクロス、ナプキンなどを総称する言葉となっている。また、リネン庫に収納されるのはリネンだけでなく、夜着なども含まれることが多い。

リノベーション

新築を除く住宅の増築、改装・改修、模様替え、設備の取替えや新設などの改造工事を総称してリノベーションという。
リフォーム、リモデルなどとも。
既存建物の耐震補強工事もリノベーションの一種である。

 

リノリウム

天然素材を用いて製造される建材のひとつ。1860年代に発明された。リノリウム(linoleum)という名称は、素材の一つである亜麻仁油に由来し、商標登録されている造語である。
麻布(ジュート布)に、植物繊維、亜麻仁油、ロジン(松脂類)、石灰などの天然素材などを固く圧着した製品である。亜麻仁油には細菌類の増殖・発育を阻止する性質があること、天然素材の色合いや弾力性があることなどの特徴がある。石油化学製品の建材と比べて高価で、手入れに注意が必要であるが、その特質を生かして、床材として広く使われているほか、壁材やインテリア材などとしても利用されている。

 

利回り

投資額に対する収益額の割合。
利回りを算定する投資の対象は、株式などの証券類、投資信託、不動産、金などの特定商品のほか、各種の金融商品である。また、算定する収益は、投資対象に応じて、利息、配当金、賃料、売却益などであるが、資産保有から得るインカムゲインに限定し、売買から得るキャピタルゲインは除外する場合も多い。算定期間は通常1年間で、「年利回り」ともいう。
不動産投資の利回りには、賃料収入をそのまま収益とする「表面利回り」と、維持経費を控除して収益を算定する「実質利回り」とがある。また、資産価値の算定に当たって、将来発生する収益額を現在価値に割り戻すときに用いる利率が「還元利回り」である。
なお、一般に、利回りが高い投資対象は、価格の変動性(ボラティリティ)が大きく、リスクも高いとされている(ハイリスク・ハイリターンの原則)。

 

琉球畳

半畳サイズの正方形で縁がない畳をいう。

もともと沖縄地方で栽培されていた「七島イ」(カヤツリグサ科の植物、一般的なイグサより太く、強い)を使用した畳を指していたが、現在では、畳表の素材に関係なく畳の形に着目して使われる用語となっている。

床面を市松模様に形づくるなど、インテリアデザインのために使用される場合もある。

両手・片手

不動産取引を媒介としたときの宅地建物取引業者の成功報酬の受取り方をいい、取引当事者の双方から受け取る場合を「両手」、一方のみから受け取る場合を「片手」という。

例えば、宅地売買において売り手・買い手の双方から媒介の依頼を受ければ報酬は「両手」で受け取ることができるが、売り手・買い手の媒介依頼先が異なれば、取引には両方の業者が関与することとなって、それぞれの業者が受け取る報酬は「片手」となる。

リロケーション

転勤者の留守宅を管理するサービスをいう(リロケーションサービス)。

通常、転勤者は留守宅を期間を限って賃貸することになるが、その賃貸に関する業務(賃借人の募集、賃貸契約の締結、賃料収受や修繕等、退去手続きなど)を代理・仲介することとなる。

また、特に外国への転勤者に対しては、留守宅管理に併せて、赴任に伴う各種サービスを提供する場合もあるが、それらもリロケーションサービスに含まれる。

リーシング

商業用不動産の賃貸を支援する業務をいう。賃貸借取引の仲介だけでなく、店舗・事務所の立地動向調査(マーケティング)、テナントの構成や賃貸条件の設計・調整など、賃貸収益性を確保するためのサービス業務を含む仕事である。

リーシングと似た業務としてプロパティマネジメントがある。リーシングは不動産仲介に重点を置いた業務であるが、プロパティマネジメントは不動産の管理・運営に重点を置いた業務である。しかし両者は重なる部分も多い。

ルーバー

ルーバー

日照調整のために天井または壁面(開口部)に設けられる、固定または可動の羽根状の板。

ルーフバルコニー

下階の住戸の屋根部分を利用したバルコニーを「ルーフバルコニー」といいます。

一般のバルコニーと比べて面積が広く、日当たりや開放感に優れています。

また、広さに応じて使用料がかかるケースが一般的です。

ルームシェア

他人同士が一つの住宅で生活する住み方。個室は専用であるが、台所・食堂・浴室・便所などは共用することが一般的である。英語のRoom share。

ルームシェアは、良質な住宅ストックの有効利用、居住コストの最適化、幅広く柔軟な社会関係の選択などの要求に応えることができるほか、シェアリングエコノミーの発達を背景にしたライフスタイルでもある。

礼金

建物の賃貸借契約を締結する際に、借主から貸主に対して、謝礼として支払われる金銭をいう。
契約が終了しても通常、借主に返還されない。

REINS

レインズ(REINS)とは 、Real Estate Information Network Systemの頭文字を並べた名称。国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構(「指定流通機構」という)が運営しているコンピュータネットワークシステムの名称である。

このネットワークシステムにより、指定流通機構の会員である不動産会社間では、パソコンまたはFAXを用いて、リアルタイムでの不動産情報の交換が行なわれている。
また、指定流通機構そのものを「レインズ」と呼称することもある。

レジデンス

居住地または住宅を指す英語。Residence。高級な分譲マンションを「レジデンス」と称することもある。

レバレッジ効果

レバレッジ効果とは、小さな力で大きな効果をもたらす「てこの原理」に見立てて、少ない資金で大きな収益が得られるであろうと期待できる効果のこと。

具体的には自己資金と借入金を組み合わせることによって、利回りは同じでもそれ以上の収益を得ることができるというもの。

レンガ・煉瓦

粘土を整形して窯で焼き固めた資材。砂や石灰を加えて焼成した建築用の赤レンガと、耐火性の物質を加えた耐火レンガに大別される。
建築用レンガの大きさは、一般に210×100×60mmが標準形である。これをセメントモルタルで接着し、強度を確保して組積みする。積み方には、長手積み、小口積み、イギリス積み、フランス積み、オランダ積みなどがある。
主要構造部がレンガ造りの建築物(煉瓦造建築)は地震に弱いため、日本国内ではレンガを構造材として用いる場合は少ないが、仕上げ材として利用されている。

 

連続フーチング基礎

布基礎ともいう。

建物の土台に沿って、切れ目なくフーチングを築造した形状の基礎である。
建物の土台と布基礎は金物で緊結されている。
なお、布基礎は通常は鉄筋コンクリート造である。

連帯保証人

保証人が主たる債務者と連帯して債務を負担することを「連帯保証」という。

連帯保証も保証の一種ですから、主たる債務に服従し、主たる債務者に生じた事由は、原則として連帯保証人にも効力を生じます。

しかし半面、連帯保証には連帯債務の規定が適用され、例えば連帯保証人に対する請求は、主たる債務者に対しても時効中断の効力を生じます。

また、普通の保証と違い、催告の抗弁権および検索の抗弁権はなく、債務者から請求があれば、連帯保証人は直ちに弁済の責任を負うことになります。

 

この点から連帯保証人は、普通の保証よりも担保性が強いことになります。

連帯保証人が弁済したときは主たる債務者に求償権を有することは、普通の保証と同じです。

連坦建築物設計

複数敷地により構成される一団の土地の区域内において、既存建築物の存在を前提とした合理的な設計によって建築物を建築する場合に、複数建築物が同一敷地内にあるものとみなして、建築規制(接道義務、容積率制限、斜線制限、日影規制等の規制)を適用する制度をいう。

この制度の適用を受けるには、特定行政庁によって、各建築物の位置および構造の設計が、安全上、防火上、衛生上支障ないと認定されなければならない。

この制度を活用することによって、隣接する敷地の既存建築物の余裕容積率を、新築建築物に移転することができる。

レントロール

不動産の賃貸借条件を一覧表にしたものをいう。

部屋・賃貸スペース別に、家賃・敷金等、契約日・契約期間等の契約条件が記されている他、賃借人の属性が記載されていることも多い。

その形式は区々であるが、賃貸不動産の調査・評価に当たって活用されている。

老朽建築物

構造、材料、設備等の劣化が進み保安・衛生上危険・有害となる恐れのある建築物。旧耐震基準によって建築され(建築時期が1981(昭和56)年5月31日以前)、耐震診断の結果危険性が高いと判断された建物をさすこともある。

一部の地方公共団体では、一定の要件を満たす老朽建築物について、その除却費用等の一部を補助する事業を実施している。また、特定行政庁は、建築基準法に基づき、老朽建築物であって危険性や有害性が著しいものに対して、除却、移転、改築、増築、修繕、模様替、使用中止、使用制限等の必要な措置をとることを勧告することができる。

陸屋根

屋根形式の一つで、勾配が水平または水平に近いかたちのもの。

路地状部分

ある土地が、狭い通路を通じて道路に出ることができるような形状になっているとき、この土地は「敷地延長」や「旗竿地」と呼ばれる。

こうした土地の通路にあたる部分のことを「路地状部分」と呼んでいる。

ロックウール

岩綿のこと。断熱・保温・耐火性に優れている。

石綿(アスベスト)の原料となる蛇紋石・角閃石などは、石自体が繊維状に細分されるのに対し、岩綿の原料である安山岩などは、高温で溶かし、圧縮した空気や高圧蒸気を吹き付けて繊維状にする。

ロッジ

山小屋風の宿泊施設。備わっている設備は比較的簡素である。英語でLodge。

コテージよりも簡素低料金であり、バンガローよりも快適さが勝るとされている。

ロフト

屋根裏部屋を「ロフト」といいます。居室や収納スペースとして活用することができ、階段を使って出入りするものが一般的です。

 

床から天井までの高さのある部屋において天井近く設置された物置等に利用できる空間や屋根裏の空間を利用して造られた部屋などをいう。

ローコスト住宅

比較的安い価格で建築される住宅。明確な定義はないが、一般的に、設計の規格化、施工の合理化、低廉な資材や設備の使用などによってコストダウンが図られている。

ローン特約

不動産の買主が、金融機関やローン会社からの融資を前提として、不動産を購入しようとしているとき、融資を受けることができなければ、不動産の購入自体ができなくなる可能性がある。
そのため実際の不動産取引では、あらかじめ予定していた融資が金融機関等によって承認されなかった場合には、買主は不動産を購入する契約を解除して、契約を白紙に戻すことができるという特約を盛り込むことがある。こうした特約を「ローン特約」と呼んでいる。

「ローン特約」は買主が一定の場合に解除権を行使することを認める特約であるが、その特約の文言の解釈をめぐって紛争になることが少なくない。

「ローン特約」には次の事項を明記しておくのが望ましい。

1.買主に解除権が発生するための具体的な条件
(どの金融機関からいくらの融資をいつまでに受けることを予定しているか。融資の承認が下りなかった場合に、他の金融機関等に融資を要請する義務を負うか等)
2.買主が解除権を行使した際の、売主の義務
(売主の手付金・代金返還義務の内容)
3.買主が解除権を行使した際の、買主の義務
(損害賠償義務が存在しないこと等)

わ行

ワイドスパン

間口、すなわちバルコニー側の柱と柱(もしくは壁)の間が広いタイプを「ワイドスパン」といいます。厳密な広さの定義はありませんが、一般的な間口が6m程度のため、それよりも広い7m~8m以上のものを指します。

ワイドバルコニー

一般的には1.5mほどの奥行(出幅)を2m前後まで広げたバルコニーのことをいいます。

通路が広くとれ、洗濯物をゆったりと干すことができます。また、プランターを飾ったり、ガーデンチェアなどを置けば、快適なアウトドアリビングにもなります。

分かれ

不動産業界で使われる用語の意味としては、不動産取引(主として売買)の媒介報酬を配分すること、あるいはその際のルールをいう。

一つの取引に対する媒介報酬は、売る手と買い手支払う報酬の総額であるが、複数の宅地建物取引業者が取引に関与した場合には、その配分を決めなければならない。配分についての決まったルールはないが、取引に当たっての貢献度に応じて配分されるのが通例である。

 

和小屋

垂直な小屋束によって屋根の荷重を支えるような小屋組のこと。
伝統工法や在来工法の木造建築物で用いられる。

 

和紙畳

畳表が和紙でできている畳。伝統的に畳表は「いぐさ」を素材にして作られているが、それに代えて撥水加工などを施した和紙を使っている。

割増融資制度

割増融資制度とは、住宅金融公庫や年金公庫といった公的融資に適用される制度。融資を受ける者や建物が住宅金融公庫の定める条件に該当する場合に適用される。本人が居住する住宅を建設する者、原則として申込日現在において70歳未満の者、月収が公庫借入金における月々の返済額の5倍以上の者、公庫の保証協会を利用するか連帯保証人のある者、日本国籍または外国人の場合でも永住許可を受けている者などの条件を満たしている場合、融資を受けることが可能だ。

建物に関してもいくつかの条件がある。

割増融資制度の種類は「はじめてマイホーム加算」や「長寿社会対応住宅割増」、「環境共生住宅割増」、「住宅債券積立割増」などがある。

ワーケーション

通常の職場とは異なる場所で余暇を楽しみつつ仕事をすること。英語のwork(仕事)とvacation(休暇)とを組み合わせた和製英語である。
ワーケーションを行なう場所は、観光地、リゾート地などが選ばれることが多く、滞在中に、テレワーク・リモートワークによって業務を実施する。
ワーケーションは、働く人が自由に選択する場合のほか、福利厚生や有給休暇と組み合わせて実施される場合、業務効果(リフレッシュ、非日常的な刺激、人的交流など)を期待して実施される場合など、業務と関連づけたタイプもある。